「顧客への連絡を忘れて、商談の機会を失ってしまった・・」
という中小企業に多い悩みに対応するために、連絡漏れを防ぐ基本的な仕組みを、こちらの記事で解説しました。
ただし、この対策はあくまでも表面的な対応に過ぎません。
なぜお客様への連絡が負担になってしまうのか?
その理由を知り、負担を減らさない限り、根本的な対策にはなりません。
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Contents
お客様に連絡をするまでの手順
お客様に連絡をするときには、以下のような流れで連絡をするでしょう。
ここではメールを送付することを前提に考えてみます。
電話での連絡は基本的にNGだと考えています。
営業電話をもらって気分の良い人はいないからです。
また人員の限られた中小企業にとって、1件1件電話をするのは、現実的ではありません。
商談発掘のために電話をするのは避けたいですね。
話を戻して、メールを送付する場合の手順は以下のようになります。
- 何らかの条件で、お客様を抽出する
(例:商談リストで今月、連絡をすることになっているお客様) - 抽出したお客様に対して、どんな内容で連絡をするかを考える
- メールを送付する
このどれか(あるいは全部)に負担が掛かっていると、連絡するのが大変になってしまいます。無駄をなくすことで、お客様との接点を増やしていきましょう。
連絡することが負担に感じてしまう理由と対策
連絡をするのが負担になってしまうということは、上記手順の中に手間が掛かることがあるということです。それぞれの手順に対して、手間が掛かる理由と対策をご紹介します。
お客様情報が整備されていない
最新の情報が重複や漏れなく揃っていなければ、どんなツールを活用しようとも、手間や間違いが発生してしまいます。毎月、少なくとも1年に1度は顧客情報を整備する必要があります。
また、ツール面で言うと、エクセルのような汎用的なツールは、追加費用も掛からずに使いやすい一方で、以下のような問題があります。
- データ構造を誰もが簡単に壊してしまう(無駄にセルを結合するなど)
- 履歴が残しにくい(お客様の担当者が変わったことや、過去に提出した見積を確認するなどの実装が難しいです)
私は、CRMのような専用ツールや、kintoneのようなWebデータベースをお客様に勧めることが多いですが、それはこれらの理由によるものです。
何のツールを使うかに限らず、お客様の情報を頂いた(名刺をもらった、Webに登録してもらった)瞬間に、顧客情報を更新する業務プロセスをつくっておくことが重要です。
条件でお客様を抽出することができない
業種、都道府県、商談のステータス、どこで出会ったか?など、諸条件でお客様を抽出することができないと、1件1件データを確認するような手間が発生してしまいます。
このような諸条件でお客様を抽出することができないのは、そのようにデータをつくっていないからです。お客様を抽出したい基準は何か?を元に、顧客情報を整備していきましょう。
この例では、お客様情報に以下のデータが含まれています。
- 会社名
- 部署名
- 担当者名
- 郵便番号
- 電話番号
- 住所
- メールアドレス
- 顧客ランク
- 会社のロゴ
- 備考
しかし、例えば「小売りのお客様だけにメール送信したい案内がある」というケースが想定されるのであれば、「業種」もお客様情報に追加しておくべきでしょう。逆に「会社のロゴ」は登録するのが不便な上、特に検索もできないので削除することもあると思います。
補足ですが、検索して抽出する対象以外にも必要なデータはあります。
ただ、データ構造を決める上で、「どうやって検索するか?」は重要であることをご理解いただきたいです。
お客様に送付するメールの内容が決まっていない
条件で検索・抽出する時点で、どんな案内をしたいのか?は決まっているはずです。
その内容を元にテンプレートを作成して、専用ツールでお客様情報を差し込みつつ、メールを送信しましょう。
条件抽出している時点で、具体的な商談があるお客様ではありませんから、1件1件、メールの内容を考える段階ではありません。テンプレートを元にした一斉メールを送った後、反応があったお客様にだけ、個別のやり取りをする方が、効果が上がりやすいです。
毎回、ゼロからテンプレートを考えるのではなく、効果測定しながら、テンプレートをより良いものに育てていった方が、手間も掛からず、より効果が上がるようになっていきます。後述しますが、効果測定するためにも専用ツールを使ってメール送信しましょう。
なお、既存顧客のフォローをする場合には、個別の連絡が必要になることも多いので、その辺りは使い分けが必要です。
メールを送信するのが手間
せっかくお客様を条件で抽出し、送付するメールの内容も決まっているにも関わらず、
- 1件1件、メールを送付している
- Excel VBAなどを駆使してメールを送付している
という現場を見ることが少なくありません。
前者は言うまでもなく避けたいことです。
そして後者(Excel VBA)も止めましょう。理由はこちらの記事でご紹介していますが、
端的に言えば
- 法を犯してしまう可能性がある
- 効果的な商談発掘がやりにくい
からです。
一定数(感覚的には5件、10件)を超えたら、専用ツールを使ってメール送信しましょう。
CRMであれば、メール送信機能がついていることも多いです。
kintoneであれば、メールワイズなどと連携させることが多いでしょうか。
いずれにしても専用ツールを使って、手間を減らし、効果測定しつつ、顧客との接点を増やしていきましょう。
- お客様に連絡するには、条件抽出・本文の内容・メール送信の手順
- これらの手順に無駄があると負担が増してしまう
- より効果的なやり方を確立して、お客様との接点をもっと増やす
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