昨日、東京商工会議所にて『営業力強化のためのIT活用』と題して、お話をしてきました。
今回はオープンなセミナーではなく、商工会議所内の、ある分科会の方々に向けたセミナーでした。
この記事では、内容の一部をご紹介します。
営業に対する考え方を改めなければならない社会環境
営業力を強化するためには、どんな取り組みが必要でしょうか?
- 多くの潜在顧客と会うマインド?
- 強固な交渉力?
- 図抜けた提案力?
どれもあれば嬉しいかもしれませんが、あくまでも営業という「人」に頼った強化方法です。人が大切なことは間違いありませんが、優秀な人材を採用することは、ますます困難になっています。
人手不足はますます深刻化しており、人手に頼る営業方法は、非現実的です。
また、企業数(事業者数)も確実に減少しています。
2009年から2014年までの5年間に、10者に1者が失くなっています。
このような縮小経済において、新規顧客獲得コストは、ますます高くなっていきます。
「営業=新規獲得」という意識が強いと思いますが、新規顧客に頼ったビジネスはますます厳しくなっています。新規顧客獲得はビジネスにおいて非常に重要ではあるものの、それ以上に既存顧客との関係性をしっかりと深めていくことが、これからは求められています。
そのために大切なのは、営業という人に頼るのではなく、仕組みをつくることです。
ホームページと、CRM(顧客・案件管理)の重要性
ホームページとCRM(顧客や案件管理をするツール)の活用事例をご紹介しました。
今どき、ホームページがきちんと運用されていない会社は、確実にビジネスの可能性を下げていきます。取引先を探している人は、営業担当に会う前に、何を買うか?どんな依頼をするか?など、大きな方針は決めていることが、ほとんどだからです。実に78%もの人が、会う前に決めているというデータがあります。
ネットで事前に情報を探していますので、ホームページがきちんと運用されていないと、そもそも見つけてもらうことができません。
- 機械設備だけが列挙されていて、人の温度感が感じられない
- 何年も更新されておらず、人気のない廃墟化した店舗のようになっている
こんなホームページでは、お問い合わせが来ないのも当然です。昨日のセミナーでは、ホームページに何を書けば良いのか?を具体的な事例と共に、ご紹介しました。時間が足りずにお話ししきれなかった情報を含めて、こちらにまとめています。
https://100athlon.com/category/marketing/web-marketing/
それから、顧客情報や案件情報の管理について、ご紹介しました。
例えば、顧客の過去の購買情報を元に、最適な提案をするお花屋さんやレストランの事例。
その他、売れる仕組みを持っている会社に必要なこととして、以下のようなお話しをしました。
- 業務プロセス(マーケティングや営業のプロセス)が定義されている
- 顧客や商談の情報が社内で共有されている
- データを元に意思決定や振り返りを行っている
この辺は「耳に痛い」と感じられたのか?苦笑いしている参加者が多いのが印象でした。スライドは、秘伝のタレ?なので割愛します。
最初からツール(IT)ありきではなく、どんな情報を把握して、どう活用していくのか?を考え、実際にエクセルでも良いので運用してみてから、ツールを選んでも遅くはありません。
ITを上手に活用するためのコツ
中小企業がITを活用するときに、厳しいと感じていることがあります。(中小企業白書より)
- コストが負担できない
- 導入の効果が分からない、評価できない
- 従業員がITを使いこなせない
これらの悩みの多くは、ゼロから自社向けのソフトウェア・システムを開発してもらうときに生じることです。現在、中小企業のITはクラウドを選ぶことが基本です。
クラウドをまず使うことから始めると、上記3つの悩みは、大体が解決することをお伝えしました。
- 営業力強化のポイントは人だけでなく、仕組みを導入すること
- 顧客情報・案件情報を共有して活用(意思決定)できるようにする
- IT活用の基本はクラウドを使うこと
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