前回、ITアーキテクチャの変遷を学ぶと、メリットが多いことをご紹介しました。
早速、最初のステップであるメインフレームから見ていきましょう。
(私を含めて)多くの方が、体験したことのない時代でしょう。
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1964年 IBMが System/360をリリース
ITアーキテクチャの変遷を学ぶ第一歩は、メインフレームです。
時代は 1964年まで遡ります。
IBMが史上初の汎用コンピューターである「System/360」を発表します。
(システムさんろくまる、と呼ばれます)
大型コンピューター
私も当時を知っているわけではありませんので(汗)
色々と調べてみると、やはりというべきか、かなり大型なコンピューターだったようです。
(こちらのサイトから写真を転載しました)
当時は「電算室」などと呼ばれたのだと思いますが、大きな専用部屋に設置するほど、大きなものでした。
ダム端末(文字だけ)
操作画面は、何の色気もない、文字だけ。
(写真はWindowsで動くエミュレータですので、当時は外側のウィンドウはありません)
「ダム端末」と呼ばれる端末で、操作をしました。
この端末自体には、何の処理能力もなく、画面表示と操作だけができました。
(CPUやメモリなどは搭載されていなかったのでしょう)
今でいう、完全なシンクライアントです。
非常に高価
非常に高価だったので、研究所や大企業が中心に活用しました。
- System/360 モデル40:225,000ドル
- System/360 モデル75:19,000,000ドル
という情報がネット上にありました。
当時は、ブレトン・ウッズ体制、円ドル相場が 360円固定レートの時代です。
とすると、モデル40でも 8,100万円、モデル75だと 68億4,000万円?(本当か?)
何れにしても、中小企業がコンピューターに手を出せるようになるのは、もう少し後の時代になってからです。
専用から汎用コンピューターへ
「汎用コンピューター」とは、名前の通り、色んな用途に使えるコンピュータということです。「360度(全方位)、様々な業務に対応できる」という意味を込めて、360と名付けられたそうです。
用途に応じたソフトウェアを入れ替えて使うことで、多種多様な業務に対応できるようになりました。
今では「そんなの当たり前じゃね?」と思いますが。
ワープロ専用機からパソコンへ
時代は1980年代に飛びますが・・
現在、40代以降の方は、「ワープロ専用機」があったのをご存じかもしれません。
- 東芝 Rupo
- シャープ 書院
- 富士通 OASYS
- NEC 文豪
などなど。こんな感じのワープロにしか使えないマシンです。
(Wikipediaから写真を転載しました)
なぜか当時の我が家にもありました(もらいものだったのかな?)。
受験勉強の計画シート(1週間単位)を、ワープロ専用機で作成・出力した記憶があります。
今のノートパソコンより、5倍くらいデカかったと思います。
しかし、1990年代に入るとパソコンとプリンターが普及したことにより、姿を消しました。
専用機である必要性が、一気に失われたからです。
業務専用から汎用マシンへ
話は1964年頃に戻りまして。
メインフレーム(System/360)が行ったことも同じです。
メインフレームの登場以前は、業務別にシステムが乱立していました。
- 事務処理用の小型機
- 科学技術計算用の大型機
と言ったように。
しかし、用途別システムは、コストが半端なく掛かります。
全部専用機ですから、ハードウェアもソフトウェアもバラバラ。
せっかく操作を覚えても、他のところでは、その知識は役立ちません。
メインフレームがその問題を解決してくれたのです。
今、私たちが使っているパソコンやスマホは、様々な用途に応じてソフトウェア・アプリを切り替えて使うことができます。
その礎となったのが、メインフレームだったのです。
さて、まだ長くなりそうなので、次回に続けます。
面白くなるのは、これからです。
- 1964年 IBMがメインフレーム System/360をリリース
- それ以前は業務別にコンピューターが乱立
- 汎用コンピューターの登場で、その問題が解決された
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【編集後記】
今日は雨です。何だか夏があっという間に終わってしまったようで、少し寂しい気が。
そろそろアイスコーヒーからホットへ変えるときですかね。
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