私は「データを活用する経営」を大事だと考えています。しかし、それ以上に大事に考えているのが、人間の「こころ」を見ることです。
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リベラルアーツとは何なのか?
一昨日、「リベラルアーツとマネジメント」をテーマとした勉強会がありました。私はリベラルアーツなど全くない、教養に欠けた人間ではあるのですが、勇気を出して参加してきました。
そこで様々なことを感じました。私にも、社会にとっても大切なことだと感じたので、少しずつ記事にしていこうと思います。不勉強なため、言語化するのに時間が掛かります。。まずは第1回ということで。
そもそも「リベラルアーツ」って何なのでしょう?
大学1~2年までに習う一般教養くらいに思ってないでしょうか?(私が思っていただけなんですが・・)
Wikipediaなどで見ていただくと分かるのですが、その由来は古代ギリシア時代にまで遡ります。当時は今と比べると圧倒的に不自由な世界でした。この勉強会では、リベラルアーツとは、そんな不自由な人たちが「不自由から抜け出し、選択肢を増やしていくツールである」という話がありました。「リベラル」とは、そういうところから来ているのですね。
サイエンス(テクノロジー)とアート
リベラルの後に続き「アート」は何でしょうか?
ここでは非常に明快な説明がありました。
アート「art」は「芸術」と訳されることが多いです。
では「芸術」とは何なのでしょうか?
人工知能(Artificial intelligence)で使われるように「artificial」は「人工的な」です。
つまり「art(=芸術)」とは、自然をどのように捉えるか?という「視点」のことだそうです。「artificial(=人工的な)」は「自然を模倣する」という感じなのでしょう。
対語となるのが「science(=科学)」だそうです。
科学は神がつくった自然の法則を「発見」するもの。
人間には変えることができない法則を、ただ発見する。
一方でアートは、その自然(人間を含む)を、どのように捉えるか?という「視点」を与えるもの。そのアウトプットとして、私たちが良く知る「芸術」が生まれてきている、というのです。
ちなみに、科学で発見した自然の法則を応用したものがテクノロジー(技術)です。後述しますが、私たちは経営をする上で、アートとサイエンス(テクノロジー)の両方に対応する必要があります。
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人(自然)を知らずして、どう組織をマネジメントするのか?
人(=自然の一部)を知らずして、どう組織マネジメントするのでしょうか?できないでしょう。だから、もっと人のことを知るべきだ。そのためには自然・世界・人を捉える「リベラルアーツ」が必要だよね、と流れです。
もちろん、サイエンス・テクノロジーも大切ですが、それだけに踊らされてはいけない。数字やデータ・論理に偏り過ぎてきたのが、戦後辺りからの世界的な傾向なのではないでしょうか?
「論理的に正しければ、人のこころなど、どうでもいい」
具体例は挙げませんが、そんな気配を感じる事件やニュースが、未だに後を絶ちません。これらは全て、数字やデータ・論理に偏り過ぎたマネジメントの結果なのではないでしょうか。
ちなみにこの話を聴いて、最初に思い出したのが渋沢栄一さんの『論語と算盤』です。過去の偉人が既に警鐘を鳴らしていたわけです。
数字・データ・論理(=算盤)だけに偏っちゃいけないよ。
人(=論語)のことも大切にしないとね・・と。
日本はこころを大切にしてきた
では、私たちは数字やデータ偏重の世界から、どのようにバランスを取っていけば良いのでしょうか?結論はリベラルアーツを学ぼう・・となるのですが(汗)
ただ、難しく考えすぎる必要はない、と私は思います。日本は昔(少なくとも戦前くらいまで)は、こころを大切にする文化を持っていました。
例えば『何のために生きるのか』では、昔の日本における「情報」の捉え方が書かれています。
かつての日本では「こころ」に対して「情」という字を当てていることがあった。つまり「情報」とは「こころ」に関するものを含んでいた。単なるデータではなかったそうです。
日露戦争時に大軍が攻めてきたときも、兵士・火力・機関銃の数という数字データは「低い情報」として扱われたそうです。兵士を分類すると士気は高くない・忠誠心も高くない兵士が多いから、恐るるに足りないーというような分析の方が「高い情報」だったとか。
何よりも、日本には「こころ」を読んだ古典が数多く存在しています。茶道・華道・武道など「道」がつくものは、こころの鍛錬をするものも多いです。
かつての日本の良い文化を再び取り戻す。
現代の良い点と組み合わせて、統合していく。
それが今の日本、そして経営に求められていることだと考えています。
うん。リベラルアーツ編、書くの大変です。。
- リベラルアーツとは、自由を得るために選択肢を増やしていくためのツール
- 自然・人間の捉え方「視点」を与えるのがアート
- 自然の法則を「発見」するのがサイエンス
- 現代の経営はサイエンス(数字・データ・論理)に偏り過ぎでは?
- 古くから日本は、人の「こころ」と付き合ってきた
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