渋沢栄一に注目が集まっています。
2021年大河ドラマ「青天を衝け」で描かれますし、新一万円札にもなります。
「日本資本主義の父」であり、約500の企業を育て、約600の社会公共事業に関わった渋沢栄一。
私は今、この時代に渋沢栄一が再び注目されるのは当然であると考えています。
端的に言えば、「徳」という土台の上に経済を成り立たせた人だからです。
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「公益」を考えて事業をしていたから
個人的に、近年は「儲かれば良い」と感じるような動きが非常に強かったと感じています。
- ラクをして儲けようとする経営者が喝采を浴びる
(真面目に働いている人は馬鹿、というような風潮) - 「〇〇円儲けた」みたいなインフルエンサーが SNSにわらわらと登場
- 「儲かる方法」「〇〇マーケティング」などの短絡的な情報商材が溢れる
こんな動きが、この10年?ほど、彼方此方で見られたのでした。
個人的には、この手の発言を繰り返すインフルエンサー達は、SNSではフォローしていません。
余談ですが、彼らの動き方を見るためにフォローしていた時期がありました。
しかし、彼らから得るモノより、品のない発言などから「気が落ちる」など、失うモノの方が大きく、フォローを外しました。
その後は品のない発言を見ることも減り、快適な SNS生活に戻りました。
真に社会的に価値ある活動をするのが事業の基本であり、儲かる・儲からないは結果でしかありません。
もちろん、儲からなければ生きていけないので、大事な要素であることは言うまでもありませんが・・
このタイミングで渋沢栄一に注目が集まっているのは、こういう「儲かれば何でもよい」という姿勢に対するアンチテーゼではないか?と感じています。
そういう意味では、日本という国も捨てたもんじゃないのかも、と考えています。
渋沢は「徳」をもって事業を営む人でした。
自分の利益・自社の利益の前に、国益・社会の利益を追求していました。
数々のイノベーションを起こした人だから
渋沢栄一は「日本資本主義の父」であり、約500の企業を育てました。
第一国立銀行ほか、東京瓦斯、東京海上火災保険(現・東京海上日動火災保険)、王子製紙(現・王子製紙、日本製紙)、田園都市(現・東急)、秩父セメント(現・太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、麒麟麦酒(現・キリンホールディングス)、サッポロビール(現・サッポロホールディングス)、東洋紡績(現・東洋紡)、大日本製糖、明治製糖、澁澤倉庫など、多種多様の企業の設立に関わり、その数は500以上といわれている。(Wikipediaより)
これだけの事業を興しているのですから、「イノベーションの達人」と言えるでしょう。
現代は、様々な価値観を含めて、大きく変化している時代。
明治維新と同じかそれ以上に、イノベーションが求められていることは間違いありません。
であれば、イノベーションの達人であった渋沢に注目が集まるのも当然です。
500もの企業を設立しているのですから、そこには何らかの方法論があったはず。
でなければ、こんな数を立ち上げられません。
その渋沢から学ぼうとする人が増えていることは、良い傾向だと感じています。
個人的には、徳を中心とした人間学を土台として、イノベーションの方法論を、渋沢から学びたいと考えています。
徳(論語)と算盤(経済)、この両立をはかることは、私たち日本人には、特に求められることだと感じています。
この数10年の経済最優先の資本主義には、限界が来ているからです。
渋沢栄一を学ぶための本
渋沢栄一を知る最初の本としては、こちらがお勧めです。
・・と言いつつ、最後に読んだのは何年も前で内容を忘れているので、再度読もうかと。
こちらの本は、昨年、時間をかけて学んできたドラッカーとの共通点などが書いてあり、新たな発見がありました。
と偉そうに記事を書いてみましたが、私自身、浅学すぎて恥ずかしい状態です。。
大事なことですから、もっと学んでいこうと思います。
- 渋沢栄一に再度注目が集まっている
- 公益のために、徳を土台とした経営を行った
- 激動の時代に数々の事業を興したイノベーションも見逃せない
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【編集後記】
今日は近所にある実家に行って新年の挨拶など。
こういう日常を、いつまで続けられるのか分かりません。
父にお線香をあげながら感謝したのでした。
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