より良い組織になっていくか、それともダメな組織になっていくか。実は簡単に見分ける方法があります。「ルール」です。
<スポンサードリンク>
Contents
ダメな組織ほど、無意味なルールが増えていく
もうこの一言に尽きます。ダメな組織ほど、無意味なルールが増え続けていきます。
- 毎日何時に出勤して、何時に帰ること
- 残業は何時間まで
- オフィスに私物を持ち込んではいけない
- 社内のパソコンからクラウド接続禁止
- 毎週、月曜の朝までに週報を提出する
「子どもかっ!!」と突っ込みたくなるのは、私だけでしょうか?
ビジネスの本質は言うまでもなく、顧客に価値を提供することです。そのために絶対に必要になることでしたら仕方ありませんが、そうでない無駄なルールが多すぎるのです。
ルールに群がる人が増えていくと・・
無駄なルールが増えていくと、組織はダメになっていきます。大きく理由は2つあります。
ルールをつくる仕事・遵守させる仕事が増えていく
例えば、残業規制。確かにブラック企業を撲滅させるためには必要なことかもしれません。しかし、その一方で「今は仕事に集中したい」という意欲ある人にとっては、邪魔な存在でしかありません。
4月から有給5日が云々とか始まります。それ以外にもプレミアムフライデーとかありましたね(既に過去形)。でも、それで世の中が良くなるとは思えませんし、なっている実感もありません。
ルールをつくる人や、ルールを守らせるための仕事が増えていくと、顧客に価値を提供するというビジネスの本質から離れたところで活動する人が増えていきます。当然、生産性が上がるはずがありませんし、何よりも楽しくありません。
- テレワークで「本当に働いているのか?」を監視するためのソフトウェア
- 残業規制するために夜になるとオフィスを飛び回るドローン
笑い話としか思えないニュースを見るたびに、またダメな組織が生まれていく・・と残念に思うのです。技術の無駄遣いです。
アタマを使わない人が増える
ルールの弊害はもう1つあります。アタマを使わない人が増えることです。
例えば今日何時間働くかは、本来、人に決めてもらうものではありません。顧客のニーズや自分の都合によって、各自が総合的に判断するものです。にも関わらず、朝9時に出社するのがルールだからと、アタマを使わずに満員電車に乗ってしまう。
自分がいつ働くかも決められないような人が、創造性のある仕事をできるでしょうか?無駄なルールが増えると、創造性が失われていきます。その組織は付加価値を生み出す能力を失っていくのです。
良い組織は「価値観」でベクトルを合わせる
良い組織は「捨てる」ことを実にうまくやっています。
- Eliminate:その業務を無くせないか?
- Combine:業務をまとめて一緒にして、時間を短縮できないか?
- Rearrange:業務の順序を入れ替えることで、効率的にならないか?
- Simplify:もっと省略したやり方で、同じ結果を生み出せないか?
組織をより良くするために、このような検討を頻繁に行っているからです。顧客に価値を提供するというビジネスの本質に注力して、他のことは捨てようとするのです。
そして「価値観」や「理念」「ビジョン」「ミッション」で組織の方向性を合わせていきます。経営者だけでなく従業員を含めた全体が各自で思考・判断できる基準をつくり、浸透させることに時間を使います。
多くの会社が数行~1ページに収まるシンプルな価値観を共有して、組織は運営されます。例えば、こちらの記事で紹介したうちの1冊、ソニックガーデンさんは、オフィスなし・上司なし・決裁なし・売上目標なしという「なし尽くし」の組織です。
逆に存在するのは生産性を高める工夫、各自が自律的・創造的に働ける環境づくり。プログラマーを大切にする会社の価値観でした。
無駄なルールを減らせない組織は、確実に疲弊していきます。世の中の大組織からイノベーションが生まれないのは、当然のことです。新規事業に取り組む前に、無駄なルールや、そこに群がる人をなくすことから始めた方が良いでしょう。
- 顧客の役に立たないルールは無駄
- ルールに群がる人、アタマを使わない人を増やすだけ
- 良い組織はルールではなく、価値観で組織を方向づける
[the_ad id=”2141″]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。