IT・システム企画

御社へのシステム提案(見積)が高い理由

ITベンダーさんからの提案(見積)を見てガッカリ。。
「なんでこんなに高いのだろう?」
そう思ったことありませんか?

別にITベンダーさんがぼったくっているわけではなく、ちゃんと理由があります。

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ゼロからシステム開発しようとしている

うちの業界(会社)は特殊なんで

システム提案が高いという会社ほど、このような思い込みが強いと感じます。
確かにどんな業界・会社でも、特殊な部分はあります。

ただ、この思い込みが強いほど「自社だけの一品モノ」をシステム開発する必要が出てきます。
スーツの例を見てみましょう。

  • 汎用品のスーツ
  • 部品を組み合わせるセミオーダー
  • 完全に自分にあったフルオーダー

どれが最も高くなるか?言うまでもありません。
システム(ITツール)についても同じことが言えるのです。

どんなに特殊な業界・会社であったとしても、95%の業務は他の会社と一緒です。
つまり、業務をツールに合わせることを前提とした方が、上手くいきます。

  • 顧客・案件管理(営業系)
  • 顧客サービス・サポート
  • 調達・購買
  • 会計
  • 備品管理(総務系)
  • 勤怠管理・給与計算(人事系)
  • コンテンツ管理
  • 法務

これらの業務の大部分は、他社と同じなのです。
そのため、自社のための一品モノをつくるのではなく、既に世の中に流布しているツールを利用する方が、圧倒的にコストパフォーマンスが高くなります。(安くなります)

ここでの注意点をお伝えすると、「システム開発」を生業としているITベンダーさんに声をかけないことです。
彼らは当然、システム開発をするのが仕事です。
そんな会社に問い合わせをしている時点で、前提条件が開発することになっています。

もちろん、「ゼロからつくらなくても、こんな良いツールが既にありますよ」という提案はしてくれません。

会社のWebサイトを見て、事業内容のトップに「システム開発」が来ている場合、その会社には相談しない方が良いでしょう。
(もちろん、ゼロからの開発が必要な場合には、そういう会社に相談します)

設備投資型のシステム投資をしようとしている

理由の2つ目は、サーバーなど設備投資が必要なシステム設計をしている場合です。
しかし、現代のシステムは、基本的に「クラウド一択」です。

中小企業が選ぶべきITツールは、まずクラウド中小企業におけるITツールの選択肢は、クラウド一択です。自社で購入・運用するオンプレミスには、ほぼデメリットしかありません。この記事では価格の差や得られるものの本質的な違いをご紹介しつつ、クラウドだけで得られるメリットについても解説しました。ITツールを選ぶ方、中小企業経営者は要確認です。...

スモールビジネスにおいて設備投資(オンプレミスと言います)が必要になることは極めて稀です。
あったとしても、システム全体から見ると、ごく一部になります。

上記の記事を見て頂くと分かりますが、クラウドとオンプレミスでは価格が全く違います。
クラウドの方が初期投資がゼロ、または小さい。
トータルコストでもクラウドの方が安くなることが大半です。

なお1点目と関係しますが、ゼロからシステム開発する場合には、それを動かす基盤も設備投資が必要になることが多いです。

電力会社と契約するだけで電気は使えるのに、わざわざ発電機を導入するようなもの。
設備を持ってしまうと、そのメンテナンスなど運用コストも掛かってしまいます。
見た目の見積以上に高くつくので、要注意です。

つくらない・持たない」がスモールビジネスにおけるシステム投資の基本です。
今は「(クラウドを)必要なだけ契約して利用する」時代になっています。

ここでもITベンダーさんとの付き合い方にコツがあります。
設備を売りたいITベンダーさんは、まだ一定数残っているので、彼らの口車に乗せられないことです。

「手元にサーバーを置いておく方が安心・安全ですよ」
「クラウドは危険です」

未だに根拠もなく、このようなことを言うベンダーさんが残念ながらいます。
距離を開けておいた方が良いでしょう。
政府ですら「クラウド・バイ・デフォルト」、つまりよほどの事情がない限り、クラウドを使いますよ、と宣言しているのです。

さらに補足しますと、クラウドの方が使うのが簡単です。
利用者の使い勝手を考慮してつくられたソフトウェアが次々と出てきています。

手取り足取りの手厚いサポートを求めている

3つ目の理由は、必要以上に手厚いサポートを求めている場合です。
私が良く聞くのは、

「ちゃんと教えてくれない」
「うち(会社)まで来てくれない」

という文句です。

ビジネスですから、それだけの時間をかけることを要求するのであれば、見積もりが高くなるのは当然です。
例えば、私の前職では当時、エンジニアが丸1日稼働すると、76,000円を請求していました。(もちろん、移動時間も含みます)
シニア・マネジメント級になれば請求金額はさらに上がりました。

