前回はソフトウェアを大まかに分類しつつ、ゼロから開発するのと、自社設備としてハードウェアと一緒に導入するのはお勧めできないことをお伝えしました。
今回はクラウド・ノーコード開発ツールの利用について触れたいと思います。
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最初に考えるべきはクラウドの利用
前回ご紹介したソフトウェアの分類を再掲します。
この中で、最初にお勧めするのは「クラウド利用」です。
探している用途にあったクラウド型のツールがあったら、まずは試してみましょう。
図の上位に位置しているように、クラウドのメリットは簡単・早い・安いです。
- ブラウザだけで利用できる(環境構築が不要:簡単)
- 多くが無償利用期間を設けています(すぐに試せる:早い)
- 月額課金のサブスクリプション(多くは月額1,000~5,000円程度:安い)
業務への適合度が低い~真ん中に位置しているのが気になるかもしれません。
自社に特化したツールではなく、色んな企業が使うツールですから、自社の業務への適合度が多少低くなるのは、仕方ありません。
しかし、以下の2点によって、このデメリットは打ち消すことができます。
他のクラウドツールと連携できる
クラウドの特長は、他のツールとの連携です。
例えば、以下のようなものがあります。
- 勤怠データ(勤怠ツール)から給与計算(給与ツール)を自動化
- 案件データ(案件管理ツール)から請求書・会計処理(会計ツール)を自動化
クラウドAとクラウドBを連携させることで、業務効率を圧倒的に高められます。
勤怠管理の業務効率化のためにクラウドを探していたら、勤怠管理だけでなく給与計算まで業務効率化できてしまうわけです。
すると、そもそも今までの自社のやり方に拘らなくて良いのでは?となります。
業務をツールに合わせて最適化する
業務をツールに合わせた方が効率化されることがあります。
ツールを業務に合わせるのではなく、業務(仕事のやり方)をツールに合わせるのです。
色んな会社で使われているツールのやり方の方が、自社の現状のやり方よりも優れていることが少なくないからです。
日本企業は「自社のやり方に固執する」ケースが多いのですが、それが事業にとっての生命線でない限り、フレキシブルに変えていった方が良いのではないでしょうか。
何のために今までのやり方をしてきたのか?
ツール導入をキッカケに、見直してみると良いのではないでしょうか。
利用が進むノーコード開発ツール
ただ、自分達の業務プロセスを完全にツールに合わせるのは現実的ではない、というケースも多く発生しています。
そんなときに注目したいのがノーコード開発ツールです。
「ノーコード開発ツール」というとごっつい名前ですが、要するに自分達が使いたいツールは、自分達でつくりましょう、プログラミングなしで。というもの。
私がお勧めしたいのはサイボウズさんの kintone です。
- 見た目が分かりやすい(=学習コストが低い)
- 汎用的で様々な用途に使える
最近では、様々なノーコード開発ツールが出てきていますが、その中でも kintone は国産で歴史も長いです。ITエンジニアがいない中小企業にとっては、最適な選択肢と言えます。
以下の記事で kintone でアプリをつくるところを動画で紹介しています。
なお、プログラミングなしで作れるのは確かですが、知識が全く不要ということではありません。データを構造化すること、マスタデータの考え方などは必須です。
(エクセルでセルの結合とかやってしまうようでは、データの構造化ができていません。)
私のお客様でも、kintone を活用して社内で利用するツールの大半を自社でつくっているケースがあります。
- 顧客管理・案件管理・見積作成・請求書作成というような対顧客に対するアプリ
- 人事・勤怠・給与というような社内向けのアプリ
- その他、日報や案件に対するコミュニケーションを行うツールとして
幅広く活用されています。
単に出来合いのクラウドツールを使うよりは、自分達が使うものは自分達で作りたい!
その分、勉強も必要だけど、むしろウェルカム!
という組織にとっては、kintone のようなノーコード開発ツールをお勧めします。
kintone なら学習コスト(時間)も、他のツールより低い印象です。
次回は、一般中小企業にとってのプログラミングについて考えてみます。
- 中小企業が最初に選ぶべきソフトウェアはクラウド
- クラウドに合わせて、業務を最適化させる(逆ではない)
- kintone のようなノーコード開発ツールも利用しやすくなった
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【編集後記】
本日、45回目の誕生日です。
ここまで生きてこられたことに感謝しつつ、親・家族・社会にお返しできるくらいになりたい・・と思う日々。
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