「データを活用した経営をしたい」と思っていても、どこから手をつければ良いのでしょうか。この記事では「名刺管理」から始める方法をご紹介します。
名刺管理から始める理由は、法人向けビジネスを行っている会社の場合は、業種・業態に関わらず、共通して得られるものだからです。また現場の社員だけでなく、社長も使うことになるので、データ経営に取り組む最初の一歩として、理解が得られやすいです。
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顧客情報を共有していますか?
名刺に書かれている顧客情報は、貴重な資産です。にも関わらず、社内で共有せず、個人で抱え込んでしまっているケースが散見されます。
- お客様の住所やメールアドレスなどを確認するために、無駄なやり取りが発生する
- そのためにメールを送付するのに時間がかかってしまう
- 外出先でお客様の連絡先が分からず、困ってしまう
- お客様から頂いた電話のメモ(会社名・氏名など)を間違ってしまう
- 間違って以前の担当者に連絡をしてしまい、お客様を怒らせてしまった
このようなことが起きてしまうのは、個々人が不注意だからとか、頑張っていないからではありません。顧客情報を組織で共有するという「仕組み」ができていないからです。
名刺管理ソフト・アプリを利用するメリット
これらの問題を解決するには、名刺管理ソフト・スマホアプリを利用すると良いでしょう。問題が解決するだけでなく、以下のようなメリットが得られます。
- 社内全員で顧客情報を管理することができる
- 出先でもお客様の電話番号が分かる
- スマホの地図ソフトと連携するので迷わない
- 条件で絞り込み、何らかの操作を行う(例:一斉にメールを送付する)
また、相手も同じ名刺管理ソフト・アプリを利用していると、相手の部署・役職が変わったときに、手元の情報も更新されることがあります。LINEやFacebookのプロフィールが更新されたときのような感覚ですね。
何を使えば良いのか?
名刺管理ソフト・アプリは数多く出ています。「名刺管理」で検索すれば、色々と出てくるので、自社に使いやすいものを選びましょう。
「データ経営」をするためには、組織で共有することが必須です。個人で使う名刺管理ソフト・アプリと間違えないようにしましょう。以下、いくつかご紹介します。
例えば「メイシー」。
中小企業でも使いやすい価格設定です。この手のツールを使うときに、最初のハードルとなるのが手間です。もらった名刺を入力するのは大変ですが、メイシーは名刺を郵送するだけで入力・登録してくれます。
個人での利用が進んでいる「Eight」の組織版もあります。
社長や営業など、主だったメンバーが個人でEightを使っていると、組織版への移行がしやすいかもしれません。
既に「Zoho CRM」などで顧客・案件情報を管理している場合、名刺情報を取り込むだけのツールを使っても良いでしょう。情報の活用はCRM側で行います。
Zoho の場合、「Card Scanner」というスマホアプリで名刺を撮影すれば、CRMのデータベースに取り込めます。
データ経営への流れ
名刺データに限らず、データを活用するためには、以下のステップが必要です。
- データを溜める
- データを分析する
- 分析結果を元に、何らかのアクションを取る
- アクションの結果を振り返る
このプロセスを繰り返すことが、データ活用の基本です。
名刺管理の場合、ツールを使って「1.データを溜める」を簡単にします。郵送したり、写真で撮ったりして、名刺データを入力することなく、負担を減らします。
名刺の場合、データ分析と呼べるほどの分析をすることは、そう多くないでしょう。上述の通り、最新情報を組織で共有するだけでメリットがあります。
ただ、この顧客情報の共有が、ビジネスにおけるデータ活用の基本となります。
今後CRMなどのツールと連携させることで、過去に買った商品や、最終取引日から経過した時間などでお客様を抽出することができます。その抽出結果に対してメールキャンペーン情報を送るなど、アクションを取ることができます。
このようにして、ソフトやアプリを使うことに慣れる。データを活用することの、最初の一歩を踏み出す。
「次は何のデータを活用しようか?」
そんな会話が生まれるようになれば、データ経営のできる組織に生まれ変わっているでしょう。
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