マーケティング思考

法人向け(BtoB)の営業力を高め、売上を伸ばす3つの方向性

「もっと営業力を高めたい」
「急激にオンライン化が進んでいるけれども、何をすれば良いのだろう?」
「営業って、何を管理すれば良いのか分からない」

法人向けの事業を営んでいる場合、売上を決定づける要素は大きく3つあります。
この記事では、オンライン化が進む昨今の状況を踏まえた上で、営業力を高める方法をご紹介します。

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売上を決定づける3つの要素

法人向けビジネス(BtoB)の特徴は、「営業が関与すること」です。

コンビニやスーパーで数100円のものを購入するBtoCと異なり、BtoBでは購入単価が高くなるものが多いです。
細かく仕様を検討し、そのたびに見積修正するのもBtoBでは多くなりがち。

このように営業が関与するようなビジネスにおいては、売上を以下の3要素に分解すると良いでしょう。

  1. 案件数
  2. 決定率
  3. 案件単価

ちなみに営業の関与がない一般消費者向けの事業(BtoC)では、こちらの5要素を考えることの方が多いです。

「売上30%アップだ」は経営者の思考停止でしかない前回、利益率は経営者がデザインするものであり、偶然の結果ではないことをご紹介しました。 https://100athlon.com...

自社のビジネスにとって合う方を選びましょう。

3要素を改善するための順番

次に、この3要素をどのように改善していくか?です。

案件単価を高められないか?チェック

まず最初は軽いチェックです。
一般的にBtoBでは案件単価を変えるのは難易度が高いです。

とは言え、何も考えなければ顧客の言いなりになってしまいます。
上位メニュー・上位商品をつくれないか?
常に可能性を探りましょう。

売上・利益を伸ばすための新商品・サービスとは?価格を上げる方法の1つに、上位の商品・サービスを追加する方法があります。値上げではなくメニュー追加なので、取り組みやすいのがメリットです。上位メニューの効果と、導入するときの注意点をまとめました。顧客単価を上げたい・売上を伸ばしたい経営者は要チェックです。...

ここは軽くチェックする程度で良いでしょう。
ただ、少しずつ案件単価が下がっているなどの傾向が見られた場合には、その原因を追究した上で、手を打つ必要があります。

決定率を高めてから案件数を増やす

続いて残りの2つの要素についてです。
「決定率を高めた上で案件数を増やす」のが原則です。

決定率が低いまま、案件数を増やしてしまうと、営業の手が回らなくなってしまいます。
特に営業人材の手が不足しがちなスモールビジネスでは要注意。
得意客・既存顧客へのフォローがおざなりになってしまい、せっかくの顧客が離れていってしまう原因にもなりかねません。

したがって、まずは決定率を上げることを重視します。
決定率を上げるための具体策は、後述します。

なお、営業の手を掛けずに、潜在顧客を増やす取り組みは並行して進めます。
いわゆるマーケティング(デマンドジェネレーション)です。

例えばWebサイトを改善して、貴社のこと・商品/サービスに興味を持ってもらう取り組みを行うことで、良質な商談が生まれやすい状況をつくっておくのです。

決定率を高めるのは、営業組織・営業プロセスの改善です(上図の「セールス」部分)。
しかし、その前に当たるマーケティングプロセスが弱いどころか、着手すらしていないことが中小企業の大半。改善の余地が大きいです。

まずは決定率を高めることを優先事項としつつ、案件数を増やすためのマーケティングに着手する。このような流れで進めていきましょう。
案件数を増やすための取り組みについては、別記事でご紹介します。

オンライン化に対応するためには?

昨今、「オンライン化にどう対応すれば良いか?」の相談が増えています。
大きく2つの方法をご紹介します。

顧客が分かりやすい資料をつくる

まず取り組むべきは、顧客にとって分かりやすい資料をつくることです。
今までお客様の反応を見ながら、あの手この手で説明していたことを、オンラインで実現するのは困難です。

Webミーティングでは、どうしてもタイムラグがありますし、音質も乱れがち。
自社がどんなに努力していても、顧客側のネット環境が悪ければ、改善には限界があります。
分かりやすい資料を用意することで、説明が必要な部分を可能な限り簡略化するのが、オンライン化への第一歩です。

最近、提案書などの資料をチェックして改善する仕事も増えてきました。

営業のマネジメント方法を変える

それから営業担当の管理に悩まされている会社が増えています。

今まではオフィス内でお客様と電話している会話などを聴けたので、誰が何をやっているのか?をだいたい把握できた。
しかし、在宅勤務になると、その様子をうかがうことができないので、全く管理できなくなった・・というのです。

これはマネジメント手法そのものを変えるときです。
具体的には、データとITツールを駆使することです。
営業のステップを明確にしたうえで、データを活用していきます。

  1. 営業のステップを定義する
    (例:アポイント→ニーズ分析→提案→見積→交渉→受注)
  2. 営業全員がこのステップを理解して、案件の状態をシステムに入力する
  3. 営業マネージャーは、データを見ながら各案件・各営業担当をフォローする
  4. ステップがスムーズに進むよう、営業プロセスの改善を常に行う

ここでの「システム」とは SFA/CRM のことですが、最初から専用ツールを入れる必要はありません。
それよりも、このような考え方を組織に浸透させることの方が優先です。

【事例】CRMを導入する前に大切なことCRM活用の成功事例です。売上が5年で2倍、営業利益が3年で5倍、しかも人員は1人しか増えていないという驚きの成果です。成功のポイントは、いきなりツールを導入せず、その前に会社のトップ2名が営業プロセスについて学びに行ったことです。組織の営業力を高めたい経営者は必見です。...

実はオンライン化に対応するための取り組みが、そのまま決定率を高める活動につながります。
決定率を高める、強い営業組織に変わるためには、このような科学的なマネジメント方法が欠かせません。
このマネジメント方法の変え方についても、より詳細な記事を書く予定です。

この記事では、 まず概略を掴んで頂けたらと思います。
以下のまとめで復習してみて下さい。

まとめ
  • 売上を決める要素は、案件数・決定率・案件単価の3つ
  • まずは軽く案件単価をチェック
  • 続いて、決定率向上に取り組む、案件数を増やすのはその後
  • 決定率を高めるには、分かりやすい資料とデータに基づくマネジメントが必要



【編集後記】
昨日は、企業研修を事業にするための勉強会を主催。
少人数で濃い質問も頂き、充実した内容になったと思います。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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