日々の気づき

中小企業診断士は「食える資格」なのか?

2011年試験に合格し、2012年 中小企業診断士を取得しました。
2015年に独立して、今日まで一応、事業を続けることができました。
中小企業診断士は独立に役立つ(食える)資格なのか?を改めて考えてみました。

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公的支援機関での仕事は診断士が多い

独立する際、最も不安に覚えることは、仕事が獲得できるか?
要するに収入が確保できるか?ということです。

結論から言えば、診断士は他の士業に比べて「食べやすい」資格と言えます。
公的機関での仕事が多いからです。

公的支援機関とは?

中小企業診断士には(他の士業に比べて)多くの公的支援機関での仕事があります。
公的支援機関とは以下のようなものです。

  1. 商工会、商工会議所
  2. 中小企業団体中央会
  3. (都道府県、政令指定都市に設置されている)中小企業支援センター
  4. 産業技術総合研究所

3つ目の支援センターについては、

などがあります。

(IDECさんのWebサイト)

4つ目は、製造業を中心に機器や設備を借りたり、技術者に相談することができる施設です。
神奈川県では「地方独立行政法人 神奈川県産業技術総合研究所(KISTEC)」が相当します。

私は、全国全ての支援機関とお付き合いしたことがあるわけではありません。
これまで主に、神奈川県・東京都の機関とのお付き合いが多かったです。
神奈川・東京以外の支援機関には、セミナー講師として登壇するのがほとんどです。

忙しい中小企業経営者は、これらの存在を知らないことも多いので、公的機関を上手くご案内できるようになるだけで、経営者のお役に立つことができます。
(先日も1件、ご案内をしました)

なお、中小機構など、全国を対象とする機関もあります。
ここも診断士が入り込んでいるようですが、私は直接関わったことがないので、詳細は分かりません。

公的支援機関では中小企業診断士の仕事が多い

私の知る限り、公的機関には多くの中小企業診断士(フリーランス)が仕事をしています

考えてみれば当然ですが、経営者は経営全般の相談から始まります。
各専門分野のスペシャルである他士業よりも、ジェネラリストである診断士が様々なポジションで求められるのです。

公的な仕事は、主に以下の2つがあるようです。

  • 1日単位で行う仕事(例:公的機関での相談窓口)
  • 2~3時間程度のスポットで行う仕事(例:顧客企業に訪問してのコンサルティング、セミナー)

スポットの典型例はセミナー登壇です。

公益財団法人 神奈川産業振興センターにてセミナー登壇しました「働き方改革」とは何でしょうか?「どこから手をつけたら良いのか分からない」という相談を良く受けます。本記事では、働き方を変えるために必要な3つの要素(意識・規則・ツール)について解説します。働き方を変えたいと考えている経営者は必見です。...
顧客データ活用について、東京都中小企業振興公社様にてセミナー登壇しました東京都中小企業振興公社様で顧客データ活用セミナーに登壇しました。経済のマクロ環境から始めて、身近な中小企業の事例を中心にご紹介しました。その後、事例に解説を加えながら、私たちはどこから手をつければ良いのかをお伝えしました。 ...

このようなセミナーを企画する内部の人も、診断士だったりすることがあります。
企画は定期常駐している人で、講師として登壇するのは、外部から専門家を呼ぶという感じですね。

(東京商工会議所さんで登壇したとき)

公的機関の仕事は、実に様々。
全体企画から現場業務まで、様々なものがあります。

1日仕事の場合は、「毎週水曜日」のように定期的に行うものがあります。
独立当初、最低限の収入を確保する上では単発の仕事よりも、一定期間の仕事がある方が安心ですね。

公的機関での仕事を獲得するには?

各機関は基本的に年度予算で動きます。
毎年、年始頃から、新年度(4月以降)のポストを募集します。
事業期間が別途決まっているものは、適宜募集します。

ですので、気になる機関があれば、Webなどをチェックしておくと良いでしょう。
自分に合った仕事が見つかると良いですね。

診断士の人的なつながりがあると、公募が始まる前に連絡をもらえたりします。
私自身、これまでいくつかの仕事を、先輩など知人から紹介してもらいました。
そういう意味では、同じ地域の独立診断士とつながっておくのは、損ではありません。
(面倒くさいことも起きるかもしれませんが・・)

独占業務はないが「診断士らしい仕事」はある

2つ目、中小企業診断士には他の士業のような独占業務はありません。
独占業務は、税務は税理士さんしかやってはいけないように、特定の資格がなければできない業務です。

ただ、実際には中小企業診断士が良くやっている業務があります。

補助金申請支援

その1つ目は、補助金の申請支援です。
企業が補助金を活用しようと思うと、

  • どの補助金・助成金が使えるのか?
  • 実際にどう申請すれば良いのか?

