改善が良く進んでいる会社は、実にデータを良く見ます。
その理由や、データを頻繁に見るための仕組みづくりについて考えてみました。
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レコーディングダイエットが成功する理由
レコーディング・ダイエットとは何かをはじめに確認しますと・・
レコーディング・ダイエットとは、岡田斗司夫が著書『いつまでもデブと思うなよ』(新潮社)で紹介したダイエット法である。(略)
日々摂取する食物とそのエネルギー量を記録することで、自分が摂取しているエネルギー量、食事の内容、間食などを自覚し、食生活の改善につなげるというものである。(Wikipediaより)
名前の通り、日々の記録がポイントです。
記録することで、嫌でもデータを認識するようになります。
体重が増えたら、その日は1日、食べ物などが気になるに違いありません。
その小さな積み重ねが、結果としてダイエットを成功させるのではないでしょうか。
実際、私の周りでダイエットに成功している人たちは、やり方は違えど、毎日体重を測ったり、何らかの記録をつけている人が多いように思います。
データを頻繁に見て、改善していく組織
CRM(顧客関係管理)の場合
CRM を導入・活用して成功する企業には、法則があります。
データを頻繁に見ることです。
本来、データを見て意思決定するために CRM を導入するはずです。
しかし、ツールを入れるだけで、業務プロセスが今までと変わらない組織が実は多いです。
単なる日報入力にするには、CRM はあまりにももったいない。
CRM を活用して、お客様との関係を深めていく企業は、頻繁にデータを見ます。
- コミュニケーションが疎遠になっているお客様はいないか?
- 商談の発生からクロージングまで、停滞しているところがないか?
- 獲得するリードの数が減っていないか?
営業マネージャーは営業全体を、個々の営業担当は自分の分を、毎日データで観察します。
部内、あるいは他部門とやりとりするときも、データを元に情報共有し、意思決定していきます。
思い込みや感情だけで突っ走ることがありません。
日々、データで変化を見ながら働きますから、自然と改善されていくのでしょう。
月次決算と利益の関係
先日読んだ本に、面白いことが書いてありました。
決算の締めに掛かる日数と、利益の間には相関関係があるそうです。
- 締めに掛かる日数が少ない企業は、利益が高い
- 締めに掛かる日数が多い企業は、利益が少ない
これは正にレコーディング・ダイエットに通じるものです。
毎月決算を行っている企業は、年次の締めも早くなります。
毎月データを見て改善するので、年全体の利益も高くなりやすいです。
一方、年次の締めに時間が掛かるということは、月次処理が後回しになっているということ。1年経ってから締めの作業に入るので、数字が出たときには「後の祭り」です。
実際、後者の小売店を見たことがあります。
- レジ締めは一応、毎日行う
- 出てきたレシートは、レジの横に杜撰に保管
- 1年が終わると、初めてレシートの山を会計ソフトに入力
- 結果を税理士に送って、1年の決算を終える
- 売上・利益が確定するのは、この最後の段階になってから
という、恐ろしい会社でした。
「毎週・毎月の売上が分からずに怖くありませんか?」と提案を行ったものの、残念ながら改善せず。言うまでもなく業績が悪化し、もっと小さな店舗に引っ越していきました・・
(独立する前の話ですが、当時の力不足が情けないです)
このように、組織を改善するのであれば、重要なデータを毎日見る。
ここがスタート地点です。
データを取得して、見たいデータを見せる仕組み
このように毎日データで自分たちの活動を確認するためには、データを取得して、見せる仕組みが必要になります。
CRM など営業・マーケティングに活用する場合には、あらゆる顧客接点からデータが得られるようにする必要があります。
同じことを製造業では製造管理システムを使って行っています。
- 自社にとって意思決定を促す重要なデータは何か?
- そのデータを把握するためには、どうすれば良いのか?
- 業務プロセスをどのように変えると良いのか?
これらの問いに1つずつ答えながら、手間をかけずにデータを収集・分析できる環境を整えていきましょう。最初はエクセルからでも十分です。
- 重要なデータを頻繁に見る組織は、改善が進んでいく
- データを見ない会社は、「後の祭り」になることが多い
- 自社にとって重要なデータは何か?から、環境を整備していく
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【編集後記】
暑くなってきましたね。
風が抜ける部屋で仕事していますが、それでも暑いです。。
(夕方にランニングするのは無理かな・・)
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