エネルギー問題に注目が集まっています。
電力が不足することなど、10年前から分かっていたことなのに、手を打たない政治。
それを嘆いてばかりでは前に進まないので、1つ提案をします。
工場の屋上で太陽光発電することです。
実際にやっている企業から話を聞いてみました。
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一般家庭に節電を投げかけても、そう変わらない
政府やマスコミは「節電しましょう」と訴えています。
「エアコンの設定温度は・・」
「エアコンよりテレビの方が消費電力多いらしいよ」
など話題になっておりますが、ハッキリ言って「焼け石に水」です。
むしろ熱中症になって倒れた人を治療するために、余計なエネルギーが必要になるのではないでしょうか。
家庭のエネルギー消費は、全体の15.8%程度しかありません。
(エネルギー白書2022より抜粋)
このグラフを見たら、まず手を打つべきは61.9%を占める「企業・事業所等」になるのは、当然ではないでしょうか?
そして、企業・事業所等の内訳を見ると、製造業が大半です。
(同じくエネルギー白書2022より抜粋)
このグラフで、ざっくり製造業が60%としてみましょう。
すると、消費電力の全体36%(61.9% * 60%)くらいを製造業が使っていることになります。
ここに手を打たない理由はないのでは?と思います。
工場の屋上にソーラーパネルを設置すれば?
太陽光発電については、山林を破壊したり、それによって2次災害を生むなど、問題が露呈しています。
しかし、工場の屋上にソーラーパネルを設定するのは、かなり合理的です。
- 最も電力を消費している製造業に対する解決策である
- 発電した電気をその場で使う(地産地消)ため、送電網を作り変える必要がない
- 山林などの自然を破壊しない
- 工場の屋上という遊休の土地を利用できる
- ソーラーパネルを設置することで、猛暑日に工場内部が暑くなりにくい
(実際に設置している企業から聞きました)
製造業は、自社で工場を持っている企業が中小企業でも数多くあります。
大規模工場だけでなく、町工場でも屋上は有効利用できるでしょう。
ちなみに、実際にソーラーパネルを設置した製造業に聞いてみました。
(大企業ではなく、普通の中小企業です)
- 現時点で、屋上の3分の1にソーラーパネルを設置
(残りの3分の2も設置しようと思えばできる) - 既に工場で使う分の電力は賄えている
- むしろ電力は余っている
(土日や、日の出~工場稼働前、工場稼働後~日没までにつくった電気は捨てている) - 余った電気を貯めない理由は、”蓄電池が高すぎる”から
- ソーラーパネルのおかげで猛暑日に工場内が暑くならなくなった
(天井への対策が不要になった) - 現在の電気代を考えると、初期投資は 8年ほどで回収できる
余った電気を販売できる仕組みが整えば、製造業の業績改善にも役立ちそうです。
そのためにも、高容量の蓄電池開発を国策として行うべきではないでしょうか。
製造業は日本の基幹産業です。
工場は日本中のいたるところにあります。
その工場が「ミニ発電所」となり、近隣の電力を提供してくれるようになれば、ありがたいですよね。
製造業が屋上ソーラーパネルを設置するための支援を
ご紹介した企業は、先見性があるから、自ら投資をして屋上にソーラーパネルを設置しました。
しかし、そんな初期投資ができない中小製造業も多いでしょう。
一方、ここまで述べてきたように、製造業の消費電力を減らすことは、国として喫緊の課題です。
産業を止めずに電力逼迫問題を解決するには、工場へのソーラーパネル設置を支援する制度(補助金や減税など)を設けてはいかがでしょうか?
政府は無意味どころか害にもなりそうな一般家庭への節電呼びかけを止めて欲しいもの。
それよりは、ここで述べたような効果(電力逼迫問題を解決する)のありそうな対策を実際に打ち出して欲しいものです。
この記事は、ある企業からヒアリングした結果をもとに、1つのアイデアとして書いてみました。
こういう好事例があることを、政府・行政や製造業の方々には、知って頂きたいです。
- 一般家庭の消費電力は15.8%、事業所は60%以上
- 事業所のうち半分以上を製造業が占めている
- 工場の屋上にソーラーパネルを設置する施策を政府・行政に期待
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【編集後記】
「実際にやってみた」に敵うものはないですね。
この記事でも実際にやった社長から話を聞いてみて、驚くことが多くありました。
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