「IT企業」と言っても、その対応範囲は実に様々です。
この記事では、中小企業の経営者、IT担当者に向けて、IT企業を分類してみます。
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なお、以下の分類は業界内の常識などではありません。
あくまでも中小企業経営者やIT担当者には、このような分類が便利かな?と考えたものです。
また、1つの会社が複数の分類をまたいで事業を営んでいることも多いです。
Contents
キャリア(通信回線)
まずはインターネットに接続するための通信回線を提供してくれる会社です。
NTTやNTTドコモなどがあります。
大きく分けると固定キャリア(NTT東西など)とモバイルキャリアに分かれます。
オフィスには固定回線(有線:光ファイバーなど)を敷設することが多いです。
しかし、モバイル回線(携帯電波など)を利用するケースも増えています。
- オフィス工事したくない場合(原状復帰が大変)
- オフィスで働く人数が少ない場合
小売店の店舗などでは、最初からモバイル回線を選ぶケースも多いように感じています。
外を出歩く職種の人は、スマホでテザリングしたり、Wi-Fiルーターを持ち歩くことが多いでしょう。その場合はモバイルキャリアとの契約が必要です。
ソフトウェアベンダー
次にソフトウェアです。
パソコンやスマートフォンにインストールするソフトウェアを提供してくれるベンダーです。Windos 10やiOSなど、多くの人が使っているOS(オペレーティングシステム)もソフトウェアです。
インストール or クラウド
ソフトウェアには大きく2種類あります。
パソコンにインストールするソフトウェアと、クラウドで提供されるソフトウェアです。
基本的に中小企業はクラウドを選択しましょう。
クラウドでソフトウェアを提供するベンダーのことをSaaSベンダーとも言います。
(Software as a Service)の略です。
もちろん、OSなどはインストールするしかありません。
またエクセルやワードなどはオンラインだけだと使い勝手が悪いので、インストールするのが現実的です。
業務に関するソフトウェア(アプリ)は、可能な限り、クラウドを選びましょう。
既製品 or 開発
ソフトウェアには、別の分類もあります。
世の中に広く販売されている既製品(パッケージソフト)か、自社だけに特化して開発するか?です。
中小企業においては、できる限り自社だけのために開発することは止めましょう。
100社に売れるソフトウェアと、1社にしか売れないソフトウェアでは、後者が100倍高くなるのは当然です。
それにIT活用に慣れていないと、本当に欲しいものをソフトウェア開発会社に伝えることができません。(ソフトウェアで何ができるのか?が分からないため)
自社のために開発するのは、ITに慣れてからで十分です。
その前に、やりたいことが実現できるソフトウェアがないか?探してみましょう。
そのような努力をせず、いきなり開発したがるソフトウェア会社とは、あまり仲良くしない方が良いと考えています。
導入や活用をサポート(代理店)
なお、ソフトウェアの開発ベンダーだけでなく、その導入や活用をサポートしてくれるベンダーがあります。
例えばオフィススイート・グループウェアである「G Suite」はGoogleが開発・提供しているものです。Googleは導入や活用のサポートまではしてくれず、Googleパートナーがそれを担っています。多くのソフトウェアで、このようなパートナー・代理店が存在します。
ハードウェアベンダー
続いてハードウェアベンダーです。
パソコンなどをつくっている会社(メーカー)です。
パソコンのメーカー(NECや富士通など)から直接購入するケースもあれば、他のサービス(設定やサポートなどもしてくれる)と合わせて購入・リースなどする場合もあります。
ソフトウェア同様、代理店が該当します。
例えばコピー機を買うところから、パソコンも併せて購入するのは、良く見かけます。
システムインテグレーター
中小企業では、通信・ソフト・ハードなど、それぞれの専門家がいるわけではありません。
大企業であれば、情報システム部のなかに、各担当がいることが多いです。
そのため、都度調達するのが大変なので、全部をまとめてお願いできるところがあると嬉しいですよね。それがシステムインテグレーター(SI)です。
ソフトウェアやハードウェアに関しては、パートナー・代理店になっていることが多いです。
各パーツを選び、最適な形で組み合わせて提供するのがSIの役割。
組み合わせる過程で、開発が入ることも多いです。
日本ではNTTデータが最大手です。
ただ、30名くらいまでの中小企業には、きちんと機能してくれるシステムインテグレーターがいない印象です。(私が見つけられていないだけかもしれませんが)
Web関連
ここまでは一般的なITに関する話でしたが、Web系はまた別の会社が行うケースが多いです。マーケティングを中心に特化したスキルが求められるからです。
- ホームページ(Webサイト)制作
- インターネット広告
- SNS運用
これらはさらに細分化されているので、どこに強みを持つ会社なのか?を良く確認する必要があります。ホームページ制作に強いからと言って、インターネット広告の運用ができるわけではありません。
なお、ECサイトの構築・運用は、高い総合力が求められます。
社内の在庫や会計と連携するなど、Web系だけでなく、業務系システムとの組み合わせが必要になってくるからです。
ITコンサルタント
上記以外のものとして、ITに関する相談相手になるのがITコンサルタントです。
ベンダーはどうしても自社商品・サービスを売ることが目的になりがちです。
「まだ大して相談していないのに、いきなり売りつけようとされた」というのは、実に良く聞く話です。
また、「複数の商品・サービスを比較しても良く分からない」というケースも。
そんなときに外部の専門家として知見を借りたり、IT企業との間の調整役・翻訳者として機能するのがITコンサルタントです。
ITコンサルタントも、人それぞれに得意分野が異なります。
私の場合は、ITコンサルタントというよりも、「ITに強い経営コンサルタント」の立ち位置なので、経営者目線だけは忘れないように気をつけています。
これらの分類を知ることで、専門外の相談をしてしまうことのないように、気をつけていただければと思います。
相手も商売なので、相談されると対応したくなるのですが、専門外だと頓珍漢な答えが返ってくることが多いためです。
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【編集後記】
最近、食べても食べても食欲が止まりません。
体重は増えてないので問題ないと思うのですが、どういうときにこの波が来るのか?イマイチ分かっていません。。
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