IT・システム全般

クライアントサーバーから学ぶITの歴史(小型化・分散化)

ITアーキテクチャの変遷を学ぼうシリーズ。
ITが専門ではない経営者にとって、ITアーキテクチャの変遷を学ぶことは、メリットが多いです。

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コンピュータの小型化とパソコンの登場

1960年代に登場したメインフレーム。それは部屋を埋め尽くすほどの大きさでした。

(通信回線・インターネットには接続されていません)

しかし、時代を経て、コンピュータは小型化していきます。ダウンサイジングと言ったそうです。
科学技術分野ではミニコン(ミニ・コンピュータ)やワークステーションが、企業ではオフコン(オフィス・コンピュータ)が普及しました。

パソコンの登場

そして1981年、IBMが初代パソコンと言われる「PC 5150」を発表します。
PCはPersonal Computerの略です。

パソコン普及当初は「自分の」という意味でマイコンと呼ばれたりしました。
また、高性能なパソコンをワークステーションということもありましたが、次第にパソコンが定着したようです。

このタイプのパソコンはデファクトスタンダードとなりました。
「IBM PC互換機」がこの後、IBM以外のメーカーを含めて、次々とリリースされていきました。

なお、コンピュータ小型化の流れはパソコンで終わりません。
ノートパソコン、スマホ、時計・・と今も続いています。

(余談)そういえば PDA

ちなみに、小型化の歴史の中で言えば、 PDA (Personal Digital Assistant)というものも登場しました。

当時(2001~2003年頃だったでしょうか)、私はソニーの CLIE という端末(上図)で、自分のスケジュールやToDoリストを管理していました。
手書き文字入力など、画期的ではありましたが、私の周りでPDAを使っていたのは数人程度でした。

言うまでもなく、今はスマホに飲み込まれ、PDAという言葉自体を聞かなくなりました。

集中処理から分散処理へ

オフィスにパソコンが浸透したことで、コンピュータの処理方法が変わっていきました。

クライアント・サーバーシステムの登場

大型コンピュータ(メインフレーム)による集中処理から、多数のパソコンをネットワークで接続して分散処理にシフトしていきました。

人が操作する側の端末を「クライアント」。
データベースなどを持ち、人の操作(処理要求)に応じる端末を「サーバー」と言います。

サーバーとクライアントが連携して1つの業務を行えるようにします。
このようにサーバーとクライアントが連携して動くシステムのことを「クライアント・サーバー」(クラサバ)と言います。

「サーバー」という言葉は、インターネットが浸透した現代においても、「Webサーバー」・「メールサーバー」というように、今も一般的に使われています。

1989年 Lotus Notes登場

クラサバの代表例とも言えるのが、1989年に登場した Lotus Notes。

(画面は version 4.6 なので、1999年頃のもの)

  • 社内メール(当初はインターネットにはつながっておらず、独自仕様のメールでした)
  • アドレス帳
  • 帳票
  • ワークフロー(申請・承認)

などが利用されました。

1989年のリリース当初にどこまで使えたのか?は、あいにく私には分かりません。
私が 1999年に新卒でIT企業に勤めた頃は、上図の version 4.6 がリリースされた頃でした。

サーバー側には全社のデータが。クライアント側には利用者のデータが蓄積されて、それぞれが連携して処理されていました。
利用者側のクライアント端末がパソコンになり、演算能力を持ったことで、このようなシステム形態が広がっていきました。

※メインフレーム時代の端末は「ダム端末」と呼ばれて、表示機能しかありませんでした。CPUなどの演算能力や、ハードディスクなどの記憶装置は無かったのです。

LANの普及

企業にネットワーク、つまりLAN(Local Area Network)が普及していったのは、クラサバの普及と同時期です。

大型で高価なメインフレームを導入するよりも、小さくて安価なパソコンをネットワーク(LAN)につなげて、クラサバ型のシステムを利用する方が便利になったからです。

私の記憶では、日本でも大企業は1990年代頃には LANを構築していました。
数人~数10人規模の中小企業でも、2000年前後には LAN構築(+常時インターネット接続)が一般化していました。

この頃になると、1人1台のパソコン環境が一般的になっていました。
その前は1つの島(チーム・課など)に1台で、人が入れ替わって利用していました。
今から考えると、「どうやって仕事してたんだろう?」と。

このようにパソコンが登場したことによって、以下のような動きがありました。

  • コンピュータの小型化が進む
  • 多数のパソコンを連携させるクライアント・サーバー型のシステムが普及
  • 企業にネットワーク(LAN)が普及

この流れが、その後のインターネット活用を推し進める土台となりました。

アーキテクチャ変遷からITを学ぶシリーズ。今回は第4回でした。

まとめ
  • コンピュータの小型化が進み、1981年にパソコンが登場した
  • 企業では、多数のパソコンを接続するクライアント・サーバー型のシステムが普及した
  • 多数のパソコンをつなぐため、ネットワーク(LAN)が普及した



【編集後記】
台風一過で今朝は静かな天気です。
天気予報によると暑くなるようですね(またか・・)


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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