仕事術

会社オフィスと自宅、働きやすいのはどっち?

先日、面白い話を聴きました。

会社のオフィスは働くことに最適化されている。
筋トレするために必要な設備、そしてトレーナーが揃っているフィットネスジムのようなもの。

自宅は基本的に生活し、くつろぐ場所。
ダンベルなどを買って筋トレすることもできるが、最適な場所とは言えない。
実際、よほど意思の強い人でないと、自宅で筋トレし続けることはできない。

こんな感じの論調でした。面白い例えだなぁ~と。
この話を聴いて、私が考えたことを書き綴ってみます。

<スポンサードリンク>



働くのに最適な場所を模索するのは、組織・個人双方の責任

組織はデジタル空間上に最適化した環境を提供すべき

会社が働くために最適な環境を提供する。
確かにそれは、成果をあげる上で必須のことです。

そして、その環境とは、これまでは物理的なオフィスしかあり得ませんでした。
だからこそ、全員がオフィスに集まって仕事をするのが当然だったのです。
しかし、その「当然」が既に瓦解したのは、社会の共通認識と言って良いでしょう。

会社が物理的なオフィスや店舗・製造などの現場以外に最適化すべきは、デジタル空間です。
ネット上で仕事ができるようにする。
出社しなくとも、あるいは顧客先などに外出中でも、場所を選ばずに仕事ができる。

シンプルに言えば、できる限りクラウドを活用するということです。

中小企業が選ぶべきITツールは、まずクラウド中小企業におけるITツールの選択肢は、クラウド一択です。自社で購入・運用するオンプレミスには、ほぼデメリットしかありません。この記事では価格の差や得られるものの本質的な違いをご紹介しつつ、クラウドだけで得られるメリットについても解説しました。ITツールを選ぶ方、中小企業経営者は要確認です。...

多様化する働き方に対応できる組織になるためには、デジタル空間上(ネット上)にできる限り業務プロセスを載せていくしかありません。

個人としても在宅ワークできる環境をつくっていく

一方、個人としても自宅に働きやすい環境をつくる努力は欠かせません。
今までは「ツラい通勤に耐えて会社のオフィスに出社する代わりに、自宅では働くことを求められない」という時代でした。

しかし、在宅ワーク(リモートワーク)が一般化するなかで、ある日突然、会社の方針が変わるかもしれません。
実際、新型コロナでそうなった会社は多かったでしょう。

「明日からはオフィスに来なくていいよ」

と言われたとき、自宅でパフォーマンスを100%発揮する環境が整っているのか?
これは会社の問題ではなく、個人の問題です。
今からも遅くはありません。より良い環境を模索しましょう。

在宅勤務をしやすくするための環境づくりこれから在宅勤務(リモートワーク)は日常化していきます。自宅で働くための環境を整えましょう。机周り、パソコン関連、音響関連への投資は必須です。一方で、企業のオフィス投資は減っていきます。自宅へのニーズも変化していくでしょう。...

「会社が自宅環境を変える支援をしてくれない」という声を聴いたことがありますが、残念ながら会社に依存しすぎだと感じます。

私だったら通勤がなくなった時点で、より良い環境を得るために、月1~2万円程度、賃貸料が高くなっても引っ越しますね。
なくなった通勤時間で副業すれば、もっと稼げますし。

あるいは通勤手当を自宅環境に投資できるように、会社と交渉するかもしれません。

100人100通りの働き方を実現できない組織は消えていく

筋トレするとき、ジムが良いか?自宅が良いか?という議論は、無意味です。
その人の置かれた状況によって、どっちが良いかは時々刻々、変化していくからです。

働き方も同様です。
その日、そのときの状況や、取り組む仕事内容によって、最適な環境は変わります。

だから、ジムも自宅も選べる環境を、会社は用意しなければなりません。
デジタル空間上(ネット上)に業務プロセスを構築すべきというのは、そのような理由からです。

オフィスに出社しようとも、自宅にいようとも、仕事のやり方が変わらないのが理想です。
そうでないと、オフィスと自宅で格差が生まれてしまいます。
これからは益々、働く環境に対して1人ひとりが細かな要望をもつようになります。
成果をあげたいからこそ、働く環境にこだわるのです。

