「業務プロセスを改善する」とか、「ITを活用してデジタル化」とか言われても、何のことだか良く分からない。
そのような経営者の悩みを良く聞きます。
物事に取り組むには、目の前の問題を解決していくアプローチと、全体像を把握していくアプローチがあります。この記事では、企業経営の全体像を把握しつつ、業務プロセスとどのように関係していくのかを解説します。
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企業経営の基本
業界や業種に関わらず、企業経営には基本があります。
- 市場から何か(人・モノ・カネ・情報など)を調達してくる
- 調達してきたものに、付加価値をつける
- お客様に提供する
製造業、流通業、金融業、情報サービス業など、どれにも当てはまります。
ちなみに、図中の矢印と逆方向に流れているのが「お金」です。
お客様→自社→仕入先とお金が流れていきますね。
もう少し詳細を知りたい方は、こちらの記事をどうぞ!
経営者が把握すべき業務プロセス
このように企業経営には流れがあります。
- 調達する
- 付加価値をつける
- お客様に提供する
という流れです。
余談ですが経営者は、以下のようなことに、常に頭を悩ませていることでしょう。
- 何をどれくらい調達するのか?(例:社員は何人雇うのが適切か)
- 自社が付加できる価値とは何なのか?
- お客様は誰なのか?何を望んでいるのか?
これこそが経営戦略であり、マーケティングで最も大切なことでもあります。
この流れが全体としてスムーズに流れるようにすること。
これが経営者が持たなければならない、企業全体の業務プロセスの視点です。
調達→付加価値→顧客への提供
この全体視点を持たないままに、現場主導だけで業務改善を行うと、「部分最適」が起きてしまいます。例えば、営業部門が自分たちの負担を減らすために改善を行ったら、請求や入金確認を行う経理部門の負担が増大してしまった・・などというパターンです。
もちろん、現場主導で業務改善を行うことは素晴らしいのですが、同時に経営者が目を光らせておかないと、このように部分最適が起きてしまいます。経営者は全体として最適化できているのか?言葉を変えると、調達→付加価値→顧客への提供がスムーズに流れているか?という視点で、業務プロセス(=業務の流れ)を確認しましょう。
業務プロセスとは何か?
業務プロセスは目的を達成するための手順の集まりです。
原材料を調達すると言っても、実際には細かな手順があります。
例えば、以下のような手順です。
- 在庫量の確認を行う
- 安全在庫量を下回ったなど、何らかの条件を満たしたら発注する
- 発注に必要な情報を記入・入力する
- 発注先に連絡する
- 見積をもらって、納期や金額を確認する
- 注文する
- 納品される
- 納品物の確認
- 支払い
製造担当や購買、経理など、複数の担当者をまたいで、これらの手順が実施されることも少なくありません。
これら個々の手順を整理していくことは、もちろん大切です。
ただ、それと同時に、部分最適にならないよう、経営者は全体最適の視点で、この手順を改善するようにしましょう。
この全体視点を持った上で、「業務プロセスの改善」や、その具体的な手法として「ITを活用したデジタル化」を行っていくことになります。
- 企業経営の基本は、調達→付加価値→顧客への提供
- 経営者は、この全体の流れがスムーズに流れるようにチェックする
- 現場での改善は素晴らしいものの、部分最適にならないよう注意が必要
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