CRM(顧客・案件管理)

商談・取引のステージをどのように活用すれば良いのか?

製造プロセスなどと異なり、マーケティングや営業プロセスが定義されていない会社が多いです。

取引・商談の履歴を取るのに必要なデータ項目と、CRM活用のメリット顧客データを整備するのに、まずは取引先(組織)と連絡先(個人)に分けて、データをつくることをお伝えしました。またデータの重複やデータの形...

この記事では、商談や取引のステージをどのように活用すれば良いのか?解説します。

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ステージ設計はビジネスごとに異なる

まず最初に商談・取引のステージは事業ごとに大きく異なります。標準的なものはありますが、事業ごとに試行錯誤しながら、ステージを設計していくことが大切です。

以下、例を示します。

左側2つはCRM(顧客関係管理)システムである「Zoho CRM」「HubSpot」に定義されたものです。右側の「THE MODEL」は書籍です。()内の数字は、そのステージによる受注確度を示しています。

このようにある程度の標準パターンはありますので、それを参考にしつつ、各事業における最適な流れを定義していきます。 「まだ決まったパターンがない」ということもあると思います。そのような場合は、まずは標準パターンを参考にしてやってみて、少しずつ最適な形に変更していけば良いでしょう。

()内の受注確度についても、何度も商談を重ねていくなかで、経験値を出していくことになるでしょう。(ただ、ここは参考値なので、厳密に求めなくても良いです)

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商談ステージの活用方法

では、どのように商談・取引のステージを活用すれば良いでしょうか。 以下、いくつかの例を紹介します。

注力すべきステージの発見

多くの営業がつまずきやすいステージがあるとすれば、仕組みに問題があるということです。

  • ニーズをヒアリングするためのノウハウが共有されていない
  • 顧客の関係者、特に意思決定に関わる人にコンタクトをとる方法が、営業任せ
  • 提案書のフォーマットが整備されていない

つまずきやすいステージを発見し、根本的な解決をはかることで、商談プロセス全体を改善していきます。

注意すべき商談の発見(同ステージ内の滞留日数)

例えば、「提案」フェーズに1ヶ月以上も滞留している商談があったら、何か問題が発生しているケースが多いです。提案した相手が意思決定者ではなかった、ヒアリング後に設定したニーズが間違っていた、など。

このように商談をステージに分けているからこそ、問題が発生したときに素早く発見することができます。営業担当が自分自身を管理する上でも、管理職が商談全体を把握する上でも、同ステージにおける滞留日数は注目すべきポイントです。

社内教育・共通認識

ステージがきちんと定義されていれば、商談の進め方を社内の共通認識として、教育することができます。新しく人を採用したときにも、自社の業務プロセスを教えることができるのです。

人を採用したときに、注目すべき数字があります。ランプ・タイム(Ramp Time)です。特にマーケティング・営業人材の場合、「一人前に稼げるようになるまでの期間」は、短いほど良いはずです。適当に「先輩を見て学べ」ではなく、きちんと業務プロセスを教育することによって、ランプ・タイムは短くすることができます。

売上の最大化

結果的に、限られたリソースで稼げる最大の売上を目指すことができるようになります。

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商談ステージが上手く運用されない理由

しかし、実際には商談・取引のステージを上手く運用している組織は、非常に少ないです。以下、理由を列挙します。

そもそも顧客情報管理ができていない

商談ステージ云々の前に、顧客情報が管理されていないケースです。商談は顧客情報に紐付きますから、まずは顧客情報を整備して活用できるようにしましょう。

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ステージを移行する基準があいまいだから

ステージは定義したものの、何の条件を満たせば次のステージに移行するのか?の基準が分からない、というケースです。要するに「営業担当者が使いこなせない」状態です。

次のステージに進むためには何が必要なのか?この基準をつくることで、各営業が自分自身で商談を進められるようになるのですから、しっかりと定義したいことです。教育に使うときにも、基準が分からなければ、自分自身の行動に反映させることができません。

あまりにも厳格に運用しようとするから

どんなに基準をつくったところで、ある程度は個々人の個性が出てしまいます。商談の金額もアグレッシブに最高値を入力する人もいれば、安全圏である最低値を入力する人もいます。ステージの選択も、ゆるく先に進める人もいれば、しっかり丁寧に進める人もいます。

同じ商談であっても、人によって多少のブレが出てくるのです。それを厳格に補正しようとすると、負荷が高すぎて破綻してしまいます。ある程度のブレは許容範囲とすべきです。入力のあら捜しをするよりも、上述の滞留商談を見つけて担当者をフォローするようなことが、管理職には求められるでしょう。

まとめ
  • 商談・取引のステージは事業ごとに異なる
  • ステージ活用することで、問題解決・教育・売上の最大化などの効果が得られる
  • ステージをうまく活用できない原因を知り、対策を打つ

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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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