IT・システム全般

できる限り「開発しない」ITベンダーさんを選びましょう

IT活用の相談を受けるとき、「やたらと開発したがる」会社と出会うことが多いです。
しかし、今どきゼロからシステム開発を勧めるベンダーは、あまり良くないと感じています。

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ゼロからの開発はコスパが悪い

やたらと開発したがるベンダーとは、つき合わないようにしましょう
これが私の基本スタンスです。

理由は大半のツールは、既に世の中に揃っているからです。

自社のためだけに開発されるツールと、
既に100社、1万社が使っているツールでは、コストパーフォマンスが違います。

自社だけのためにつくられるものは、普通に100万円以上するでしょう。
それどころか、1人月額100万円のエンジニアが10ヶ月開発すれば、1,000万円も簡単に超えてしまいます。

ところが既に市場に出回っているものであれば、月額で数100円〜で使えてしまいます。
例えば、ExcelやWordなどを使うなら「Office 365」があります。
一般法人向けで1人当たり、月額900円〜です。
もしExcelやWordをゼロから開発したら、億円単位の投資では足りません。

世の中には、コストパーフォマンスに優れるツールが出回っています

使ってみなければ、本当に使えるかは分からない

具体例をご紹介します。

  • ホームページをつくるならWordpress(ワードプレス)のようなCMS
  • 顧客管理をするなら「Zoho CRM」のようなCRM
  • レジで商品や売上管理をするなら「スマレジ」のようなPOS
  • チームの情報共有には「Slack」や「Zoho Connect」などのコミュニーケーションツール
  • Zoom」のようなWebでミーティングできるツール
  • マーケティングに使うスマホアプリなら「Yappli」のようなプラットフォーム

もう便利なツールが溢れているのです。
どれも、月額数100円〜数1,000円レベルが中心です。

既に存在しているツールをお勧めする最大の理由は、
多くのサービスが無料プランや、無料期間を設けているからです。

システムやツールは目に見えないもの。
だからこそ、一度使ってみなければ、本当に使えるのか?は分かりません

ですから、私はまず、無料プランや無料期間を上手く活用して、使ってみることを推奨しています。

  • 自社の業務に使えるのか?
  • 業務フローにどのように組み込むのか?
  • 誰が、どういうタイミングで使うのか?
  • 他のツールとの連携は問題ないのか?

などを検証するためです。

ゼロからの開発の場合、このような検証ができません
机上の検討で問題ないことを確認しなければなりません。
ただ、実際にはITスキルのない人が、全てを判断するのは厳しいのが現実です。

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「使いこなす提案」をするベンダーと付き合いましょう

一般企業にとって、システムやツールを活用することは、あくまでも手段です。
システムやツールをつくって欲しいのではなく、ビジネスの成果が欲しいのです。
ここまで述べてきたように、世の中は既に良いツールが溢れています。

しかし、ちゃんと使える企業は少ないもの。
さらにツールを組み合わせて使える企業となると、もっとその数は減ります。

そのため「つくることにお金を下さい」というベンダーよりも、
「使いこなす提案をするから、お金を下さい」というベンダーの方が真摯的です。

そうやって「ビジネスの成果を上げることに全力を尽くすベンダー」をパートナーにしたいですね。

なお、逆説的ではありますが、ちゃんと使いこなそうとすると、開発が必要になることがあります。ただ、そのときまでにツールを使い込んでいれば、開発の価値が分かるようになります。

まとめ
  • 良いツールが既に溢れている
  • ゼロからの開発はコストパーフォマンスが悪い
  • つくることではなく、使いこなしで差が生まれる

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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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