IT・システム全般

リモートワーク(在宅勤務)はマネジメント革命である

リモートワーク(在宅勤務)というと、ついITツールや就業規則などの話になりがち。
しかし、その本質は「経営者自身が変革を促される」ことです。

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継続して変わり続ける組織づくり

リモートワークは一朝一夕で実現するものではありません。

「在宅勤務」日頃から準備していた組織は、動揺していないリモートワーク(在宅勤務)進んでいますか?有事になって急に慌てている経営者がいるようです。しかし課題が多岐に渡るため、急に全てに対応することはできません。この記事では起こりやすい課題をご紹介します。平時から少しずつ変えていきましょう。 ...

ITツールを変え、就業規則を変え、オフィスのあり方を変える。
業務プロセスを変え、コミュニケーションを変え、組織形態を変える。

つまり、リモートワークとは、組織を抜本から変えてしまう取り組みです。
しかも、既にリモートワークができている会社であっても、継続して変え続けています。

リモートワークに取り組む以上、誰よりも経営層自らが変わり続ける必要があるのです。

言語化から逃げられない

リモートワークを行う上で、言語化からは逃げられません。

とにかく社長には文章を書いて欲しい「言ったことが伝わらない」と嘆く社長は多いですが、曖昧な感覚をそのまま伝えて失敗するケースが多いです。文章を書くことを苦手とする社長は多いですが、ぜひ取り組んでいただきたいです。時間をかける以上の効果を得ることができるでしょう。...

こちらの記事でも書きましたが、

「対面が大事」
「膝を付け合わせて」

と主張する経営者ほど、言語化から逃げている傾向があります。

チャットで素早いやり取りをしようと思ったら、言語化能力は必須です。
対面でなぁなぁの空気感で済ませていたことを、社員全員から見られるオープンな場で記録に残る言語で残すことが求められます。

このようにコミュニケーションのやり方そのものを変えること。
それがリモートワークを実現する上で必要ですが、その肝となるのが言語化能力です。

ミーティングのやり方を変える

対面のミーティングでは、ついつい雑談・余談が多くなりがちです。
しかしWebミーティングでは、目的を明確にして、上手くファシリテート(司会進行)しないとスムーズに進みません。

今日の時点では、通信の遅延などで会話が途切れたりすることが頻繁にあります。
「だから使えない」というのではなく、そういう状況においてもコミュニケーションできるようにすることが求められています。

  • ミーティングの目的は何か?
  • 参加者の役割は何か?
  • 何時までに終えるのか?

この辺が不明確だとWebミーティングは上手くいきません。
本来は対面のミーティングでも、これらが不明確だと上手くいかないのですが、皆が一か所に集まっているので、「何となく一緒に仕事をしている感」を感じているだけなのです。

日本のように気楽に移動ができないアメリカなどでは、以前からそうしてきました。
西海岸と東海岸など、時差も距離もある状態で電話・チャット(SMS)・Webミーティングを駆使してきました。

ペーパーレス化を推進する

紙の書類があると、リモートワークができません。
書類を持って移動すると情報漏洩事故のリスクが増します
(個人情報漏洩事故の大半が、紙の書類から発生しています)

紙がなくてもまわる業務プロセスを設計すること。

紙書類が多い会社のペーパーレス(デジタル化)を進めるポイントペーパーレス化を進める場合、過去の文書に囚われてはなりません。まずはこれから使う文書を中心にペーパーレス化に慣れていき、後から過去の文書をデータ化するので十分です。まずはデータの取り扱いに慣れて、紙の運用の不便を肌で感じることが良いでしょう。...

現場は自分たちの意思だけで、仕事のやり方を大きく変えることはできません。
経営者がペーパーレスを推進しない限り、自然に紙が減っていくことなどないのです。

多くの経営者・現場の人たちはペーパーレスのイメージができていません。
既にペーパーレスを実現した会社(できれば同じくらいの規模)を見学させてもらい、実現イメージを持てるようにしましょう。

月額数100~1,000円程度のツールを使いこなすだけで、ほとんど全ての紙書類は不要になります。例えば、こちらのワークフローツールは月額300円です。
申請・承認などの対応はスマホやパソコンで行えるようになります。

経営者もITツール利用は必須

「今さらパソコン・スマホなど覚えられない」

と正直に打ち明けてくれる経営者も居ます。

しかし、本当にそうだとすれば、ビジネスの現場からは身を引いた方が良いでしょう。
70代・80代になっても、学ぶ意識のある経営者は普通に使えています。

デジタル化がますます進む時代において、パソコンやスマホを使う感覚がないのは、経営者として致命的です。

ここまで述べてきたように、リモートワークは組織のあらゆる面を変更していく活動です。
その先頭に立つ経営者が、学び変化することを拒んでいたら、現場が変わることはありません。

経営者自身が覚悟を決めて変わり続けること
それがリモートワークを実現する上での必須条件です。

まとめ
  • リモートワークで一番変わるのは経営層
  • 経営層の言語化能力を上げない限り、リモートワークは実現しない
  • 業務プロセス(ペーパーレス)、ITツールの改善も取り組み続ける

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【編集後記】
今日は来年度から行う研修のトレーニングに来ています。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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