ツール活用

「在宅勤務」日頃から準備していた組織は、動揺していない

新型コロナウイルスへの対応で、働き方を大きく変えるべく、悩んでいる経営者が多いようです。その一方で、以前から着実に準備をしてきた経営者は動揺していません。

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リモートワーク(在宅勤務)で出てくる課題

いざリモートワークを始めようと思うと、次から次へと課題が出てきます

パソコン関係

  • 自宅で働くときのパソコンはどうするのか?

今会社で使っているパソコンがデスクトップ型の場合、どうしようもないですよね。
これを機にノートパソコンに置き換えていくことをお勧めします。

会社用と自宅用を分けると人数の2倍のパソコンが必要になってしまいます。
ノートパソコンに統一すれば、人数分のパソコンがあれば大丈夫です。

大きな画面が欲しいときには、外部ディスプレイを利用すると良いでしょう。

なお、仕事で使うものですから「自宅のパソコンで何とかして」は、止めましょう。
経営者としてのモラルが問われます。

  • ノートパソコンにカメラがない

ノートパソコンはあるけれども、カメラがないというケースが良くあります。
今のパソコンにない場合は、USB接続のWebカメラがありますので、それを購入しましょう。Web会議をするくらいなら、2,000円弱のもので十分です。

今後購入するパソコンは、カメラ必須です。
私もこの10年間は、カメラ搭載のパソコンしか選んでいません。

  • 自宅で働くときの通信環境は?

全ての家にWi-Fiがあるわけではありません。
若い世代には、スマホだけで生活している人も多いようです。
また家ではなく、出先で通信環境が必要な人もいます。

モバイルルーターを貸し出したり、通信費の負担をするなり、方針を決めましょう。

  • 印刷(プリントアウト)できない

紙を中心に仕事している場合、プリンタがないと困るというケースも多いようです。
その場合は正直、まだリモートワークには早いでしょう。
紙ではなくデータ中心に仕事が回るよう方が先決です。

ただ、たまに印刷したいだけなら、コンビニやキンコーズでプリントする方法もあります。

  • Webミーティングをやったことがない

やってみて慣れるしかありません。
Office 365をご利用ならTeams、G Suiteをご利用ならHangout Meetが使えます。
どちらも使えないなら、Zoomを契約すると良いでしょう。

就業規則関係

  • 就業規則や雇用契約書の勤務場所に、自宅が含まれていない
  • 勤務の開始時間・終了時間をどうするか?
  • 休憩時間をどうするか?

など就業規則に関わる悩みも多いようです。
この辺り、私は専門領域ではないので詳細には分かりません。

社会保険労務士さんなどに相談されることをお勧めします。

仕事の本質を浮き彫りにするリモートワーク

リモートワークを推進しようとすると、必ずと言って良いほど出てくるのが、こんな会話。

「コミュニケーションがとれなくなるのでは?」
「組織の一体感がなくなるのでは?」
「評価はどうやるの?」
「サボるのでは?」

残念な現実をお伝えすると、こういう会話が出てくる組織ほど、会社(オフィス)に居ても、それが出来ていません。今まで出来ていなかったことが、リモートワークを進めようとしたときに浮き彫りになるだけなのです。

例えば、コミュニケーションを口頭だけに頼ってきた組織は、リモートワークで困ります。しかし既にチャットを活用している組織には、何の問題もありません。
オフィスに居たとしても、その場に居ない人を含めて記録を残すように、情報をオープンにする文化が根付いているからです。

1つだけ補足すると、経営者が最も注意すべきは、サボられることよりも働かせ過ぎることです。リモートワークだと通勤がなくなる分、区切りが付けにくく、長時間労働を招きやすくなります。

運動不足にもなりがちですから、その辺も含めて、1人1人の注意が必要です。

一気に変えることはできない

このようにリモートワーク(在宅勤務)を進めるには、クリアしなければならない課題が数多くあります。当然のことながら、これらを一気に乗り越えることはできません

そう、平常時から少しずつ変えていくしかないのです。

既にリモートワークを実現している組織は、何年も時間をかけて、これらを変えてきました。1つずつ、トライ&エラーを繰り返し、ときには痛い想いをしてきました。

新型コロナウイルスによって、急遽、変革を求められている経営者も多いことでしょう。
ただ、付け焼刃の対応をするのではなく、平常時から未来の「あるべき姿」に向けて少しずつ変化していく。

それこそが経営者の仕事です。
「ウイルスが!」と急に焦ってしまったことは仕方ありません。
ただ、同じ過ちを繰り返さないようにしたいですね。

平時のときこそ、リスクへの対応を少しずつ進めていく。
そんな経営者を応援したいと考えています。

まとめ
  • リモートワークにはパソコン・制度など、数多くの課題が発生する
  • 今オフィスで出来ていないことが、リモートワークで浮き彫りになる
  • 平常時から少しずつ変えていくのが経営者の仕事

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【編集後記】
外出の予定が減って、溜まっていた仕事が進むのは良いですが、
ずっと籠りっぱなしだと、さすがに飽きてきますね。。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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