など、分からないことだらけです。

補助金・助成金は国だけでなく、都道府県や市区町村でも利用できることがあります。
特定の業種・業界だけ使えるものがあるなど、選択から申請まで非常にややこしい。

そこに専門家としての中小企業診断士が活躍する場面があります。
私の知る限り、経済産業省関係の補助金は、中小企業診断士が関わることが多いです。
一方、厚生労働省の助成金は、社会保険労務士が支援することが多いようです。
あとは行政書士が支援しているケースも。(書類系の業務は得意だからでしょう)

なお、私は自分のポリシーとして、基本的に補助金支援はやっていません。

私が補助金・助成金の申請代行をやらない3つの理由私は補助金・助成金申請の書類作成代行は、基本やりません。その3つの理由は、自分の強みにフォーカスしたい。外部環境に振り回されたくない。申請書類を作成することで、経営者の頭が鍛えられる効果があるからです。...
私が補助金・助成金の申請代行をやらない理由(Vol.2)私が補助金・助成金の申請代行をやらない理由(Vol.2)です。依存する経営者を増やしたくない。群がるハイエナ診断士と一緒になりたくないなど。つくづく、中小企業診断士には高い倫理観が求められると感じたのでした。...

事業計画策定支援

また事業計画を策定する仕事も中小企業診断士らしい仕事の1つです。
上記の補助金申請時にも書きますし、銀行から融資を受けるときにも必要となります。

なお、「経営革新計画」が国や都道府県に商人されると、低利融資を受けられるなど、様々な支援策の対象となります。
この経営革新計画の策定は、ほぼ事業計画作成と同じです。

私も過去に(コッソリ?)、何度か経営革新計画の策定支援を行ったことがあります。

ポジションは自分でつくる

ここまでご紹介しましたように、中小企業診断士は結構、色んな仕事があります。
言うまでもなく、中小企業診断士の強みは経営全般を俯瞰できることです。

ただ、そこから先、企業から直接仕事を獲得できるようになるためには、何らか自分の得意技を身に着けていく必要があります
立ち位置(ポジション)を探す感じでしょうか。

私の知人では、以下のような人がいます。

  • 製造業専門の経営コンサルタント
  • お金のマネジメント支援
  • 起業・創業のコンサルタント
  • 事業承継のコンサルタント
  • マーケティング専門のコンサルタント
  • 人材育成の研修講師

それぞれ皆さん、自分の強みを活かして、ポジションを探っているようです。

上述の通り、中小企業診断士は公的な仕事を獲得しやすいです。
まず、それら公的な仕事を通じて、生計を立てつつ、自分のやりたいこと・得意なことを見つけます。

少しずつ自分の活動範囲を公的業務だけでなく広げていき、結果として企業から直接契約を獲得していきます。
ずっと公的な仕事だけをしていたら、後輩の「席」が空きませんから、少しずつ直接契約も増やしていきたいものですね。

受験から10年、独立から6年経過し、中小企業診断士という資格があって、本当に良かったです。
無かったら、どこかで食いっぱくれていたかもしれません。
それだけに資格には感謝していますし、その力も実感しています。

と同時に、そんな資格に頼らず、事業を運営している一般企業の経営者を、心から尊敬せずにはいられなくなるのです。

まとめ
  • 中小企業診断士は、公的支援機関の仕事が多い
  • 補助金支援や、事業計画策定支援など、中小企業診断士らしい仕事もある
  • 公的な仕事を通じて生計を立てつつ、自分のポジションを確立していく



【編集後記】
先週の3連休はずっと荒天で、ロードバイクに乗れませんでした。
今日は小雨だったので、多少無理して夕方に乗ってきました。(そのままランニングも)
短時間でしたが追い込んだので、結構ダメージが残っています。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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