IT・システム全般

情報システム(IT)担当者の悩み:「雑務」と「余計な一言」

情報システム(IT)担当者は、パソコンやスマホなどに強いです。
事実かどうかはさておき、そう思われるのは当然のこと。
そんな彼らだからこそ、次々と舞い込む「雑務」に悩まされるのです。

  1. こんなに多い!情報システム担当者(IT)の仕事
  2. 情報システムの企画に伴う担当者の苦労(ITインフラとの違い)
  3. 情報システム担当者(IT担当者)と業務プロセスの深い関係
  4. 中小企業の情報システム(IT)担当者は、情報収集が大変
  5. 情報システム(IT)と事業継続計画(BCP)
  6. 商品・サービス企画と情報システム(IT)の関係

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情報システム(IT)業務の広くて深い世界

情報システム(IT)に関わる仕事をこれまでご紹介してきました。
よく「社内SE」と表現されるIT担当者の仕事ですが、SE(エンジニア)という枠を大きく超えて、非常に多岐に渡って活動することが求められます

改めて、本連載の初回でご紹介したIT担当者の業務範囲はこちらです。

  1. サポート・ヘルプデスク
  2. ITインフラの企画、構築、運用、保守
  3. 情報システムの企画、構築、運用、保守
  4. 業務プロセス改善
  5. 事業計画、商品・サービス企画
  6. その他
こんなに多い!情報システム担当者(IT)の仕事情報システム担当者(IT担当者)の仕事は、非常に多岐に渡り、専門性も必要とされる仕事です。その全体像を把握しないまま、パソコンやスマホが得意そうな若手に丸投げしていませんか?中小企業の経営者に向けて、ITに関する仕事の全体像をご紹介します。...

ここまでの連載で1~5については、概ねお伝えしてきました。
(5の「事業計画」はまだ触れていません)

1つ1つ、非常に専門性が高い仕事であるにも関わらず、非常に広い範囲の活動を求められます。実際、ここまで手を広げられるIT担当者は、そうそう居ないでしょう。日々、目の前のサポート業務などに振り回されてしまうからです。

しかも99人以下の中小企業においては、IT管理に関われる時間は、業務の1割という驚愕のレポートがあります。

ITに関わる時間はどれくらい?時間投資はお金以上に大事IT担当者は、ITにどれくらいの時間を掛けていますか?あるレポートによれば、スモールビジネスでは稼働時間の1割程度しか、ITに割けていないようです。そんな状況が長く続いてしまったら、業務改善も戦略・企画も進みません。ITにもっと時間を投下しましょう。...

中小企業がITに取り組めていないことが、このレポートからも伺えます。

次々と現れる雑務

情報システム(IT)担当者の実態は、ここまでお伝えしてきた通りです。

が、さらにIT担当者を悩ませる雑務があります。
仕事じゃない相談事が、次々と舞い込んでくるのです。

  • (私物)スマホの設定方法を教えて
  • (私物)パソコン、どれを買ったら良いかな?
  • (自宅)Wi-Fiルーターの設定方法、教えて
  • (私物)メールソフトの設定やってくれない?
  • (オフィス)このコピー機、電源が入らないんだけど

最後のだけ、仕事の可能性はありますが、IT担当者にコピー機の面倒まで見させちゃダメですね。

「電源ケーブル」が付いていたら、全部うちに回ってきますよ

と知人がボヤいていましたが、マジですか!と。。
それではますます本業の時間が取れなくなってしまいます。

しかし、IT担当者は無碍(むげ)に断ることもできません

日頃、現場の仕事の進め方を教えてもらったり、新しいシステム・ツールの導入に協力してもらうためには、現場との信頼関係・人間関係構築が必須だからです。そんな弱みに付け込んでかどうかは分かりませんが、プライベートの相談の投げ先にもなってしまうIT担当者

ちなみに、こういう相談を経営者がしてくることもあり、それは大変です。
(私も新卒時代は、一部情シスの仕事もしていたので、社長室に呼ばれました・・)

IT担当者の心を折る最悪の一言

ここで現れるのが、IT担当者の最大のストレスとなる「理解のない上司」です。

上述の通り、99名以下の会社ではIT担当者は兼業です。
ITに関する時間は1割程度、が最も多いです。

このような場合、IT担当者の上司は、ITに対するスキルが低い。
(自分ではやっていないのだから、当然ですね)
スキルが低いのは仕方ないとして、

「あいつは、何をやっているのか、良く分からない」

と言い放ってしまうのです。控えめに言って最悪ですね。

現場から頼まれる雑務に悩まされながらも、必死に対応しているようなときに限って、こんな心ない言葉を投げつけてしまうのです。一番の理解者でなければいけない上司が。

そもそも、IT担当者を任命している以上、業務範囲や責任は理解しておかなければなりません。それができないなら、任命しちゃいかんのです。

これからは益々、IT活用ができない組織は生き残れなくなっていきます。
そんな時代に、孤独に戦う情シス(IT)担当者を応援できないようでは、本当に組織として問題でしょう。

まずは情シス(IT)担当者の仕事を理解しようとし、リスペクトする
それが経営者や管理者のやるべきことです。

次回は情報セキュリティ対策が悩ましいことをお伝えします。

情報システム(IT)担当者を悩ませるセキュリティ対策情報セキュリティの仕事は、中小企業のシステム(IT)担当者を悩ませます。技術的に難しい上に、経営者も現場も理解してくれないからです。稟議を通すためにも、余計な苦労を強いられることも。...
まとめ
  • 情シス(IT)担当者の業務範囲は非常に広く、専門性も高い
  • にも関わらず、プライベートな相談を持ち掛ける人が後を絶たない
  • 最悪なのは、心ない言葉を投げつけてしまう上司

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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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