仕事術

空白の時間を積極的につくろう。「貧乏暇なし」は真実だ

独立・起業直後は、とにかく仕事が欲しいもの。暇な時間があると、なんとなく不安を感じてしまうものです。ひょっとすると暇な時間を持て余すのは、会社員時代の名残かもしれません。
ただ、そういう空白の時間こそが、事業の将来を形づくるものです。

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「貧乏暇なし」は真実である

私たちは(特に日本人は?)目の前に仕事があると、なんとなく安心してしまうもの。朝から晩まで仕事が詰まっていると、「自分は必要とされている」「価値がある」と錯覚してしまうのです。

しかし実際には、そんなことはありません。朝から晩まで仕事が詰まっているということは、何らか改善しなければならない状況に追い込まれています。

  • 利益率の低いビジネスを営んでいる
  • 低い労働力としてこき使われている
  • 仕事の効率が悪すぎる
  • 人のいい人として頼まれごとに振り回されている

etc

時給で働いているアルバイトならいざしらず、一般の社会人として活動する以上、「時間」ではなく「成果」にフォーカスすべきです。(もちろん、社会インフラを支える仕事など、どうしても待機することが必要な仕事もあります。私もITインフラ出身ですし・・ただ、この点は本題ではないので省きます)

同じ成果を上げるなら、短時間でできた方が効率が良いのです。どうすれば今までよりも早くできるのか?ムダを省けるのか?を立場に関係なく追求したいですね。

空白の時間を恐れてはならない

そのとき注意したいのが、組織全体として「空白の時間」ができるのを恐れてしまうこと。

今までよりも早く・効率良く仕事ができるようになれば、時間が余るのは当然のことです。問題はその時間をどう活かすか?です。

時間が余った瞬間にリストラされる恐怖があったら、現場は絶対に効率化などしません。経営者が積極的に空白の時間ができることを歓迎しなかったら、誰も空白の時間などつくらないのです。

空白の時間をどう使うのか?を考えるのは経営者や管理職の仕事です。一般的に経営に近い立場ほど、遠くの時間軸で物事を考えています。空白の時間ができたときに、現場にどうして欲しいのか?を経営者は現場に先んじて描いておきたいもの。

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ちなみに効率化が進み、生産性の上がっている組織は、「みんなで効率化しよう」という雰囲気があります。業務を見直したり、ツールを活用して時間が浮くことを現場も経営者も喜んでいるのです。まずはこういう空気づくりが、経営者には求められます。

経営者が率先して空白の時間をつくろう

そのためにも、経営者は会社のなかで一番、空白の時間をもっておきたいです。たまに現場より忙しい経営者にお会いします。というより、スモールビジネスの多くは、組織のなかで経営者が一番忙しいのです。

ただ、その「忙しい」が現場の仕事であってはなりません。それでは経営者としての仕事をしていないことになります。仮にスケジュールが埋まっているとしたら、それは現場に関係ない「投資の時間」でありたいものです。

経営者は時間的にも、空間的にも、組織のなかで最も遠くを見る存在です。現場が今日・明日、あるいは今週の仕事に追われているときに、管理職は今月・今期を、経営者は3年・5年先を見据える仕事。

そのためには、ちょっとした社会の変化を感じ取ったり、新たな人やアイデアとの出会いを求めて、ふらふらと遊びに行くのがベストです。現場から見たら遊んでいるように思われてしまうかもしれません。

ただ経営者は寝ても覚めても、24時間365日、仕事のことを考えてしまうもの。遊びも仕事も区別がありません。そういう仕事だからこそ、堂々とふらふらしたいものです。

まとめ
  • 空白の時間ができることを歓迎する組織文化が必要
  • 経営者こそ、率先して空白の時間をつくる
  • そして新たな出会いを探しに、ふらふら遊び回る

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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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