見積は、事業にとって非常に重要な位置づけです。
ただ重要だからというだけで、今までのやり方を踏襲して、改善できていないことが多いのではないでしょうか。
この記事では、見積を改善することが、事業全体を変革していくキッカケになることをお伝えします。
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見積業務は、顧客・社内への総合力が必要
見積をするためには、様々な情報の整理が必要です。
顧客だけでなく、社内や仕入れ先ともやりとりが必要になります。
その会社におけるビジネス全体像を把握していなければできない、総合力が求められる業務です。
ざっとまとめるだけでも、以下のようなやりとりが挙げられます。
- 顧客が何を欲しているのか?(ヒアリング)
- それを実現・提供するために、必要な項目を洗い出し
- 各項目に対して原価・利益や納期を算出(社内や仕入れ先との調整)
- 見積作成(必要に応じて稟議を通す)
- 顧客への提示・交渉
毎回、これらのやりとりが全て必要になるわけではありません。
しかし、見積担当者にとっては、非常に負担の大きい業務であることは間違いないでしょう。
見積業務を分析・改善する
このように非常に負担の大きい見積業務ですが、ちゃんと分析している企業は、そう多くありません。
例えば、以下のような質問に即回答できるでしょうか?
- 1件の見積に、どのくらいの時間が掛かっているか?
- 月・週に何件の見積があるのか?
- 見積総数に対して、受注件数・受注率はいくつか?
見積という業務が、負担が大きく・重要度が高い以上、これらのデータを把握し改善することは、必須です。
しかし上述の通り、これらのデータを把握して、改善している企業は非常に少ないのが実態です。
見積に対する負担を減らすためには、以下のような取り組みが必要です。
実際には、最もインパクトのあるところから取り組むと良いでしょう。
ヒアリング項目の整備
見積の前提となるのが、お客様の要求事項です。
しかし、聞くべきことを聞かなかったために、負担が増えてしまうことが多いのです。
- 聞き直すことによる顧客満足度の低下
- 見積の再作成などによる手間の増加
- 利益の低下(受注後に発覚して利益を削るなど)
こういうミスを減らすためには、ヒアリング項目を明確にしておくことが重要です。
私のお客様では、全営業が協力してヒアリングシートを作成・共有しました。
正確・迅速に見積できるようになったことで、顧客満足度も上がり、営業の手間が減りました。
標準化
見積業務の改善をする上で欠かせないのが、業務や商品・サービスの標準化です。
全てを「一品モノ」にすると、毎回、ゼロからの見積業務が必要になってしまいます。
商品・サービスをできる限り標準化しつつ、必要に応じてカスタマイズを行います。
- 商品(モノ):受注から製造・発送するまでの業務
- サービス:受注からサービス提供するまでの業務
これらをできる限り標準化することで、見積業務の負担を減らすことができます。
私のお客様の場合、標準化前にはお客様と会話しながら見積をつくることができませんでした。
毎回、自社に戻って製造部門などとやり取りしないと、金額が出せなかったのです。
しかし、商品の標準化を行うことによって、その場で見積を提示することができるようになりました。
顧客満足度が上がったことは言うまでもありません。
ヒアリング項目が整備され、商品・サービスの標準化が進むと、ITツールの活用ができるようになります。
上述のお客様事例でも、標準価格などが整備されたツールを活用した結果、出先でも見積提示できるようになりました。
見積に対する戦略
見積業務の負担を減らす前に、そもそも見積もりが必要なのか?
戦略的に考える必要があります。
見積依頼を無くす
私自身の場合は、できる限り見積依頼を無くす方向性でいます。
本サイトで私が提供するサービスの基本料金は完全にオープンにしています。
金額を見て依頼するのを止めてしまった方は、きっといらっしゃるでしょう。
しかし、その情報は私にとっては不要なものです。
金額で折り合いが合わない時点で、やり取りしても仕方ないのです。
見積依頼を自動化・迅速化する
別の事例では、お客様自身がWebサイトで概算見積できるようにしました。
ヒアリング項目、商品・サービスの標準化が出来ていると、このようなことが可能になります。
その際、お客様情報は獲得しておきたいもの。
必要な情報(リード)を獲得し、ログインしたお客様のみが概算見積ツールを利用できます。
この時点では営業担当者は一切時間が取られません。
「まずは概算が知りたいだけ」というお客様にとっても、便利・迅速で良いでしょう。
より正確な見積もりが欲しい場合に、初めて営業担当者がコンタクトすることになります。
結果的に、営業担当者の負担を大きく減らすことができます。
見積は、案件化するかどうかを見極める大切な位置づけにあります。
顧客を絞り込むツールとして、有効に活用したいものです。
敢えて全見積を営業が対応する
価格をオープンにする。
Webサイトを用いて一部自動化する。
敢えてこれらをやらないケースもあります。
営業が全面に立つことで、確実性の高い案件・予算が豊富な顧客に対しては、高い金額を提示するなどの柔軟性が生まれるからです。
どのやり方も正解とは限りません。
一番の問題は、見積に対して戦略性がないことです。
見積業務の改善で、全社的なデジタル化につながる
このように見積業務を見直すと、自社の業務全体に波及していきます。
ヒアリング項目の整備や、Webサイトでの自動見積によって、マーケティング・営業プロセスが変わります。
商品・サービスを標準化することで、製造部門・サービス部門の業務プロセスが変わります。
見積がデータベース化されると、受注後の会計処理なども簡単になっていきます。
このように見積業務を改善することによって、その効果が全社的に広がっていくのです。
巷ではDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が流行っています。
しかし、DXと呼ばれるような事例も紐解いてみると、見積業務の改善から始めています。
いきなり突拍子もないことを行うのではなく、やれることからやる。
これがIT活用、DXの本質なのではないでしょうか。
- 見積業務は、顧客・社内/仕入れ先とのやり取りがある総合業務
- 見積データを分析し、インパクトのあるところから改善が必要
- 見積業務の改善は、全社的なIT活用・デジタル化推進のスタートになる
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【編集後記】
ゴールデンウィークが始まりましたね。
昨年は仕方なかったとして、今年のゴールデンウィークは過ごし方に悩む人が多いのではないでしょうか。
私は仕事をしつつ、空いた時間はトレーニングしようと思います。
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