一時期は「AI(人工知能)が私たちの仕事を奪う」という報道を、あちこちで見かけました。
最近、話をなかなか効かなくなりましたが、AIは使えないまま廃れてしまったのでしょうか?
いえ、そんなことは決してありません。
静かになったときこそ、確実に浸透しているシグナルの場合があります。
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ガートナージャパンによる日本版ハイプサイクル
少し前の話ですが、ガートナー ジャパンは2019年10月31日、日本における2019年のテクノロジーのハイプサイクルを発表しました。
日本におけるテクノロジーのハイプサイクル:2019年(出典:ガートナー ジャパン)
(赤線は筆者)
ハイプサイクルって何?という方は、こちらの記事をご覧下さい。
新技術がどの程度、市場に浸透しているのかを確認する目安になります。
今回の発表は日本市場を対象にしているので、全世界版と比較して、よりリアルに感じます。
今回の発表によると、
- モノのインターネット(IoT)
- 人工知能(AI)
- ブロックチェーン
といった技術が「幻滅期」に位置付けられています。
どの技術も、基礎的な研究や実証実験レベルを超えて、これから何年もかけて市場に浸透していく時期に入ったと考えられます。
実際、Web上のニュースなどを見ていても、基礎研究的なトピックを見ることは減り、実際に利用されているニュースを見ることが増えました。
スモールビジネスでも使えるサービスが増えていく
この段階になると、実際に使えるサービスが確実に増えていきます。
今までは大企業が対象のサービスやニュースが多かったですが、最近は金額的に見ても、スモールビジネスで使えるものを見るようになりました。
例えば、飲食店で使える来客数を予測するAI「TOUCH POINT BI 来客予測AIオプション」は1店舗で月額29,600円です。初期投資が40万円掛かりますが、現実的な金額なのではないでしょうか。
- 店舗前に設置されたカメラから得る、お店の前を歩く人の数
- 天気予報
- 過去の売上データ
などなど、120(今はもっとかも)ものデータを集めて、来客数とメニューごとの注文数を予想するそうです。
(ゑびやさんのホームページより)
開発した伊勢にある「ゑびや」さんでは、来客予測の的中率が95.7%(2019年実績)とのこと。
食品ロスが減ることや、シフトが組みやすくなることを考えると、とんでもなく安いようにも思えます。
ちなみにこのお店、上記ホームページ上で、いつでもリアルタイムの店内混雑状況が分かります。
これも来客数をコントロールするためなのかもしれませんね。
(他にも色々あって、一度、行ってみたいのですが・・)
また、パン屋さんでのレジ業務を効率化する BakeryScan も見ることが増えてきました。
パンを画像認識することで、レジ打ちの時間を大幅に短縮してくれます。
以前聞いたときには、個人経営の店舗で導入するには、まだ高い金額に感じましたが、それでも全く手が出ない範囲ではありませんでした。
(BakeryScanが使えるお店で買い物してきました)
このようにスモールビジネスでも、AI活用に手が届く時代になってきました。
「何か便利なもの無いかな?」と探し続けていると、良いものが見つかるかもしれないですね。
- 人工知能(AI)は日本市場でも「幻滅期」に入った
- 基礎研究や実証実験を超えて、市場に浸透していく段階
- スモールビジネスでも使えるサービスが増えていく
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【編集後記】
今週は、やることが上手く進まず苦労しましたが、何とか一区切り。
来週はスケジュールが埋まっているので、気を引き締めないと。
(その前に家族とちょっとだけ近所で遊んできます)
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