「もっとスムーズに情報共有したい」
多くの経営者や意欲的な担当者は考えているにも関わらず、多くの組織が情報共有に悩んでいます。世の中には便利な情報共有ツールが溢れているのですが、実際に上手くいかない組織が多いのは、なぜでしょうか?
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情報共有に必要な2つのこと
スムーズな情報共有をするには2つ必要なことがあります。
- 使いやすいツール
- 情報共有をしようとする意識・組織文化
この2つが揃わない限り、上手く情報共有はできません。
1つ目は使いやすいツールです。
ノートや掲示板(ホワイトボード)で情報共有したら、出社した人しか情報の確認・更新ができません。場所や時間に縛られてしまうと、情報共有は上手く進みません。
情報共有の基本はデジタルです。クラウド(インターネットの向こう側)に情報を置き、パソコンやスマートフォンなどを使い、いつでも・どこからでも閲覧・更新ができるのが良いでしょう。
また、利用者に応じて使いやすいツールを選ぶことも大切です。工場で手が油まみれになっている職人さんに「パソコンで入力して」というのは、非現実的です。
ツールよりも大切な意識・組織文化の醸成
新しいツールを導入しようとすると嫌がる人がいます。
「慣れないツールを触りたくない」「今までのやり方の方が楽だ」というわけです。人間、本質的には変化を好まないものですから、その気持ちは分かります。
私もこんな仕事をしていて何ですが、実は新しいツールが出るたびに「また覚えるの、めんどくせーな」と思っています(笑)。まぁ、「楽しそう」とも思っているのですが。
変化を嫌がる人が多い場合、操作方法を教えるだけでは足りません。
もっと大切なのは、2点目の意識・組織文化です。
- なぜ情報共有が必要なのか?
- 情報共有がスムーズに行えることによって、どうなるのか?
この辺りの目的を何度も何度も、伝え続ける必要があります。
そのような意識・組織文化へのアプローチをせず、「マニュアル見ておいて下さい」「使うルールになりました」だけでは、なかなか浸透しないものです。
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ある会社の事例
私の知る製造業は、以前、生産計画・生産指示書・作業実績が紙で行われていました。少し前から生産計画や生産指示はGoogleスプレッドシートを元にしたツールで、現場の作業者が入力する作業実績はスマートフォンに変えました。(スマホは現場で使える汚れや振動などに強いタイプです)
色々とメリットはあったのですが、一番のメリットは生産計画・管理のグループと、製造現場のグループの軋轢がなくなったことです。
今まではお互いのやっていることが見えなかったので、何か問題があるたびに「そっちが悪い」と押し付け合いになっていました。そんな会社、行きたくないですよね・・
しかし今は、やっていることが全社で共通して見えています。現実を目の前にしているので、所属や立場は関係なく「じゃあ、どうすれば良いか?」と考えられるようになったのです。余計な軋轢はなくなり、社内の雰囲気も良くなったそうです。
やや特殊な事例ですが、これをお伝えしたのには理由があります。
情報共有は、組織のあり方そのものを決めていく
ということを知って頂きたいからです。
情報共有は単なる効率化ではありません。どういう組織をつくりたいのか?に直結する、組織デザインの一部であることを知って頂きたいと思います。
- スムーズな情報共有をするためには、使いやすいツールと、個人意識・組織文化が必要
- 利用者に使いやすいツールを選ぶ
- 情報共有の目的を明確にして、意識・組織文化を醸成する
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