昨日、大阪でIT活用セミナーに登壇してきました。
中小企業のための失敗したいIT活用法や、IT導入補助金についての話です。
そこで他社にも知って頂きたい質問をもらったので、この記事にて解説します。
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頂いた質問は次のようなものでした。
人事労務関係(勤怠管理など)のシステムを導入しようと考えています。
今使っているシステムが老朽化してきたからです。
そこでIT導入補助金が活用できないか?と思ってセミナーに参加しました。
でも、役所への提出書類の関係から、年度の途中でシステムを入れ替えるのは非常に不安を感じます。どうすれば良いでしょうか?
補助金には、発注・納品の制限制約がある
IT導入補助金に限らず、補助金には期間の制限があります。
この期間内に発注や受け入れを行わなければならないのです。
1日でもズレると補助金が支払われません。全て自己負担になります。
例えば、今年の IT導入補助金(A類型)の場合、
交付決定日(2019年6月26日予定)~2019年12月24日までが事業実施期間です。
この間に発注から納品を済ませなければなりません。
余談ですが、このスケジュールが発表されたのは5月21日です。
それで交付申請期間が、2019年5月27日~2019年6月12日です。
この短期間の間に、手を組むITベンダーや導入するツール・システムを検討しなければなりません。
この補助金に限らず、多くの補助金が直前にスケジュールが発表されます。
せっかく税金を投入して補助金を配布するのであれば、もっと中小企業が活用しやすいスケジュールを組んでいただきたいものです。
役所の仕事が遅いツケを中小企業に押し付けないでもらいたいです。
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年度と補助金の事業期間のズレ
多くの企業が3月決算です。
その場合、このIT導入補助金を活用してシステムを導入しようとすると、年度の途中でシステムを入れ替える必要が出てきます。
コミュニケーションツールなどであれば、年度途中に入れ替えても全く問題ありません。しかし役所が関係してくる会計や人事は、一般的には年度の変わり目にシステムを入れ替えることが多いです。
そこで冒頭のような疑問不安が出てくるのでしょう。
IT導入補助金を活用するのであれば、補助金の事業期間中に、新しいシステムを導入しなければなりません。古いシステムと新しいシステムと、それぞれから帳票を出して、整合性を取らなきゃいけないの?という懸念が出てきます。仮に9月まで現状システムを使い、10月から新システムを利用した場合のイメージはこのようになります。
止めた方が良いパターン
このやり方は、非常に手間が掛かりますので、できる限り止めましょう。
人手で帳票を作成するのと変わらない手間が掛かるからです。社労士さんや税理士さんなどを泣かせることにもなります。(その分、費用も上がりますし、時間も掛かります。)
データを現行システムから新システムに移す
帳票は新しいシステム側から一括して出力するのがお勧めです。
そのためには、現在のシステムから新システムへ、これまでのデータをコピーしなければなりません。イメージはこのようになります。
この場合、まずは現在使っているシステムからデータを出力(エクスポート)することができるかを確認します。それと同時に新しいシステムでも外部からのデータを取り込み(インポート)できることを確認します。
現行システムから、例えばCSVファイルとしてデータがエクスポートできるようであれば、大きな問題はないでしょう。現在、販売されているようなシステムは、ほとんどインポートできますので。
ただ、データ項目を合わるなどの作業は発生します。その作業がどれぐらい大変なものになるか、手軽かは、現状のシステムと新しいシステムの組み合わせによって変わります。この点をまずはITベンダーに相談しましょう。データ移行の作業が費用面・スケジュール面に影響してきます。
このような悩みを投げかけたときに、貴社の状況を鑑みて、積極的な提案をしてくれるITベンダーを選ぶと良いですね。
- 会計・人事システムはできる限り年度途中に入れ替えない
- 補助金を活用するなど、仕方ない場合には、データを移行する
- データの連続性を守って、新システムから帳票類を出力する
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【編集後記】
朝、暑くなる前にランニング。
今回はキロ6分強から始めて、少しずつペースアップ。
でも、キロ5分半くらいまでしか上がりませんでした。
キロ5分を切ってフルマラソンを走れた過去が夢のようです・・
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