リモートワーク(在宅勤務)が加速する世の中。
働きやすいオフィスや、自宅の環境は変わってきています。
リモートワークが当たり前になる時代において、どんなオフィス・部屋が必要なのでしょうか?
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Contents
オフィスに求める環境
リモートワーク(在宅勤務)が中心になると、そもそも出社する意味が変わってきます。
今までは何も考えずに働く場所に行く・オフィスに集まることが前提でした。
しかし移動時間のコストをかけ、高い感染リスクを負いながらオフィスに行くということは、よほど明確な目的がなければならないでしょう。
今まで社員が100%出社していた会社が30%になったら。
当然、オフィスのあるべき姿も変わっていきます。
島型レイアウト・個人デスクは廃止する
日本では未だにオフィスに「島」を良く見かけます。
並んで向かい合って座っているアレです。
残念ながら、島型のレイアウトはもはやダメでしょう。
従来から島型レイアウトでは、視線のON/OFFができないことが問題視されていました。
さらに新型コロナが出てきたことにより、向かい合う感染リスクが懸念されるようになりました。密を避ける方針は、今後も続くことになります。
全員が出社するわけではないので、個人デスクは廃止です。
しかも後述するように仕事内容によって場所を変えるのが当然になると、個人デスクが前提の「島」には、何の意味もなくなります。
島の端っこに偉そうに座る管理職の存在も、もうなくて良いでしょう。
物理的な場所で偉そうにするのではなく、管理職としての仕事で成果を出すことにまい進したいですね。
仕事内容によって場所を変える
仕事は、そのときどきで最適な場所が変わります。
アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW:Activity Based Working)という概念で、単に個人デスクを廃止するだけのフリーアドレスとは、やや異なる概念です。
集中して仕事をしたいとき。
パソコン作業が中心の場合は、大きなディスプレイや複数ディスプレイが欲しくなります。
自分が集中しやすい音楽をかけ、外からの雑音や話し声が聞こえない環境がベストです。
電話がかかってくるなんて問題外ですね。
一方、ミーティングをするとき。
ホワイトボードがあってアイデアを出しやすい環境だったり、話しやすい(音を出しても周りの迷惑にならない)ことが重要です。
このような考え方に基づいて、オフィスレイアウトを変える必要があります。
中小企業における当面の対応
ただ、一般の中小企業では、当面はそんなことはできないと思います。
オフィスレイアウトを変えるにもコストが掛かりますので。
集中したいときはリモートワーク(在宅勤務)で、どうしても対面のミーティングが必要なときに出社するというのが、今の現実的な落としどころだと考えています。
またオフィスを急に変えられないのと同様、スタッフの自宅も急には変えられません。
子供が騒ぐとか、自分の部屋がないとか、自宅で働けないスタッフもいるはずです。
当面は、そのようなスタッフが働く場所を提供する機能がオフィスには求められます。
中長期で見たときには、オフィスそのもののベストなあり方が変わっていくのは、間違いありません。業務内容を分析した上で、どのようなオフィスが必要になるのか?を探りましょう。
住むだけの家から、職住一体環境としての家へ
これまで会社のオフィスで働くことが当たり前だった人達にとって、家とは住む場所でした。マンションや一軒家のレイアウトを見ると、住むことは想定されていても、働くことを想定したレイアウトにはなっていないものが多いと感じています。
これからの時代、住むだけでなく、職住一体の家が必要になってきています。
音漏れしにくい個人空間
知識労働者の仕事で重要なことの1つがミーティングです。
ときには家族と言えども聞かれてはならない、機密情報をやり取りすることもあるでしょう。
- 周りに聞かれてしまうような環境にいないか?
- 少なくとも音漏れしない環境か?
このように音に関する要求が厳しくなると思います。
機密情報でなくとも、周りから雑音が酷ければ、ミーティングしにくくなります。
- 音漏れしにくい部屋であること
- と同時に、換気しやすい部屋
という相反するニーズを両立させなければなりません。
1人1部屋
今は共働きが増えています。
異なる仕事をしている夫婦が、共に自宅で働いている場合、同じ部屋にいるのは無理があります。ミーティングをすることもあるでしょうし、集中したいときもあります。
ですから、働く人数分、部屋が必要になるでしょう。
今は暫定的にリビングなどで働いているかもしれませんが、「住む」のに最適なテーブル・椅子と、「働く」のに最適なデスク・椅子は異なります。
多少小さくとも、1人1部屋の自宅オフィスが必要になってきます。
運動しやすい空間
リモートワークが中心になり、多くの人が感じているのが運動不足です。
ランニングなどに行く人も増えているようですが、梅雨の時期など、外出するのも大変です。
今まで以上に室内でカラダを動かすことが求められるのではないでしょうか。
ヨガやピラティス、ストレッチなどができる空間。
トレッドミル(ランニングマシーン)やステッパー、エアロバイクなどの有酸素運動を行える器具。
あるいは筋トレをするためのダンベルやベンチなどが必要になるかもしれません。
(私の部屋:バイクやダンベルなど)
オフィスに行く頻度が減る代わりに、より広い空間が必要になるでしょう。
自宅そのものの環境ではありませんが、駅に近いよりもランニングできる公園などが近い方が、今後はニーズが高まるのではないでしょうか。
管理は時間ではなく成果で
働く物理的な環境とは関係ありませんが、リモートワークをするのに大切な大前提があります。
- 組織としてのマネジメント力を高める
- 個々人がセルフマネジメントを身に着ける
前者は、働く時間などではなく、成果を見るマネジメントに変化させていくことです。
そのためには「成果は何か?」を組織の共通認識として持っておかなければなりません。
今まで目標を曖昧にして、労働時間だけで管理してきたつもりになっていた管理職にとっては、非常に厳しい状況に追い込まれます。
これを機会に、成果を見て、スタッフにフィードバックするマネジメントを身につけましょう。
一方、個々人も仕事のやり方をレベルアップしなければなりません。
セルフマネジメントが大前提になります。
上司に「あれやれ」「これやれ」と指示をもらわなければ動けないのであれば、リモートワークはできません。小さな子供が親なしでは生活できないのと同じです。
1人のプロフェッショナルとして、自分自身の仕事をデザインする。
他者と協力しながら、組織・社会に貢献していく。
そのような姿勢が問われています。
新型コロナによって大きな変革を求められている私たちですが、仕事の進め方や、それ以前の「あり方」を大きく変えるチャンスだと考えています。
- 仕事内容によって働く環境を変えられるのが重要
- 中小企業では当面、自宅で働けない人の受け皿になるオフィスが必要
- 自宅を住むだけではなく、働く環境に変えていく
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【編集後記】
昨日、運動能力がガタ落ちの息子に「坂ダッシュでもしろ!」と言い放ったら、今日本当にガチでやってきたようです。ゼーゼー言いながら、汗だくで帰ってきました(笑)
頑張りましたね。
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