アーキテクチャ変遷からITを学ぼうシリーズ。今回は第6回です。
パソコン普及に伴って、運用管理コストの増大が問題になりました。
その対策として、「Web」が果たした役割は大きいです。
さらに言えば、Webはその先の発展にも大きく貢献しています。
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Webとは何か?
Web、私たちが日頃、何気なく使っている言葉です。
それほど、普及した言葉と言えるでしょう。
ただ、Webの定義を明確に説明できるでしょうか?
Web=インターネット
くらいの感覚で使われていることが多いように感じます。
概ね合っているのですが、Webとは、
インターネット上で標準的に用いられている文書の公開・閲覧システム
のことです。
1991年8月6日、世界最初のWebサイトが公開されました。
Webの生みの親は、ティム・バーナーズ=リー博士です。
(こちらのサイトから転載)
学術論文が、相互に参照するように。
インターネット上の文書もお互いに参照(リンク)できるようにしたい。
そういう背景から、文書の公開・閲覧システムをつくりました。
「世界中に広がる情報網」を意味する「World Wide Web(クモの巣)」。
多くのWebサイトにつけられている「www」は、この略です。
(決して草ではありません・・汗)
Web関連用語
Webはクライアント・サーバーシステム
Webは文書を公開(提供)するサーバーと、閲覧するクライアント(ブラウザ)からなるクライアント・サーバーシステムです。
- Webサーバは、クライアント(ブラウザ)からの要求に応じて、文書を提供
- クライアント(ブラウザ)は、見たい文書を要求
私たちがパソコンやスマホで Webサイトを見るとき、Chrome・Safari・Edgeなどを使いますが、それがブラウザです。
Web関連用語
Webの基本的な用語を押さえておきましょう。
ご存じの方は飛ばして頂ければ。
- 文書(Webコンテンツ)をつくる約束事を HTML(Hyper Text Markup Language)
- Webサーバとクライアント(ブラウザ)間の通信規約を HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、暗号化されていれば HTTPS
URLは、インターネット上にあるデータやサービスなど、情報資源の位置を記述するもの
URLは、超ザックリ言えば、どこの?何を?どうやって?を示しています。
これらの用語を区別しないまま、適当に使われているケースが多いので、この機会に理解しておきましょう。
Webシステムによる運用管理負担の低減
Webがインターネットで浸透していくと、それに伴って Webシステムが数多く生まれてきました。
例えば「サイボウズOffice」は、初期(1997年)から Webシステムとして提供されました。
(サイボウズOfficeの歴史より)
私自身も 1999年 サイボウズOffice 3の頃から、ブラウザだけで利用できる利便性を感じていました。
それまでのクライアント・サーバー型のシステムは、ユーザー端末側にもソフトウェアのインストールが必要でした。
業務の数だけインストールが必要だったので、運用管理負担が大きくなってしまいました。
しかし、Webシステム・Webアプリは、最初からパソコンに入っているブラウザで利用できます。
数が多いパソコン側での作業を無くすことで、運用管理負担を減らすことに貢献しました。
Webはこの後も様々な役割を果たしていくのですが、長くなってきたので、続きはまた次回。
- ITアーキテクチャの変遷を知るメリット
- メインフレームから学ぶ、ITの歴史(1964年 System/360登場)
- メインフレームから学ぶ、ITの歴史(標準化とエコシステム)
- クライアントサーバーから学ぶITの歴史(小型化・分散化)
- クライアントサーバーの貢献と、新たに発生した問題
- Webの浸透と、Webが果たした役割【← 今回はココ】
- Webはインターネットにおける文書の公開・閲覧システム
- ITに強くなるには、Webの基本的な用語は理解しておく
- Webシステムにより、パソコンの運用管理コスト削減につながった
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【編集後記】
日曜日に九十九里トライアスロン(ミドルディスタンス)を完走してきました。
(レポートはこちら)
ミドルは何気に、2015年のデビュー戦以来。
自分としては、結構好きな距離かもしれません。
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