IT・システム企画

ITツールは迷ったらメジャー(実績が多い)な方を選ぶ

世の中には非常に数多くのITツールが溢れています。
自社での導入を検討するときに、あまりの数の多さに辟易したり、悩んでしまうかもしれません。
ITが苦手な組織ほど、メジャー(有名なもの・実績が多い)なものを選ぶべきだと考えています。

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ユニークなもの先進的なものは情報が足らない

先進的な製品は一見すると高い成果が得られるように感じるかもしれません。
しかし新しいものほど情報が揃っていません

例えば、利用事例です。
日本の事例はなく、アメリカなど他国の事例しかありません。
業種・業態、企業規模・職種まで探している事例とマッチすることは極めて稀です。
そのため、そのツールが自社にうまくフィットするかどうか迷ってしまいがちです。

また、管理者向けの設定や、利用者の操作手順なども不足しがちです。
実際に使おうとすると情報が足りずに、自分で試行錯誤することが求められます。

また、少ない情報は日本語ではなく、英語を読み込まなければいけないことも。
ただでさえ慣れないITの情報を英語で探さねばならないのは、非常にストレスですし時間も掛かってしまいます。

情報だけでなく、画面が英語のものも多いです。
利用者次第ではありますが、画面が英語なだけで「絶対に使えない」という企業も多くあります。

メジャーなものは情報が揃っている

逆にメジャーなものほど情報が出揃っています
具体的には、以下のようなものです。

  • 利用事例が数多く揃っている
    (色んな業種・職種、大企業から中小企業まで)
  • マニュアルが日本語化されている
    (管理者向けから利用者向けまで)
  • 導入や活用をサポートする会社が数多くある
  • そういう会社がセミナーなどで情報発信している
  • 近くに利用している会社がある
  • 本屋さんに入門書がある

身近な例を挙げますと iPhone があります。

同じスマートフォンでも、Android は機種ごとに見た目や操作性が変わってしまいます
しかし iPhone は1種類だけで(古い・新しいはありますが)、数多くの方が使っています。
そのため、入門からマニア向けの専門情報まで、非常に数多く揃っています。
私はスマホに迷っている初心者の方がいたら、迷わず iPhone をお勧めしています。

初心者ほど細かな操作で迷いますから、頼りになる情報が揃っている方が良いのです。
これはスマートフォンに限らず、社内で利用するグループウェアなどのITツールについても同様です。

私はIT化に取り組む企業には、まずグループウェアの導入を勧めることが多いです。
短い時間で生産性向上しやすいからですが、それだけではありません。
業種・業態に関係なく利用されているため、その分、情報が出揃っているからです。

グループウェアで言えば、世界的には Microsoft 365(旧Office 365)が最もメジャーです。次いで Google の G Suite でしょうか。日本人の馴染みやすさという意味では、サイボウズ Office も良いです。

グループウェアでIT活用レベルを高めた上で、自業界に特有の業務についてIT化を進めていくのが良いと考えています。(POSレジなど簡単に導入できるものは、先に導入することもあります)

撤退のリスクがある

ここまでは情報に関する視点でしたが、続いて撤退リスクについてです。

ユニークで先進的なサービスは、市場に受け入れられ浸透するか、まだ分かりません。
そのサービスを提供している企業にとってもチャレンジなのです。
そのため、うまく市場に受け入れられなかったとき、撤退することもあります。

最近の例を挙げると Google が提供していた AppMaker というツールがありましたが、市場に浸透できなかったようで、撤退してしまいました。
その後、似たようなITツール(AppSheet)を提供している会社を買収して、別サービスとして提供し始めました。

そのため、AppMaker で自社アプリを構築・運用してきた会社にとっては、乗り換えの手間が発生してしまいました。このように、先進的なサービスについては撤退のリスクが常につきまといます

情報面・撤退リスクを考えると、ITに不慣れな会社にとっては、日本である程度実績があり、メジャーになっているサービスを選ぶ方が良いでしょう。

まとめ
  • ITに不慣れな会社は、日本で実績の多いサービスを選ぶのが良い
  • 実績の多いサービスは、情報が揃っており、サポートしてくる会社も多い
  • 新しいサービスは、情報が不足しており、撤退リスクもある

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【編集後記】
昨日は zwift のレースに出てみたら、レベル選択を間違ったようで、あっという間に集団から千切れ、気づけばビリ争いを。。(めっちゃツラかった・・)
もっと入門レベルからチャレンジしないとダメですね~


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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