CRM(顧客・案件管理)

あらゆる顧客接点からデータを取得する組織づくり

「顧客データを活用すると言っても、どうやって顧客データを取得するのか分からない
そんな経営者のために、データを取得する仕組み・組織づくりについてご紹介します。

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あらゆる顧客接点からデータを得る仕組みとは?

顧客との接点を整理する

あらゆる顧客接点からデータを得る基本は、顧客との接点を整理することです。
多くの企業が、顧客との関係構築のプロセス(流れ)を整理していません

まずは、これを整理してみましょう。
例えばこんな感じです。
法人向けビジネスや、個人でも保険や家・自動車など高額なものは、この流れに近いでしょう。

  • 見込み客(潜在顧客)と、どこで出会いますか?
  • 出会った顧客と、どのように関係を深めていきますか?
  • 最初の個別接点はどこですか?
  • 商品・サービス提供後のアフターフォローはいつ・何を行いますか?

etc

顧客と貴社の接点を全て洗い出すことが、データ取得以前に必要です。

余談ですが、この流れを整理することによって、営業教育ができます
図式化して社内で共有することにより、以下のような効果が得られます。

  • お客様のニーズを聞く前に、いきなり提案に入ってしまうような暴走を止めることができる(いきなり売り込む営業さん、多いですよね・・)
  • 提案が苦手な営業Aさんは、実はその前のニーズのヒアリングが出来ていなかった、
    というような弱点克服にも活用

すべての顧客接点で、データを得る仕掛けを設ける

この流れができたら、お客様との接点で1つずつデータを得る仕掛けを設けていきます。
こんな感じでしょうか。

例えば、最初の接点はホームページやSNSです。

お客様は、検索結果やSNSを眺めていて、たまたま貴社のホームページやSNS(Twitter、Facebook、Instagram、LINEなど)を見つけます。
ホームページから問い合わせする場合には、フォームから会社名・名前・メールアドレスなどをご登録いただくでしょう。

展示会などで初めてお会いする場合には、名刺を頂くことが多いでしょうか。
ただ、名刺を紙のまま持っていたら、顧客データにならないですね。
以下のような手順で、データにしていきます。

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名刺など、紙で顧客データを頂いた場合には、自社でデータに変換します

オンライン上で買い物する場合には、ECサイトへ訪問。
どの商品を見たか?カゴに入れたか?購入したか?などが分かるようになります。

実店舗にいらっしゃる場合には、POSレジにデータが登録されます。
(ただ、顧客データは獲得できず、何が売れたか?しか分からないですが)

一般消費者向けビジネスだと、スマホアプリを提供する企業が増えています。
ポイントやクーポンを付与するなどして、POSだけでは得られない顧客データを獲得するためです。

そしてお金の動きは会計システムに蓄積されます。

データを1ヶ所に集める

ただ、このままだと各種データが、それぞれに分散されてしまいます
非常に管理しにくく、使いにくいです。

顧客管理システム(CRM)に全てのデータを集めましょう。

例えば、ホームページとCRMを連携させることで、コピー&ペーストすることなく、顧客情報が自然とCRMに蓄積していきます。(このブログも、このように運営されています)

他のシステム・データについても同様です。
このように顧客データを1ヶ所に集めることで、様々なメリットが得られます。

データの一元管理が必要な理由

データを1ヶ所に集める必要がある理由を、もう少し掘り下げて考えます。

業務プロセスを効率化する

例えば、営業がもらったデータをデータ化します。
しかし、そのデータは経理が利用できなかったりします。

するとせっかく顧客データがあるにも関わらず、会社名・氏名などを手打ち入力しなければなりません。住所を間違えたせいで、郵送物が届かずに帰ってきてしまった・・などと言うことが、あるかもしれません。

私の場合、良く「渋谷様」と間違えられます。正しくは「渋屋」です。
ホームページ上から自分で名前を入力しているのに、なぜ間違えるのだろう・・?と。
業務プロセスが整備されていない会社なんだな、と考えてしまいます。

全社で1つの顧客データを活用すれば、業務プロセス全体を効率化することができます

部門間の隔たりをなくす

1点目に共通しますが、部門間の隔たりをなくすことができます。
例えば、お客様の異動・昇格・転勤などの情報は、営業が先んじて知るでしょう。

しかし顧客データが一元管理されていなければ、他部署の人は、それを知ることができません。間違った宛先に連絡してしまったりして、部門間の隔たりが生まれていきます。

「あの営業、異動したのを知っていたのに、こっちに連絡すらよこさなかった・・」と。

一元管理をして、全員が同じ情報を見て、同じ認識を得ることによって、部門を超えた活動がやりやすくなります

データの鮮度を保つ

上述の通り、お客様の異動などによって、データは常に古くなっていきます
データが古いまま放置しておくと、悲劇が待っています。

  • 送付したメールの半分近くがエラーになってしまった(顧客の退職などにより、メールアドレスが変わっている)
  • 送付したダイレクトメール(DM)の20%が住所不明で帰ってきてしまった
  • 〇〇課長と連絡したら、既に部長になっていた
  • 売上データが反映されておらず、顧客売上トップ10が入れ替わっているのに営業が気づいていなかった

データの鮮度を保つためには、全社で協力して、気づいた人が更新しなければなりません。
そのためにも全社共通の顧客管理システムが必要なのです。

まとめ
  • 顧客との接点を図式化して整理する
  • その全ての接点にデータ化の仕組みを設ける
  • 全てのデータを1ヶ所の顧客管理システム(CRM)に集める

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【編集後記】
ずっと在宅で仕事しているのと、プログラミングの勉強が続いているためか、
指の疲れがひどいです。腱鞘炎になる前触れなのか・・


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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