人間学

40代・50代が変わらないとヤバイ日本

先日、目を疑うほど驚いた記事がありました。
私は今、40代ですが、40代・50代が変わらないと、この国はヤバいのでは?と痛感しました。
それくらい、この世代の認識が甘すぎるです。

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驚愕のニュース:40代・50代は現実を見ていない

問題のニュースはこちらです。

「70歳定年」に関する調査

7割が、65歳以降の理想の働き方は「現在の会社で働き続けること」。
理由は「今の生活を変えたくない」「安定した収入が得たい」と非常に保守的!?
現時点では「安定志向派」が「チャレンジ派」を上回る

このアンケートは40代以上のビジネスパーソンに調査されたものです。
40代にとっては20年も先のことなのに、現在の会社で働き続けることを希望しています。
しかも理由が「今の生活を変えたくない」「安定した収入が得たい」と・・

この記事を読んで、私は日本が根本的に変わらず、確実に他国の後塵を拝しているのは、40代・50代のマインドが腐っているからだと確信しました。

ツッコミどころが満載なので、1つずつコメントしていきます。

変化の激しい時代において、妄想が激しすぎる

1つ目のツッコミです。
「今の生活を変えたくない」と言いますが、今の時代において、それが可能なのでしょうか?

今は変化の激しいVUCAの時代と言われています。

  • Volatility(変動性・不安定さ)
  • Uncertainty(不確実性・不確定さ)
  • Complexity(複雑性)
  • Ambiguity(曖昧性・不明確さ)

少なくとも20年前と今では、全く異なる生活をしているはずです。

20代の頃と40代の頃。30代の頃と50代の頃。
時代の変化だけではなく、家族構成も変わっているのですから。
そして、その変化は65歳を超える頃までにも続くものです。

自分の健康状態が大きく変わるかもしれない。
配偶者に愛想をつかされて、いなくなってしまうかもしれない。
親はいなくなっているかもしれない。

そもそも10年・20年も先のことなど、誰にも分からないのです。
子どもの頃、若い頃はそれが分からなかったとしても、40代・50代くらいになれば、そんなことは言われなくても認識しているはずです。

そんな人たちが無邪気に「今の生活を変えたくない」って、本当に大丈夫ですか?

給料をもらうものだと勘違いしている

2つ目のツッコミです。
今の会社で働き続けたい理由が「安定した収入が得たい」とあります。

では、10年・20年後も、今以上に会社や顧客に対して価値を創出する自信があるのですか?と聞きたいです。例えば、米国では給料のピークはだいたい50代です。その後はパフォーマンスが落ちるとともに給料も下がっていきます。

今の世代の方がカラダは若いとは言え、さすがに65歳を超える頃には、パフォーマンスも落ちてくるはずです。そのような(既に見えている)現実に対して、「安定した(つまり今と同じくらいの)収入が得たい」と言うからには、今よりもパフォーマンスを出せる準備をしているのですね?と確認したくなります。

おそらくですが、根本的にマインドが間違っていて、「給料はもらうもの」だと考えているのではないでしょうか。給料はもらうものではなく「稼ぐもの」です。稼げなくなったら、もらえなくなる。当然のことです。

給料の原資となるのは、当然、売上・利益です。
その原資を稼げない以上、給料がもらえなくなる・下がるのは、長年ビジネスに携わってきた40代・50代なら理解できるのではないでしょうか?

と思うのですが、実際は7割がこんな無邪気な妄想を回答しているので、本当に大丈夫なのか?と思わざるを得ないのです。

自分のことだけ考えて、後世のことを考えていない

もっと色々と書きたいのですが、あと1つくらいにしておきます。

今の会社で今まで通りに働きたい。
ということは、その役割・ポジションをもう10年・20年も担い続けることを意味しています。しかし、1人の人間が同じ役割・ポジションにそんなに長く就かれては、若手に与えるポジションが枯渇します。

言うまでもなく、人間は生物です。
子孫に様々なものを引き継ぎ、自分たちは先に死んでいきます。
その1つが会社における役割であり、ポジションです。
同じ人間が同じポジションに居座り続けるほど、質の悪い行動はありません。

ポジションに関わらず、人として後世に何を残していくか?を日頃から考えていないことがアンケート結果から読み取れてしまいました。

生物である限り、そして「命をつなぐ」発想を古くから持つ日本人として、「後世に何を残すか」を考えることは、かつては自然なことだったはず。
にも関わらず、自分勝手な都合のいい妄想ばかりのアンケート結果に、唖然としてしまったのです。

40代・50代の7割がこんなマインドだったと知り、ショックを受けてしまいました。
でもせめて、この記事を読んで下さる方には、そんなマインドは一刻も早く取っ払って欲しい。

好きなようにツッコミを入れましたが、私自身、ダメなマインドを持っていると思います。後世にちゃんとした社会を残せるよう、自戒を込めて、記事を書きました。

まとめ
  • 40代・50代のアンケート結果がひどすぎて驚愕
  • 今の時代は変化するもの
  • 給料はもらうものではなく稼ぐもの
  • 年齢的に、後世に何を残したいのかを考えるべき

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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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