CRM(顧客・案件管理)

名刺情報を元に、顧客データを構築しよう

名刺の情報を元に、顧客管理を始める場合、まずはエクセル(Excel)やGoogleスプレッドシートのような表計算ソフトに顧客情報を登録することがあります。

名刺管理から始める中小企業のデータ経営(データ活用)未だに名刺を営業個々人が持っていませんか?その場合、かなりの機会損失をしていることでしょう。名刺管理はデータを活用する経営の基本です。本記事では名刺管理ツールを紹介しつつ、その経営上の効果を解説します。中小企業で名刺管理を始めたい人は要チェックです。...

将来的にCRMのような専門ツールに取り込むことを踏まえても、良いスタートの仕方です。ExcelファイルやCSVファイルはCRMに取り込むことができるからです。本記事では、表計算ソフトに顧客情報を構築する場合の注意点をお伝えします。

<スポンサードリンク>



組織情報と人の情報は分けておく

大事なことは、組織情報と人(個人)の情報は分けておくことです。

人は異動したり、それに伴って電話番号が変わったりします。会社を辞めてしまうこともあります。一般的にCRMでも組織と人は分かれています。将来的にCRMを活用することも見据えて、表計算ソフトに入力する時点から分けておいた方が賢明です。

なお、最初からCRMを活用するなら「見込み客」に組織・個人の情報をまとめて入力すれば、CRMが組織(取引先)と個人(連絡先)に分けてくれます。

CRMにおける「見込み客」の位置付けと登録方法前回は顧客データを活用する上で必要となる「取引先」「連絡先」「商談」の関係をお伝えしました。本記事では、さらに「見込み客」を追加します。...

取引先(組織)に必要な情報の例

取引先として登録される組織には、以下のような情報が登録されます。

  • 取引先名(会社名)
  • 郵便番号
  • 住所(請求先と納品先を分けて登録する場合もあります)
  • 電話番号
  • FAX番号
  • WebサイトのURL

不要な項目は入力しません。表計算ソフトなら、項目ごとなくて大丈夫です。ビジネスで必要な項目だけ入力しましょう。私の場合は、郵便番号~FAX番号は使いません。一部の請求書を郵送している顧客のみです。その他、代表者名を入れる場合や、多国籍でビジネスしている場合には取引通貨を入力しているケースを見たことがあります。

連絡先(個人)に必要な情報の例

連絡先として登録される個人には、以下のような情報が登録されます。

  • メールアドレス
  • 部署
  • 職位
  • データ元
  • 郵便番号
  • 住所
  • 電話番号
  • FAX番号
  • 携帯番号
  • 誕生日
  • 社内担当者
  • 取引先

できる限り姓・名は分けておきます。
この顧客情報を元に、メールを送信することが将来的に考えらるからです。「姓 様」というテンプレートをつくっておき、あて先に名前を入れたりしますので、姓と名はできる限り分けておきましょう。最初に姓・名が一緒にデータをつくってしまうと、後で分けるのが大変です。

「データ元」は見慣れない項目だと思います。最初の接点がどこであったか?です。

  • 展示会で名刺をいただいた
  • Webでホワイトペーパーをダウンロードしてくれた
  • セミナーに申し込んでくれた
  • 既存顧客からの紹介

など、色んなパターンがあると思います。貴社のパターンを事前に登録しておき、選択できるようにしておきましょう。この「データ元」をつくっておくと、後から営業効率の良いデータ元と、そうでないデータ元を分析することができます

「展示会はパフォーマンスが悪いから、しばらくWebに注力しよう」というような意思決定に使うことができるようになります。

「誕生日」は一般消費者向けのビジネスには、良く利用されます。誕生日月にキャンペーンの案内をしたり。

「社内担当者」をつけておくと、顧客から連絡があったときに、誰がメインで対応すれば良いかが分かります。また営業担当者ごとの売上など、レポートを作成するときにも使えます。

できれば1枚のシートにまとめる

連絡先(個人)の最後に「取引先」があります。これがこの個人が所属している会社です。取引先(組織)と連絡先(個人)を同じシートで管理する場合には、取引先を複数行コピーして、その同じ行に連絡先情報を入力するようにします。

私はできる限り同じシートで管理することをオススメしています。シートが横長になって、ちょっと見にくいのですが、シートが分かれると運用が面倒くさくなるからです。

まとめ
  • 組織情報と個人情報は分けて管理する
  • それぞれに必要な項目(業務に必要な項目のみ)を入力する
  • 組織と個人を紐づけておく(できれば1枚のシートで)
名刺管理から始める中小企業のデータ経営(データ活用)未だに名刺を営業個々人が持っていませんか?その場合、かなりの機会損失をしていることでしょう。名刺管理はデータを活用する経営の基本です。本記事では名刺管理ツールを紹介しつつ、その経営上の効果を解説します。中小企業で名刺管理を始めたい人は要チェックです。...
貴重な顧客情報を売上に変える:名刺管理の4ステップ名刺管理、できていますか? 顧客の情報は、売上を獲得するための重要な資産です。本記事では、名刺管理の4ステップをご紹介します。 ...

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。

渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
\ Follow me /