経営者にとって、利益は事業を継続する上で、絶対に必要なもの。前回は、なぜ売上や利益が必要なのか?原点に立ち戻ってみました。
利益を確保する上で、具体的にどうするのか?を計画している中小企業は、驚くほどありません。ほとんどが運任せなのです。
「利益は運で決まるもの」「やみくもに頑張った結果」と言う風潮を感じることがありますが、決してそうではありません。
「マラソンを4時間で走る」という目標を掲げるから、 結果が出るのです。4時間で走るには、1キロを5分40秒ペースで走り続けなければなりません。そのための持久力とスピードは・・と、達成するための練習方法・計画に落とし込んでいきます。
売上や利益も同様です。偶然の結果として得られるものではなく、狙って達成するものです。
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どうすれば継続的に利益を上げられるのか?
売れる仕組みは、科学であり、技術です。
つまり、学べば誰にでも再現できるもの。
トップ営業が生まれ持ったセンスで数字を叩き上げるでもなく、予期しなかった偶然の受注が入るでもありません。
「売りつけるための努力」をするのではなく、「組織として売れる仕組み」を築き、安心して経営できる組織を築いていきましょう。この連載では、継続的に利益を上げられる仕組みについて、ご紹介していきます。
利益を上げるには?
まず最初に、利益を要素分解して、考えてみましょう。
利益=売上-支出
利益を上げるためには、
- 売上を伸ばす
- 支出を減らす
の2つしかありません。
「そんなの当たり前だろ」と思われるかもしれません。
ただ、この2つには大きな違いがあります。
売上を増やすのは(理論上)制限がないものの、支出を減らすことには限界があることです。
確かに経費削減は、すぐに効果を得ることができます。
すぐにキャッシュを得るには、良い手段かもしれません。
しかし、際限なく経費削減することはできません。
経費を削減しすぎて、顧客に提供する商品・サービスの質が低下したり、従業員がやる気を失ったりしたら、本末転倒です。(コスト削減ばかり刷り込まれている組織は、元気がないものです)
にも関わらず、支出を減らすことだけに血眼になっているケースがあるので、その点を注意しましょう。
売上を上げるには?
さて、本題に戻り、どうすれば売上は上がるのでしょうか?
売上を構成する要素に分解すると、以下のようになります。
売上=客数 × 客単価 × 購買頻度
つまり、売上を増やすには、
- 客数を増やす
- 客単価を上げる
- 購買頻度を増やす
と3つの方法があります。
(より細かく分けると最低5つはありますが、それは次回以降にご紹介します)
しかし、実際には売上を伸ばすためにやることが「新規顧客を獲得することしか見えていない」という組織が多いようです。
この「利益を生み出す種と仕掛け」では、5つの視点から、利益を生み出す仕掛けづくりをご紹介します。
- 利益は偶然ではなく、狙って達成するもの
- 「利益=売上ー支出」。しかし、支出削減には限界がある
- 「売上=客数 × 客単価 × 購買頻度」
- しかし、新規顧客獲得しか意識できていない企業が多い
次回は利益率について、お伝えします。
本連載の記事を以下にまとめておきます。
- なぜ売上や利益が必要なのか(利益は目的ではなく血液のようなもの)
- 継続的に利益を上げる組織には、仕掛けがある(←今回はここ)
- 利益率は経営者がデザインするもの
- 「売上30%アップだ」は経営者の思考停止でしかない
- 集客の悩みの真の原因は・・・・新規顧客の獲得ではない
- 顧客流出を防ぐためのデータ活用方法
- 思いつきで顧客に会ってはいけない
- 新商品で客単価・購買頻度を上げる
- 新商品・サービスを企画・開発する流れ
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