経営

とにかく社長には文章を書いて欲しい

忙しい社長こそ、文章を書くべきだと確信しています。

「言ったことが伝わらない」

と嘆く社長は多いですが、その理由はスタッフではなく、社長自身にあります

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感覚・口頭では伝わらない

「ちゃんと説明したのにやらない」
「言ったことが伝わらない」

こういうぼやきを、社長から良く聴きます。

社長なりの今までの経験や、今の想いを言葉にすることは、非常に重要です。
組織をより良くしていくためには必須で、取り組んでいること自体は素晴らしいことだと思います。
ただ、大抵の場合、この言葉はことごとく空振りしてしまいます。

理由は「もやっとした感覚」をそのまま伝えようとするから。

ご本人は明確な言葉で伝えているつもりなのでしょう。
しかし、そういう場面に何度も立ち会っている私の経験では、もやっとした言葉が大半です。

はっきり言って、口頭で伝わるくらいなら、とっくに組織は良くなっています。
文章にして、それを何度も活用するくらいでないと、伝えたいことは伝わりません

このような社長に文章を書いてもらうと、実に書けません。
読書感想文が書けなくて泣きが入る小学生のようになるのです。

自分の中で、ある程度は掴んだと思っていることであっても、文章にすると曖昧なことが次々と発覚します。私自身、毎日文章を書いている身ですから痛感しています。

だからこそ、社長は文章を書くことにより、

  • 自分の考えていることを構造化して、
  • 言葉を選び積み上げていくことで、

相手に伝える力を伸ばさなければならないのです。

組織力は言葉力で決まる

言葉の力が組織力に与える影響は非常に強いと感じています。
組織力の高い社長は、ブログ・Twitter・社内向けなど、言葉を良く発信しています

スタッフがその発言に触れ続けることによって、価値観が合っていくのでしょう。
作業レベルの具体的な指示ではなく、ビジョンやミッションという価値観が伝わるようになると、個々のスタッフが自分自身で意思決定できるようになっていきます。

結果として、強い組織が生まれるのです。

一方、言葉力の弱い社長は、面談・電話など、記録が残らない方法を望みます。
本人が意識しているかどうかは分かりませんが、メールやチャットなど、言葉を紡ぐことから逃げているのかもしれません。

「対面が大事」
「膝を付け合わせて」

というような人ほど、要注意です。

以下、組織力を高めるために言葉が大切な理由をご紹介します。

言葉は一人歩きする

本人がしゃべるのと異なり、一度文章になった言葉は一人歩きします。
その場に本人(社長)が居なくても、読まれるようになるからです。

  • 会社で働くスタッフ
  • 就職を検討している人
  • 取引するか検討している人

など、言葉は幅広い人に読まれますし、何度も読まれることにもなります。
結果として一人ひとりの方向性を合わせ、組織力を高めることにつながります。

ビジョン・ミッションは言葉で表現される

一人ひとりの方向性を合わせるためには、ビジョンやミッションの共有が必須です。
基本的な価値観が合わない限り、小手先の手を打ったところで、組織は強くなりません

そしてビジョンやミッションは、1つ1つの言葉の選び方が非常に重要です。
助詞も含めて、丁寧に選んでいくことになります。

適当につくられたビジョン・ミッションは、掲げられるだけで使われません。
日々の意思決定で使われることで、さらに組織に浸透していきます。

株式会社ポケモンのビジョンは以下の通りです。

ポケモンという存在を通して、
現実世界と仮想世界の両方を豊かにすること。

ゲームの中の世界(仮想世界)だけでなく、現実世界も含めて豊かにすること。
そうでないと判断された商品・サービスは、どんなに稼げるとしても企画が通らないことになります。

社員教育に活用される

このように日常的にビジョン・ミッションが活用されることによって、社員教育になることが分かります。
別に社員研修などを行わなくても、組織が最も大切にしていることを浸透させることができます。

事業計画書は文章と数字が必須

対外的に文章が必要になるシーンとして、事業計画書があります。
融資を受けたり、補助金・助成金の申請時に必要になります。
(事業計画はもちろん、社内での利用もあります)

事業計画書には、文章と数字が必須です。

自社の専門分野に疎い人でも中身が理解できるように、分かりやすく文章をつくらなければなりません。また根拠となる数字や目標数字(金額やマーケットシェア)などを示すことも必要になります。

文章を書けない社長は、このようなときに事業計画作成の代行サービスなどに逃げてしまいます。「時間がない」と本人は仰るのですが、ヒアリングしてみると、そもそも事業計画が曖昧なのです。

私が補助金申請代行などを請けていない理由の1つがこれです。
社長には、自ら書くことを通じて、言葉力を上げていただきたいのです。

私が補助金・助成金の申請代行をやらない3つの理由私は補助金・助成金申請の書類作成代行は、基本やりません。その3つの理由は、自分の強みにフォーカスしたい。外部環境に振り回されたくない。申請書類を作成することで、経営者の頭が鍛えられる効果があるからです。...

事業計画書を自ら書くことによって、曖昧さを取り除き、より明確な事業計画にすることができるでしょう。

もちろん、はじめに考え方・書き方を取り入れるために、支援を依頼するのは良いことです。基本を学んだ上で、自ら書けるようになることが大切です。
逆に言うと、「丸投げ」することで自分で言葉と向き合わないことが問題なのです。

忙しい社長にとって、「書く」時間を取るのは、本当に大変なことです。
しかし書くことの大きな効果を考えると、ぜひ取り組んでいただきたいです。
毎日、こんな長文を書いている私が言うのですから、間違いありません(笑)

まとめ
  • 口頭では、伝えたいことは伝わらない
  • 言葉を選び、文章にすることで初めて伝わる
  • 忙しい社長ほど、文章を書くことに取り組もう



【編集後記】
休校でダラダラする子供に、イラっとしてしまいます。
彼らもやることがなくて仕方ないのですが。。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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