IT・システム企画

クラウドを活用して、コスト負担のリスクを最小化する

中小企業がITを導入・活用できない理由の第1位は「コストが負担できない」です。
今はクラウドを活用すれば、コスト負担を最小化することができます。

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中小企業がITを導入・活用できない理由(トップ3)

中小企業がITを導入・活用できない理由は、以下の順になっています。

  1. コストが負担できない
  2. 導入の効果が分からない、評価できない
  3. 従業員がITを使いこなせない

※三菱UFJリサーチ&コンサルティング 「人手不足対応に向けた生産性向上の取組に関する調査」(2017年12月)より

この記事では、1位の「コストが負担できない」の問題を、クラウドを活用することによって解決できることをご紹介します。

その前にクラウドって何?という方は、こちらの記事をサラッとお読みいただければ。

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クラウドを活用すれば、コストもリスクも減らせる

クラウドを活用すれば、それだけでコストとリスクを抑えることができます。

中小企業でクラウドが利用されるようになったのは 2010年代に入ってからです。
それ以前は、自社でサーバーなどの設備を購入して、そこにソフトウェアをインストールしていました。

まず、従来の設備投資の場合と、クラウドを活用した場合での大まかなコストを比較してみましょう。

  • 設備投資:初期投資100万円以上、5年間で150万円以上
  • クラウド:初期投資ゼロ、5年間で35~75万円

どう見てもクラウドを選んだ方が賢明です。
しかも設備投資型の場合は、バックアップを取るなどの運用も自社で行う必要があります。

初期投資

設備投資をする場合、最低でも100万円は必要です。

  • 必須:サーバー(100万円以上)
    ソフトウェアを動かすための箱。常時動かし続けるパソコンのようなもの。
  • オプション:電源を安定させるためのUPS、バックアップを取るための仕組み etc

さらに自社オフィス内にサーバーを置く場所なども確保しなければなりません。

クラウドを活用する場合、多くのサービスが初期費用はかかりません。
サービスによっては初期費用がかかるものもあります。
(それは設備投資でも同じです。初期設定などにかかる費用です)

継続費用

設備投資の場合、保守契約が必要になることがほとんどです。

  • ハードウェアが故障したとき
  • ソフトウェアを更新するため(セキュリティ対応や、法律・税制などの変更への対応)

このような契約を結ばないと、故障したときやソフトウェアの問題が発生したときに、何も対応できなくなってしまいます。

また、ソフトウェアへの新たな機能追加はされません。
新しい機能が欲しい場合は、新しいバージョンを再度購入してね、というスタンスです。

一方、クラウドは利用料金が掛かります。
「1ユーザー当たり月額いくら」を基本にしているサービスが多いです。
設備投資型と異なり、利用し続けていれば、常に最新機能が自動で追加されていきます。

利用期間

設備投資の場合は、先に大きな投資をしてしまっているため、簡単に止めることができません。
固定資産扱いなので、5年間は使い続けることが前提になります。

ですから、使い始めて「自社にはどうしても合わない」ことが分かっても、我慢しながら使い続けることになります。(そういう会社を何度も見たことがあります)

クラウドの場合、そのような制限はありません。
月額課金の契約ですから、いつでも止めることができます。
(とは言え、多くは年額払いをしていますので、年に1回が判断のタイミングになりそうです)

クラウドの方が、リスクが大幅に低いのはこのためです。
設備投資のような縛りがないので、必要なときに必要なだけ使うことができます。
それが結果的に、柔軟な組織をつくることになります。

ただし、利用を止める前に、クラウドからデータを取り出す必要があります。
中には簡単にデータを出力できないサービスも見受けられますので、利用前に確認しておくと良いでしょう。

事業を営む上で、重要なデータを出力(ダウンロード)できないのは大問題です。

  • データ出力できるかどうか?
  • できるなら、どのファイル形式で?

はクラウドサービスを選ぶ上での、重要なチェック項目にしています。

他社に頼ると高くなる

「クラウドを活用するのに高い」という嘆きを聞くことがあります。

そのような場合、図に含まれていない費用があります。

初期設定などを全てITベンダーに依頼(丸投げ)しているのです。
他社(専門家)に時間を割いていただくのであれば、相応のコストが掛かるのは当然。
それはクラウドの問題ではなく、設備投資でも同じことです。

もちろん、必要に応じて専門家の手を借りることはあります。
餅は餅屋ですし、中小企業こそ自社の本業にリソースを割くべきですから。

一方で、「そんな作業までITベンダーに依頼するの?」と疑問を抱くことが少なくありません。
新しくクラウド(ITツール)を活用するということは、社内に担当者がいるはずです。
そういう体制を整えなければ、ITツールを活用することはできませんので。

体制を整え、少しずつでも良いので、自社でできることを増やしていきましょう。
それがIT人材の教育になりますし、結果的にコストを抑えることにもなります。

まとめ
  • 設備投資せず、クラウドを活用する
  • それによってコスト・リスクを抑えられる
  • 結果的に柔軟に変化できる組織づくりになる

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【編集後記】
今朝は、井ノ上陽一さん主催のライブにゲスト参加。
独立当時から現在までを振り返る良い機会となりました。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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