「電話すればいつでも来てくれる」という状況をつくるには、それだけ手厚い体制を整える必要があります。
それがコストに反映されるのは当然です。

ITベンダーは、そんな負担をスモールビジネスに要求するのは、非現実的なことを知っています。
だからお互いにとってメリットのあるサポート体制を構築しています。

  • オフィスに行けない代わりにWebミーティング・チャット・電話でサポート
  • Q&Aサイトを充実

ツールによりますが、月額数千円くらいでこれらのサポートを提供しているのです。
現場に来て手取り足取りしてくれることだけが、良いベンダーの条件ではありません。

つまり、これらを利用するスキルが求められるのです。
「マニュアルやヘルプを読まなくても教えてくれるのが当たり前」という態度は、ユーザーとして怠慢でしょう。
もちろん、隅から隅まで読むのではなく、ざっと見る程度はしましょうということです。

Webミーティングやチャットを使いこなせないということは、安価で充実したサポートを受ける機会を逸しています。
基本的なITスキルを向上させることが、最も効率的(コストパフォーマンスが高い)なIT投資です。

IT投資で最も注力すべきは、人材への教育中小企業におけるIT導入・利用における問題は、スキルのある人材不足によるところがほとんどです。しかし、ますますIT人材の不足が深刻化しつつあり、採用することは困難です。このような状況を受けて、最も注力すべきIT投資は「人材への教育」です。ITで経営を変革したい経営者は、この点を認識しておくべきです。...

古い形式のシステムが残っている

最後に、一番やっかいな問題がこれです。
クラウドなど新しい形式のITツールを使いたいのだけど、現在は古いシステムが動いている場合です。

会計だけ・受発注だけなど、単機能であれば移行は、ある程度シンプルです。
ただ、生産管理と受発注・会計など、複数の機能を網羅したシステムだと、難易度が増します。

言うまでもなく、業務を止めることはできません。
現在のシステムを動かしながら、少しずつ新しいツールへの移行が必要になります。

  1. 現在のシステムで行っている業務を整理する
  2. 新しいシステム(ツール)へ移行した後のイメージを決める
  3. どのような順番でシステムを移行していくのかを設計する
  4. 社内の協力を仰ぎながら、移行していく

システムそのものの移行も大変ですが、データを移行させることも難しいことが多いです。
現在のシステムが古ければ古いほど、難易度が増します。
あまりにも難易度が高い場合、緩やかな移行ではなく、一気に新しいシステムに乗り換えた方が結果として上手くいくことも少なくありません。

これらの設計をしつつ、プロジェクトを推進するには、IT専門家が欠かせません。
(社内にITエンジニア出身者がいるとかでなければ)
ITに強いだけでなく業務にも理解をしている方を選びたいものです。
この点に関しては、残念ながら、ある程度の費用が掛かってしまうのは避けれらません。

それでもできる限り費用を抑えたい場合には、

  • デジタル応援隊で専門家を探してみる
  • 各地域の商工会・商工会議所、都道府県の中小企業支援センターなどの公的機関に相談する
  • ネットで探してみる(中堅以上の規模よりも、中小企業・個人の方がコスト低めなことが多い)

など、試してみると良いでしょう。
最初にじっくりとお話しをしてみて、任せられそうな人かどうか、専門性だけでなく人柄も含めて確認することをお勧めします。

なお、こういう話をすると、「じゃあまだ今のシステムのままでいいや」と言われることがあります。
最終的には経営者判断なので仕方ありませんが、私はお勧めしません。
上述の通り、システムは古くなるほど、手が付けられなくなるからです。

古いシステムから脱却し、現代のクラウド型システムに移行することで、様々なメリットが得られます。
在宅勤務を可能にしたり、他のITツールと容易に連携ができるなど。

気になった今、移行することをお勧めしています。

まとめ
  • システム提案(見積)が高くなるには理由がある
  • ゼロからつくろうとしている、設備を持とうとしている、手厚すぎるサポートを求めている
  • 古いシステムからの移行がある場合には、専門家コストが掛かるのは仕方ない



【編集後記】
昨年から悩みに悩んでいましたが、ついに新しいロードバイクを注文しました。
納期がだいぶ先ですが、楽しみに待ちたいです。
今回の経験を通じて、消費者としてマーケティングの学習もできました。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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