IT技術者に頼ることを最小限に、利用者が自分に必要なアプリケーションがつくれるようになりつつあります。この記事では小規模~中小企業を中心に、現時点で使えそうなプラットフォームをご紹介します。
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アプリ作成プラットフォームとは?
開発なし、あるいは最小限の開発によってアプリをつくることのできるプラットフォームとは、どんなものでしょうか?
利用者が自分自身で、画面やデータ項目をつくれるプラットフォームです。下図はサイボウズのkintone(キントーン)のイメージです。
(こちらのYoutubeの画面を切り抜き)
この図は、営業チームが案件を共有するアプリをつくっています。簡単なアプリならドラッグ&ドロップだけでつくれてしまうのが特長です。
作成した画面にデータが入力されると、一覧を出力できます。
(同じくYoutubeより。こちらは商品の一覧)
ネットにつながれば、どこからでも、パソコンでもスマホでも、作成したアプリが使えます。また、入力されたデータ項目に基づいてグラフ出力することもできます。この辺りはエクセルと同様に簡単です。
その他にも目的に応じたアプリを利用者自身がつくることができます。下記は一例です。
- 問い合わせ管理
- 商品管理(商品マスタ)
- 申請業務(ワークフロー)
- 社員管理(社員マスタ)
専用ソフト(例えば案件管理に対するSFAなど)を使うと、慣れてない営業さんは、入力が大変で疲弊してしまうことがあります。重厚長大なシステムを導入されて、誰も使いこなせず、塩漬けになってしまった、という話は実に良く聞きます。
しかし、自分たちでアプリをつくることで、納得して活用することができるようになります。また必要に応じて自分たちでアプリを変えていくことができるのが特長です。
利用者がアプリをつくるのが一番早くて正確
このようなプラットフォームが広がってきている背景をお伝えします。
今まで利用者が何らかのアプリ(システム・ツール)を欲しいと思ったら、以下のような手順が必要でした。
- 業務を整理して、要件(どんなアプリが欲しいのか?)を定義する
- ITベンダーに開発を依頼
- ITベンダーが要件をヒアリングし、システム設計・開発を行う
- 利用者は受入テストを行い、問題なければ利用開始
色んなパターンがありますが、この流れが最も多いでしょう。
この手順の問題は、時間とお金が掛かることです。
さらに「問題はないけど使いにくい」「もうちょっと、こうして欲しかった」「こんな機能を追加したい」という事態が発生しがちです。
当たり前ですが、利用者が自分で必要なアプリをつくることができれば、それが早く・正確です。変化の激しい現代においても、自分たちでアプリをつくり替えることができます。
ただ今までは、「システム開発」はITエンジニアにしかできないことだったので、外注せざるを得ませんでした。しかし、利用者(エンドユーザー)でもアプリをつくれる仕組みが次々と登場してきています。
調査会社のガートナーは、これらの仕組みを「Enterprise Low-Code Application Platforms」と呼んでいて(覚えなくて大丈夫です!)、注目が集まっています。
中小企業においては、これらの仕組みを利用しない手はないでしょう。
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簡単さで言えば、圧倒的にkintone(キントーン)
このようなプラットフォームは次々と出てきています。
「ITが苦手」という場合には、操作が直感的で分かりやすいkintone(キントーン)が良いと思われます。中小企業でも良く使われているサイボウズOfficeを提供するサイボウズさんが提供するサービスです。
その他、マイクロソフトの「PowerApps」、グーグルの「App Maker」辺りが、中小企業が利用しやすいのでは?と見ています。私もまだ触っていないので、確認したら記事にしていきます。
マイクロソフトのOffice365を仕事の中心に使っている企業には「PowerApps」が良さそうです。同様に、グーグルのG Suiteを使っている企業には「App Maker」が相性が良いのではと推測しています。
もちろん、利用用途や現在の環境によって、最適なものは変わってきます。他にも似たようなプラットフォームを提供する企業が増えているのですが、個人的には、この3社にしばらく注目しようと思います。
- アプリを外注しないで自分たちでつくれるようになっている
- 利用者が使いやすいアプリをつくり、利用しながら育てていける
- 結果的にお金が掛からず、社員のITリテラシーを上げることも可能
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