経営

公的支援機関は専門家に競争を促すべし

今回は、中小企業の経営者向けではなく、公的支援機関向けの記事です。
日頃、パートナーとして一緒に仕事をさせていただいている間柄だからこそ、公的支援機関がより良くなるための助言をしたいと思います。

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経営者の公的支援機関に対する嘆き

ここ最近、公的支援機関に対する嘆きを何度か聴くことがありました。
公的支援機関と共に仕事をさせていただくこともある立場として、大変申し訳ない内容でした。

A社長は、経営の相談をするために公的支援機関の相談窓口を訪れたそうです。
結果は「二度と行かない」とのことでした。

窓口で対応した専門家(中小企業診断士)は、完全に他人事で、一般的なアドバイスしかしなかった。
自社の状況を話しているにも関わらず、その状況には踏み込むこともなく、最後まで教科書的な対応しかしてくれなかったそうです。

B社長の会社には、公的支援機関から専門家が派遣されてきました。
しかし、この専門家が極めてハズレだったそうで、何も有用な意見や気付きが得られなかったとのこと。
この専門家に再度、依頼することはないと決断しているにも関わらず、「次回はいつにしますか?」「また依頼してくれないんですか?」と詰め寄られて困ったとのことでした。

「彼らは訪問1件に対して、お金が支払われるんですかね?」
訪問することが目的になっているような人には、仕事は依頼しません

と仰っていました。

ちなみにA社長、B社長ともに、私が知る限りは、日頃から努力されている経営者です。
何の理由もなく、人をけなしたり、文句を言うことはありません。

このような出来事は、日常的に起きているのではないか?と推測しています。
もちろん、真摯に経営者の悩みに乗っている専門家も多いですが、ごく一部の品のない自称専門家が存在する限り、公的支援機関のサービス品質は大きく下がってしまいます。

公的支援機関とは何か?

ちなみに公的支援機関とは・・

よろず支援拠点」は国が設置した無料の経営相談所です。
神奈川県は、横浜・関内にある(公財)神奈川産業振興センターを中心に、県内各所にあります。

また、各都道府県や政令指定都市には中小企業支援センターが設置されています。
神奈川県なら上述の神奈川産業振興センター(KIP)、横浜市なら横浜企業経営支援財団(IDEC)があります。

また各地域に設置されている商工会・商工会議所や、組合などの企業連携を支援する中央会も公的支援機関です。

ぶっちゃけ、これだけ数があると、どこに何を相談すれば良いのか、良く分からなくなります。(実際、重複している事業が多々あります)

専門家プロフィールと経営者からの評価をオープンに

さて、話を元に戻しますと。

経営者の立場で考えると、もっと専門家のプロフィールや、支援を受けた経営者からの評価をオープンにするべきではないか?と思います。

公的支援機関には、中小企業診断士・税理士・弁護士・行政書士など、様々な士業(専門家)が登録されています。これらの専門家は、高い専門性が求められるのは当然のことながら、どんな人か?も非常に重要です。

経営の相談をする相手ですから、変な人に依頼したくないと思うのは当然のことでしょう。しかし私の知る限り、多くの公的支援機関は専門家のプロフィールがない。あったとしても保有資格や専門分野が書かれている程度です。

公的支援機関の残念なところは、資格を持っているだけで「仕事を下さい」と群がってくる自称専門家が少なくないことです。

  • 窓口に座っているだけで1日いくら
  • 決められた事務仕事をするだけで1日いくら

という仕事に、自分で営業できない自称専門家が群がっているのが実情です。もちろん、独立直後など食えない時期にこのような仕事を活用するのは1つの手ではありますが、経営者を支援する専門家を名乗るならば、ぶら下がる姿勢だけは早く是正しなければなりません。

一方、自分だけでしっかり稼げるにも関わらず、単価の安い公的支援機関の仕事に使命感を持って取り組んでいる方もいらっしゃいます。

ただ、残念ながら、支援機関に訪れたばかりの経営者には、前者・後者の区別がつきません。だからこそ、プロフィールや経営者からの評価を公開して、専門家に競争原理を取り入れたら良いと思うのです。

経営者にしっかりと価値を提供した専門家の評価は高く。
逆だった専門家の評価は低く。
その評価をオープンにして、経営者が相談する相手を選べるようにする。

民間なら極めて当たり前のことを、ちゃんと進めた方が、経営者のためになります。
私自身、公的支援機関から派遣される専門家の端くれですし、講師としてセミナー登壇させていただくこともありますので、引き続き、気を引き締めて価値を届けていきます。

まとめ
  • 公的支援機関には、ぶら下がりの「自称専門家」が一定数存在する
  • 経営者には、それらハズレの専門家と本物を区別する手段がない
  • 情報をオープンにして、競争原理を取り入れるべき

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