仕事術

私が「流行り言葉」を避ける理由

経営者の周りには、常に流行り言葉、つまりバズワードが存在します。

IT関連で言えば、少し前はクラウドやビッグデータ、最近だとAI・IoT、さらにはブロックチェーンやデジタルトランスフォーメーション(DX)などがあります。IT以外ですと、最近はSDGsやESGなどが該当するでしょうか。

私のスタンスとして、お客様を前にしたときは、できる限り流行り言葉を使わないようにしています。この記事では、その理由をお伝えします。

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お客様に伝わらない話には何の意味もないから

流行り言葉、バズワードの特徴は「なんとなく雰囲気は伝わるけど、結局、何を話しているのか分かりにくい」ことがあります。

「クラウド」という言葉がIT業界内で一般的に利用されるようになったのは、2010年頃です。私は2013年頃、ITに関わる人向けのITトレンド勉強会を主催していましたが、そこに参加する人たちに「クラウドって何?」と聞いても、その定義を答えられる人はいませんでした。

ITに関わる仕事をしている人(=専門家)が何だか分からないものを、経営者が理解できるわけがありません。これは他の分野についても言えることではないでしょうか。

このように流行り言葉は、結構いい加減に使われる傾向があるように感じます。ビジネスパーソンとして、知っておかないと何だか恥ずかしい。だから知らないとは言えない。結果としていい加減なイメージのまま使われてしまう。そういう悪循環に入っているように思います。

私の仕事は、お客様に変化や行動を促し、結果を出していただくことです。流行り言葉で煙に巻くことではありません。ですから、お客様が理解し行動できるような言葉を選んでいるのです。

本質を見失いたくないから

そういう特徴を持っている流行り言葉ですが、そういう言葉が生まれてきたということは、何らかの強いメッセージを帯びています

例えば、最近では一般紙でも見かけるようになった「デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)」。

「デジタルトランスフォーメーション」は、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱された概念です。こちらのレポートに書かれています。その内容は「進化し続けるテクノロジーの浸透が、人々の生活を豊かにしていく」というものです。

その後、調査会社のIDCやガートナーなどが、それぞれの定義を発表しています。ただ、事業を営んでいる現場の私達にとっては、これらの定義をそのまま活用することはできません。

「で、私は何をすれば良いの?」と疑問を持つのが普通でしょう。

ですから、私は本質を見失わないよう、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉を使いません。

  • 目の前のお客様が、ビジネスやプロダクトをどう変えていくことができるのか?
  • その変化はお客様のお客様、あるいは他の関係者に対して、どのような変化をもたらすのか?
  • その変化を生み出すために活用できるテクノロジーはないか?

そういう視点でお客様と会話をしています。

お客様が使い始めたら、自分も使う

言葉の本質的な定義が理解されなくとも、実際に世の中で使われ続けると、お客様が具体的なイメージを持ち、その言葉を使い始めます。

例えば2019年現在、「クラウド」は、もはやIT業界以外の方でも普通に使うようになった言葉です。NISTによるクラウドコンピューティングの定義などを知らなくとも、様々なクラウドを使うことによって、「こういうものだ」と肌感覚で理解されたからでしょう。

このようにお客様がクラウドという言葉を使い始めているので、私も「クラウド」は使うようにしています。他の言葉についても同様です。もちろん、相手の理解度を確認しながらなので、理解出来なさそうなら使いません。

お客様の経営を応援する立場として、言葉は丁寧に使っていきたいと思います。バズワードで煙に巻くことは私のポリシーとして、決して行わないようにします。

まとめ
  • お客様に対しては、流行り言葉(バズワード)は使わない
  • なんとなく伝わった気持ちになって、実際は何も変わらないことが多いから
  • 世の中に浸透してきてお客様が使い始めたら、私も使う

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