CRM(顧客・案件管理)

中小企業が顧客・案件管理を行うべき3つの理由

中小企業においても顧客管理・案件管理が、ますます重要度を増しています。
私自身、これらの支援が増えていますが、着実に売上・利益の向上につながっています。

この記事では、中小企業が顧客・案件管理を行うべき理由をご紹介します。

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お客様に喜んでもらうため

1つ目はお客様に喜んでもらうためです。

スモールビジネスでは人が不足しがちです。
目の前の案件に対応していたら、別のお客様への連絡を忘れてしまった・・
というようなことが頻繁に起こります。

案件管理のご相談を頂くときに、多い悩みの1つが正にこれです。

自分が顧客になったときのことを考えてみましょう。

「〇〇までに提案書を送りますね」と言っていたのに、期日を過ぎても連絡がない。
「遅れる」という連絡すらない。

こういうことが、相手への信頼をなくし、他社に変えようと思う理由の1つではないでしょうか。

案件管理を適切に行うことによって、常にお客様と最適なコミュニケーションを行うことが可能になります。
社内のAさんが時間を取れないときでも、社内で情報共有することによって、別のBさんが連絡を入れることも可能になります。

ITツールを使えば、連絡忘れを未然に防ぐことも可能です。
単に案件の進捗や金額を管理するだけでなく、お客様とのコミュニケーションも管理できるのです。
例えば、次回連絡すべきタイミングに、メッセージやポップアップで気づかせてくれるような機能があります。

リソースを集中し、利益体質に変わるため

2つ目は、人・時間・お金といった貴重なリソースを、必要なところに集中するためです。

リソースが限られている状況で、全ての顧客に等しく対応することはできません。
最も注力すべき顧客を識別し、そこに集中していきましょう。

そうすることによって、優良顧客からの売上を伸ばしつつ、経費を抑えていくことが可能となります。
このようにして、利益体質の企業へと変わっていきます。

そのためにはまず、優良顧客を識別しなければなりません。
土台となるのが顧客・案件情報なのです。

なぜ顧客を識別しなければならないのか?顧客を識別するべき理由は何でしょうか?スモールビジネスはリソース(人・お金)が限られています。だからこそ、顧客を識別して、優良顧客の獲得・維持に集中するのがお勧めです。売上向上・経費削減だけでなく、自社に合った顧客と関係構築できるようになります。...

また、リソースを集中させる取り組みを行うことで、以下のようなメリットも得られます。

受注・売上の予想がしやすくなる

顧客・案件管理が浸透することで、受注・売上の予想がしやすくなります。
これによって、経営者は大きな安心を得ることができます。
今までは月末に蓋を開けてみないと分からなかったことが、事前に分かるようになるのです。

予想できるようになれば、意思決定もしやすくなります。

  • 再来月の受注が足らなそうだから、XXXという手を打っておこう
  • 自社の強みが活かしにくい案件Aは、受注・売上も十分にありそうだから撤退しよう

マーケティング投資が明確になる

  • 1人(社)の顧客を獲得するのに、どこに・どれだけの金額を投資できるのか?
  • 優良顧客を維持、増やすためには、どうすれば良いのか?

そのようなマーケティング投資の方針が明確になります。

営業の属人化を避け、チーム力を引き上げるため

3つ目の理由はマーケティング・営業活動をチームで行えるようにするためです。

スモールビジネスでは、たった1人の営業が、受注・売上の大半を担っていることが多いもの。
典型的なのは社長のトップ営業です。

営業は社長だけ。
他の人は、受注後の仕事を行っている。
IT企業や製造業にありがちなパターンです。

余談ですが、社長のひとり営業は、社員からは良く思われていないことがあります。

  • いつもどこかに出かけていて、社内のことに興味がない
  • 接待と言いながら飲みに行っているだけだろう

少なくとも、いつ・どこで・何をしているのか?
これらの情報を社内でオープンにしておかなければ、社長への疑心暗鬼は深まるばかりです。

本題に戻りますと、ひとり営業は非常にリスクの高い状態です。
その1人が何らかの事情で動けなくなったら、会社として機能しなくなってしまいます。
過去に私の知る会社で、以下のようなことがありました。

  • トップ営業が社長と喧嘩して突然止めてしまった
    (翌月から売上は半分以下に)
  • ひとり営業だった社長が急に他界してしまった
    (情報がないので残された人たちも右往左往するばかり)

自社も困りますが、お客様も困ります。
そうならないようにするためには、マーケティング・営業活動をチームで行えるようにすることです。

情報を共有してチーム力を引き上げる

その第一歩となるのが、顧客・案件情報を共有することです。

  • 自社の営業プロセスはどのように進むのか?
  • 今、どんな案件が進んでいて、どういう状態なのか?
  • この顧客と接するときには、どの点に気をつければ良いのか?

そういう情報を社内で共有します。
情報を洗い出す過程で、ひとりで何となくやっていたことが言葉や図として明確になります。
少しずつ、営業活動を行える人を増やしていくのです。

この記事では詳細には触れず、顧客・案件管理を行うべき理由をざっくりとご紹介しました。

まとめ
  • 中小企業は、顧客・案件管理を行うべき
  • 顧客に喜んでもらうため
  • 自社の限られたリソースを集中して、利益体質に変わるため
  • 営業の属人化を避け、組織力を向上させるため

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【編集後記】
昨日は久しぶりに山を走ってきました。
山や海が非常に綺麗に見えました。
のんびりペースで余裕がありましたが、今日は疲労感が残っています。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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