ITツールを選択するときに迷うのが購入型(買い切り)か継続課金型(サブスクリプション)か。中小企業にとっては、一部の例外を除いて継続課金型(サブスクリプション)を推奨しています。
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サブスクリプションとは何か?
IT業界ではクラウド型のツールが台頭し始めた頃から、「サブスクリプション」という言葉が一般的になりました。「またワケの分からん横文字を・・」と思われるかもしれないですね(笑)
サブスクリプションとは、料金を支払うことで、商品・サービスを一定期間利用することができる形式のことです。「サブスク」と略されることも多くなってきました。ちなみに私たちは、古くからこれを利用しています。
例えば新聞。
毎月、一定額を支払うことで、朝刊・夕刊が届けられます。
あるいは電子新聞を購読されている方もいらっしゃるでしょう。
新聞だけでなく雑誌、その他情報サービスの多くは、サブスクです。
NetflixやSpotifyなどへの課金もこれに含まれます。
他には、何らかの会費。
会員になることで、その会のサービスを受けることができます。
経営者は何らかの会に所属していることが多いのではないでしょうか。
ITツールに関して言うと、購入(買い切り)ではなく、利用する権利を得るところが大きな違いです。
サブスク(クラウド)を推奨する4つの理由
中小企業がITツールを利用する上では、圧倒的にサブスクをお勧めしています。
それをまとめたのが下図です。
価格
まずは価格面です。パッケージとして購入してしまうと、数年分の初期投資(費用負担)が発生してしまいます。しかも購入した後で「使えない・使いにくい・ニーズに合わない」ということが発覚しても、購入後なので撤退しにくいのです。
(購入型のイメージ)
経営者の視点で見ると、非常に意思決定しにくいのが購入型と言えるでしょう。
しかも購入後、数年経つと新しいバージョンが出てきたりするので、また大きな投資が必要になってしまいます。
一方、サブスクの場合は月額・年額課金なので予算を平準化しやすいです。
しかも「使えない」と分かったときには、撤退も用意です。
次の更新をしなければ良いだけですので。
このように経営者が意思決定しやすいことが、サブスクの価格面のメリットです。
ちなみに「買った方がトータルで安い」と良く言われるのですが、他3つの理由により、サブスクの方がお得です。
働き方の自由度・事業継続性
購入型のパッケージ商品は、それをインストールしたパソコンでしか利用できません。
データを保管する場所は、そのパソコン内部か、社内LANのファイルサーバーなどになるでしょう。
そのため、働く場所が物理的に限定されてしまいがちです。
これでは働き方を柔軟に変えることもできず、また事業継続性も保つことができません。
ワークスタイル面、事業継続性のどちらから見ても、「どこにいても会社にいるのと同じように働ける」ことが大切なのは、コロナ禍の昨今、多くの企業が実感していることです。
サブスクの場合、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットにも対応していることが多いです。またデータはクラウド側に保存されます。
したがって、リモートワーク(在宅勤務)にも対応しやすくなります。
機能
購入型は買ったときが最新です。
セキュリティパッチなどは無償提供が多いものの、新機能の追加や新しい法律への対応などは有償であることが多いです。
つまり買った後は、どんどん古くなっていくということです。
サブスク(クラウド)の場合は、勝手に新しくなっていきます。
代表的な商品であるMicrosoft 365(旧Office 365)やG Suiteを見ると、ほぼ毎週のように新しい機能がリリースされています。
普段は気づかないくらいの軽微なアップデートですが、たまに大きく変わって混乱することがあります。「それが嫌なんだ」という方もいらっしゃいます。しかしそれが、結果として「変化し続ける組織力」と培うことにつながります。
私のお客様を見ていてもサブスク(クラウド)に慣れているお客様は、ITツールに限らず、変化に強い組織になっていきます。
購入型の場合、買い替えるタイミング(数年に1回)で大きな変化があるので、現場が混乱しがちです。
ITツールの業務範囲
購入型(パッケージ)とサブスク(クラウド)を比較すると、実は買っているものが異なることが多いです。
こちらの記事では会計ソフトを例に挙げていますが、他の商品でも同じようなことが言えます。購入型の場合、自社でやらなければならないことが多くなります。人員の限られた中小企業において、余計な仕事はできる限りやらない選択をすべきです。
その観点から見ても、上の記事の通り、サブスク(クラウド)を最優先すべきです。
また購入型とサブスクの比較について、マイクロソフトのオフィス製品に特化した記事はこちらでご紹介しています。
購入(買い切り)の方が良いケース
ここまでサブスクのメリットをお伝えしてきましたが、買ってしまった方が良いケースもあります。
即買いできるくらい安い
その場で購入を即決できるくらい安い場合です。
仮に使えなくても、「まぁ、仕方ないな」で済まされられる金額なら、買ってしまっても良いでしょう。
一部の人しか使わない
社員全員が使うようなオフィス・グループウェアなどと異なり、一部の職種の人しか使わないような商品の場合です。
利用人数が減ると、購入してしまった方がお得な場合があります。
多くのサブスクは、利用人数に応じて課金されるからです。
利用シーンが特定されている
利用する職種が限られていることに近いですが、利用シーンが限られている場合です。
それは言葉を変えると、機能が古くても全く問題ないケースとも言えます。
例えば私の知人で、経営支援の一環として広告やチラシも作ってしまうコンサルタントがいます。彼が使っているPhotoshopやIllustratorは何年も前のバージョンなのですが、支援先企業のチラシを作る用途においては、何の問題もないとのことで使い続けています。
とは言え、サポートされるOSのバージョンなどに制限が掛かってくることが想定されるので、あまり購入型を増やさない方が良いでしょう。
- ITツールのサブスクは、一定期間の利用権を得ること
- 購入型(買い切り)よりも、多角的に見てサブスクが推奨される
- 特に経営者が意思決定しやすくなる点は無視できない
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【編集後記】
昨日は子供もiPhone初期化・再設定などに追われて、やりたかったタスクが終わらず。
おかげでトレーニングもできませんでした。
たまの休養日だったと考えるようにします。
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