斬新的な働き方で有名なサイボウズさんの言葉を借りれば、「100人100通りの働き方」を実現できなければなりません。

それに応えられない組織は、採用マーケットから嫌われ、沈没していくことが目に見えています。(既にリモートワークOKの会社の方が、明らかに採用市場で優位に立っています)

独立するなら自宅の仕事環境構築は必須

このブログは将来的に独立・起業したい方も読んで下さっています。
ここからは、そんな人たちに向けて。

独立するなら自宅で働くことからスタートすることが多いはずです。
昔は独立したら「まずはオフィス契約だ」なんて風潮もありましたが、今は全くないですね。
オフィスを賃貸するくらいなら、そのお金を自宅環境に使った方が効果的です。

自分の部屋は必須

まず自分の部屋は必須です。
仕事に集中しようと思ったら、家族とは言えども遮らなければなりません。

私は一人暮らしの頃も、結婚してからも、子どもが生まれてからも、自分の部屋を手放したことはありません。
(余談ですが、一人暮らしのときでも、生活用空間と仕事用空間は分けていました)

  • ミーティングするときに、周りの声や生活音が入り込む
  • 機密情報を扱っているのに、家族に見られてしまう

こういった事故を避ける意味でも、仕事に集中する意味でも、部屋を分けるのは必須です。
共働きで2人ともリモートワークするなら、1人1部屋使える家に引っ越した方が良いでしょう。

通勤手当が減っているはずなので、その分が会社から支給されたら嬉しいですよね。
今後は、そういう差も会社の方針として明確になっていくでしょう。

広い机を準備する

机はできる限り広い方が良いでしょう。
狭くて困ることはあっても、広すぎて困ることはありません。

私も独立以前から、机はできる限り広く使ってきました。

パソコンはマルチディスプレイ

ノートパソコンだけでは、画面の広さが足りません。
オンラインミーティングが日常化しているので、なおさらです。
画面を共有しながら、相手の顔を見て話すには、画面は最低2つは必要です。

マイク・スピーカーを準備

今やオンラインミーティングは一般化しました。
ただ、小さなノートパソコンについているマイクやスピーカーは、品質が悪いことが多いです。

  • 手軽なイヤホンマイク
  • 長時間使っても疲れにくいヘッドセット
  • ミーティング用のマイク・スピーカー

何れかを準備することをお勧めします。
私は耳に何かを着けるのが苦手なので、卓上のマイク・スピーカーを使っています。

スタンディングデスクも良い

在宅だと、長時間座り続けてしまいがち。
外出もしないので、ほぼ歩かないまま、1日が終わってしまうことも。

座りっぱなしは腰などにも良くないので、立ったり座ったりしながら仕事できた方が健康的です。
そこで私は新型コロナ以降、スタンディングデスクを導入しました。
(Flexispotのやつです)

高さを自由に変えられるので、立ったり座ったりを繰り返しています。
集中したいときには、Siriでタイマーをかけて、立って仕事をします。
リラックスしてルーチンワークを行うときなどは座って。

私の場合は、これらの環境に投資することによって自宅を「フィットネスジム化」してきました。
仕事で使うITツール類はデジタル空間上(ネット上)にありますが、このような物理的な環境整備も欠かせません。

  • ITツールはクラウドを利用して、業務プロセスをネットに載せる
  • その上で、オフィスや自宅などの物理環境を整える

この2本柱で行きましょう。

まとめ
  • 会社は物理的なオフィスだけでなく、デジタル空間に投資して最適な環境を準備する
  • 個人は自宅環境を、仕事できる環境に変えていく
  • 業務プロセスのデジタル化と、物理環境の双方が整って、パフォーマンスを発揮できる

[the_ad id=”2141″]


【編集後記】
昨日、知人と3人で人間学を学ぶ月刊誌『致知』の読書会を行いました。
非常に有意義だったので、これから毎月行う予定です。

今日はヤボ用で横浜に行く予定でしたが、寒さに負けて(笑)延期しました。
締切がない、自分のこととなると、どんどん後回しになりますね。。


メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。

渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
\ Follow me /