業務プロセス

TKC『戦略経営者』、ペーパーレス特集に掲載されました

TKCさんの情報誌『戦略経営者』にペーパーレスの専門家として、コメントを掲載いたしました。
この記事では、改めてペーパーレスを進める目的についてご紹介します。

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ペーパーレスを進めていくためのポイント

『戦略経営者』で語った内容は、ほぼこの記事に書いたものです。

紙書類が多い会社のペーパーレス(デジタル化)を進めるポイントペーパーレス化を進める場合、過去の文書に囚われてはなりません。まずはこれから使う文書を中心にペーパーレス化に慣れていき、後から過去の文書をデータ化するので十分です。まずはデータの取り扱いに慣れて、紙の運用の不便を肌で感じることが良いでしょう。...

簡単にまとめると以下の通りです。

  1. 過去からの紙資料のデータ化は後回し
    (これから利用するものをデータ化していく)
  2. データ化する対象を明確にする
  3. ペーパーレス推進の体制に聖域を設けない
    (どんなに偉い人も印刷したいなら自分でやる)

IT活用と同様、小さな会社では二極化が進んでいるように感じます。

  • 未だに紙書類に溢れている会社
  • 紙を使わずにITツールやデータを使うことが当たり前になっている会社

今回の特集は、どちらかと言えば前者に向けて発信しました。
最初の一歩目をどう踏み出せば良いのか?という提案をしたつもりです。

ペーパーレスを行う目的

改めて、ペーパーレスを行う目的を整理しておきます。
何事においても、目的が不明確なままでは推進することができません。

業務スピードを上げる・オープンな組織へ変革

1つ目は、業務スピードを上げるためです。
紙書類を作成して、それを他者に渡してコミュニケーションしていたら、時間ばかり掛かってしまいます。

インターネット技術が浸透する以前は、情報とは権力の一部でした。
社長が部長へ、部長が課長へ、課長が現場へ・・と情報伝達する必要があったため、階層構造(ヒエラルキー)の組織が必要でした。
紙や口頭でしか情報を伝えられなかった時代は、そうせざるを得なかったのです。

しかし、インターネット技術が普及し、今や中小企業であっても、簡単に情報共有ができるようになりました。
全社員で全ての情報を共有することが一瞬で、しかも大したコストもかからず実現できます。

組織は階層構造ではなく、フラットな方向に変化しています。
日本では 2018年に『ティール組織』が多く知られるようになりましたが、情報が組織内でオープンになっていることが大前提です。

全員で同じ情報を共有していれば、意思決定の質が上がり、スピードも上がります。
そういう組織づくりを目指すと、紙書類という遅いメディアは、邪魔になってしまうのです。

データを活用して成果をあげる

次にデータ活用です。

  • 顧客別売上・利益
  • 商品別売上・利益
  • 社員別労働時間
  • 顧客からの声

こういうデータを活用するには、紙書類のままでは不可能です。
顧客別のデータを分析するには、土台となる顧客マスタが必要です。

IT・データを理解するためのスタートラインは「マスターデータ」マスターデータとは何でしょうか?従業員・顧客・商品などをしっかり区別するための基準となるデータのことです。コンピューター登場以前から台帳として存在していました。データやITを活用する経営をするための土台となる考え方ですから、経営者は身につけておきましょう。 ...

名刺をもらったら、顧客マスタに反映しなければなりません。
紙の名刺をもらったまま放置していたら、社内で共有することができません。

勘だけで行う経営から、データを活用して成果をあげる経営にシフトするためには、ペーパーレスが前提となるのです。

テレワーク・リモートワーク(在宅勤務)の実現

場所に縛られない働き方を実現できない理由の1つが、紙書類ではないでしょうか。
紙書類があって、ハンコを押すために出社する。

「紙じゃないとセキュリティが危ない」

などという(あまり根拠のない)理由によって、出社せざるを得ない。

特にコロナ禍以降、優秀な人材ほど、自分の働き方を自由に選ぶ傾向が強まっています。
リモートワークできない会社は、選択肢から外れることになります。
人口が減っている時代において、優秀な人材を確保しようとするならば、リモートワークは当然のように実現しなければならないでしょう。

そのためには、紙書類をなくすしかありません。

情報セキュリティレベルの向上

情報漏えい事故で最も多いのは紙書類による事故です。
情報セキュリティというと「メールの誤送信」「サイバー攻撃」などを思い浮かべるかもしれません。

しかし、それ以前に紙書類がリスクであることを、もっと多くの方に知って頂きたいです。
さらに言えば、USBメモリなど物理的に持ち運びするものの事故件数が多いのです。
人間は、ついうっかりするもの。
忘れものをしてしまうかもしれませんし、盗難・車上荒らしなどの犯罪に巻き込まれるかもしれません。

だからこそ、物理的なものを介さずに仕事ができる体制を整えていく必要があります。

サステイナブルな組織に

1年間で霞が関(中央省庁)で使われる用紙枚数は約52億枚。
インクなどの費用と合わせると約484億円に相当するそうです。
税金がこんなに使われ方をされるのは許せないです。
何より、地球環境に優しくありません。

もちろん、一般企業がそんなに使うことはありません。
ただ、日本で300万者(社)以上ある企業が、紙を削減することによって、持続可能な社会の実現に近づくことができるでしょう。

「ウチみたいな小さな会社には関係ない」

これはどんな分野でも良く聞く言葉です。
しかし、小さな存在であったとしても、ゼロではありません。
自分達ができることを、しっかりやっていきたいものです。

攻め・守りの両面からペーパーレスを行う目的を整理してみました。
もちろん、いきなり100%を目指す必要はありません。
できるところから、でも着実に、ペーパーレスを進めていきましょう。

まとめ
  • TKC 『戦略経営者』にて、ペーパーレスの進め方が掲載された
  • できるところから、着実に進めていく
  • 目的を明確にすることがスタート



【編集後記】
最近、色んな仕事の依頼を頂いています。
私の過去の経験を含めて、引き出しが強化されている感があります。
が、毎日仕事が終わった後に、グッタリする日が多いです(笑)


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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