私は日頃から中小企業のIT活用を支援していますが、その本質を考えるほどに「変わり続ける組織づくり」のお手伝いをしていると感じるようになりました。
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IT活用で培われる変化力
ITツールを使いこなせると、経営も現場も、どんどんと変わっていきます。
その効果は、このブログでたびたび触れてきたことです。
顧客にとっての価値は何か?
ただ結局、私は何を提供しているのだろうか?という価値の根本をずっと疑問に思っていました。
サービスを提供する事業者として、常に向き合わなければならない問いだと感じています。
ドラッカー5つの質問で言えば、「顧客にとっての価値は何か?」です。
IT業界出身者としての常識や希望を押し付けているだけかもしれない、
自分の傲慢なのでは、と考えたこともあります。
IT活用を通じて得られるのは「変化できる力」
私なりにその本質を追求した結果、IT活用を通じてお客様が得ていることは
「変化できる力」が培われること
と考えるようになりました。
経営者・現場に関わらず、慣れないものにチャレンジすることは大変です。
一応、IT専門家を名乗っている私も、新しいものに触れるたび、躊躇します。
ITの世界は新しいものが次々と登場します。
だからこそ、ITを活用することは、変化し続ける力の訓練に丁度良いのです。
技術力よりも、リーダーシップ
『デジタル・シフト戦略』という本に面白いことが書かれています。
デジタル能力(≒技術力)と、リーダーシップの2軸で企業を評価すると、下図のようになるそうです。(図は私が作成)
数字は業績(収支)です。
技術力が高くても、リーダーシップが低ければ、収益性は低い。
逆に技術力が低くても、リーダーシップが発揮されれば、収益性は高くなります。
これは個人的にも、非常に腹落ちします。
技術力があっても、業績の悪いIT企業は多いからです。
私は様々なIT導入・活用に関わってきましたが、成功・失敗の一番の肝は、経営者のリーダーシップです。経営者が自ら説明し、組織を引っ張っていけば成功します。
逆にITベンダーに丸投げしようとすると、途端に失敗してしまいます。
IT活用で「変化し続ける力」が養われるとお伝えしましたが、より具体的に言えば、経営者のリーダーシップが養われるのでしょう。
経営者も現場も変わる
経営者の変化
ITを活用しようとすると、まず経営者は意思決定しなければなりません。
- 何を目標にするのか?
- いくらまで投資するか?
- IT担当者を誰にするのか?
- IT担当者にどこまで任せるのか?
- どのITベンダーとお付き合いするのか?
などなど、悩むことが出てきます。
このような悩みに立ち向かう過程で、経営の本質を考えることになります。
と同時に、慣れないITについて学ばなければなりません。
中小企業の経営者は、現場のプレイヤーであることも多いため、なかなか余裕がありません。
ここで「自分自身が変わっていく」ことが求められます。
現場の変化
一方、現場も変化が求められます。
- 慣れ親しんだ業務の進め方を変える
- 慣れないITツールを操作する
- 新たな業務のやり方をマニュアル化する
- 新しい業務の進め方を学ぶ
- 先に理解した人は、まだ理解できていない人に教える
などなど、新しい取り組みが求められるからです。
今まで、数年に1度しかやってこなかった業務プロセスの改善が、年に何度も襲ってくることになります。当然、最初は非常に苦労します。苦労する現場を引っ張り続けるのは、やはり経営者です。
少しずつ慣れていくと、新しい敵を倒すたびに組織がレベルアップしていく喜びを覚えるようになります。こうなると新しい取り組みがあることが楽しいイベントと化すのです。
私自身、そのように成長した組織を見るときが、最も満足感を覚えます。
「経営者が楽しみながら挑戦し続ける社会を実現すること」
という私のビジョンと一致するからなのかもしれません。
- IT活用を通じて得られるのは、「変化し続ける力」
- 技術力よりも、リーダーシップ(組織力)が収益に直結する
- 最初は苦労するが、乗り越えると楽しいイベントに変わる
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【編集後記】
今日はメルマガ読者様限定のミニセミナーを行いました。
しばらく継続する予定です。
メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。