アーキテクチャ変遷からITを学ぼうシリーズ。今回は第8回です。
コンピュータが小型化され、利用者が増えてくるとともに様々な問題が生まれました。
それを根本から解決するのが「クラウド」でした。
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クラウドが登場した必然
パソコンが登場し、1人1台環境になってきた時代。
1台ずつソフトウェアをインストールし、保守する負担は大変なものでした。
さらに端末が多様化。
デザイン以外の仕事は Windowsパソコン一色だった時代から、Macを使う人・スマートフォンを持ち歩く人が増えていきます。
画一的な Windowsアプリだけでは、業務が回せなくなっていきました。
そこで「Webアプリケーション」「Webシステム」が生まれたことで、多くの業務をWebで行えるようになりました。
すると、Webで動くシステムは、自社設備で保有する必要はないのでは?と気づく人が現れました。
自社で保有するのではなく、サービスとして利用できれば十分なのでは?
今で言う「as a Service」の考え方です。
そうやって登場したのが「クラウド」です。
つまりクラウドは突如現れた新技術・新ビジネスというわけではなく、時代の流れから見て必然とも言える状態で出てきたのです。
(もちろん、それを実現してビジネスとして成り立たせた方々の素晴らしさは言うまでもありません)
クラウドとは何か?
クラウドとは、インターネットの向こう側にあるコンピュータ(サーバー)をネットワークを介して使うする仕組みのことです。
端末はパソコンだけではなく、スマートフォンも。
ATMや生産設備、車やカメラなど、多様な端末が利用します。
インターネットの向こう側にはデータセンターと呼ばれるものがあります。
そのデータセンター上でクラウドは動いています。
クラウドで提供されるソフトウェアは SaaS(Software as a Service:サース、サーズ)と呼ばれます。
基本的にWebブラウザで利用できるので、端末は選びません。
パソコンでもスマホでも利用できます。
クラウドを利用するメリット
クラウドを利用することのメリットは以下の通りです。
- 設備を持たないので初期投資額が小さい(意思決定がしやすい)
- 設備を持たないので即契約・即解約ができる(経営スピードの向上)
- 月額・年額払いなので経費にできて支出を一定に押さえられる
- 本番利用前に試用できることが多い(自社に合うものを吟味しやすい)
- バージョンアップなどに手間がかからない(勝手にバージョンアップしていく)
- セキュリティ対策など運用の多くをクラウド事業者に任せられる(本業への集中)
- 他クラウドと連携しやすい
これだけだと分かりにくい点がありますので、また別の記事でご紹介していきます。
正直、中小企業にとってはメリットばかりです。
よほど明確な理由がない限りは、設備としてサーバーやアプリケーションを購入するのは避けて、クラウドを活用しましょう。
(設備導入を進めてくるIT企業さんは、一度は疑った方がいいです。。)
- ITアーキテクチャの変遷を知るメリット
- メインフレームから学ぶ、ITの歴史(1964年 System/360登場)
- メインフレームから学ぶ、ITの歴史(標準化とエコシステム)
- クライアントサーバーから学ぶITの歴史(小型化・分散化)
- クライアントサーバーの貢献と、新たに発生した問題
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- 今や社会インフラとなった Webの仕組み
- クラウドが登場した「必然」【← 今回はココ】
- クラウドが登場したのは、時代の流れからの必然
- クラウドは、端末数の増加・端末の多様化・設備の経費化に対応する解決策だった
- 中小企業はクラウド一択、設備導入は不要
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【編集後記】
週の半ばに祝日が入るとリズムが崩れやすいです。
家族は喜んでいましたが、フリーランスとしては、自分が休みたいときに休むので・・
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