30名くらいまでの一般企業(非IT企業)において、私が考える情報システム(IT)の具体的な体制を考えてみました。今後の変化に対応しつつ、現場の業務をスムーズにまわすためには、最低限、このくらいの体制が必要だと思います。
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情報システム(IT)の仕事は大きく2種類に分かれる
情報システム(IT)に関わる仕事は非常に多岐に渡ります。
- サポート・ヘルプデスク
- ITインフラの企画、構築、運用、保守
- 情報システムの企画、構築、運用、保守
- 業務プロセス改善
- 事業計画、商品・サービス企画
- その他
詳細はこちらの記事(連載)をご覧ください。
これらの仕事は大きく2種類に分かれます。
- ITを活用してビジネスそのものを変革していく企画(IT企画)
- 日常の仕事をする上で利用されるITサービスの提供(ITサービス提供)
上述の5番はIT企画の仕事。
1~3番はITサービス提供の仕事。
4番はどちらも関与することが多いでしょう。
当然のことながら、IT企画人材とITサービス提供人材に求められるスキルは異なります。
情報処理技術者試験・ITパスポート試験などでは、前者に求められる知識をストラテジ系(戦略系)・後者に求められる知識をテクノロジ系(技術系)としています。
もちろん、基本的なことは両者とも理解しておかねばなりません。
IT企画は経営者が担う
30名以下の中小企業においては、IT企画は経営者(トップ)が担うべきです。
事業計画、商品・サービス企画には、総合的な能力が求められます。
ITで何ができるのか?お客様にどんな価値を提供できるのか?
ビジネス全体をデザインすることになりますので、正に経営者が担うべき仕事です。
あと5年以上、トップで居続ける予定なら、トップがITを学びIT企画を行いましょう。
5年以内に次世代に継承する予定なら、後継者にIT企画人材になってもらいます。
ITスキルを身に着け、同時に事業全体をデザインし、組織を動かす経験を通じて、次期トップとしての実力を養ってもらいます。
このとき、現トップは後継者を信じて、新しいビジネスに関しては口を出し過ぎない方が良いでしょう。今まで培ってきたビジネスが破壊される可能性もありますが、それも後継者の意思であれば、耐えるしかありません。
ITサービス提供は担当者と外注の組み合わせ
一方、ITサービス提供は現場寄りの仕事です。
ここまで経営者(トップ)が首を突っ込んでいたら、時間がいくらあっても足りません。
出来る限り、スタッフのなかから担当者を決めるようにしましょう。
30名規模だと、IT専任にすることは難しいかもしれません。
ただ、今後ますますITは事業を支える柱になりますから、適当に済ますわけにはいきません。
ITサービス提供人材を悩ませるのは、Q&A対応と障害です。
パスワードを忘れた・操作方法が分からないなど、多くは些細なことですが、質問が来るたびに仕事を止められてしまうのが、Q&A対応のつらいところです。
また障害が発生したときには、業務が止まることがあります。
週末も深夜も関係なく、対応しなければなりませんので、非常に大変な仕事です。
それだけでも、IT担当者を1人にしておくことのリスクがあります。
したがって、Q&A対応や障害対応はできれば外注を上手く活用したいところです。
ITサービス提供人材の仕事を、可能な範囲で定常業務に留めておきます。
またQ&A対応については、スタッフ1人1人のITスキルを高めていくことが必要です。
自分で問題解決できることが増えれば、無駄なQ&Aが生まれにくくなりますし、お互いに助け合うこともできるようになるからです。
- IT企画は経営者が担うべき
- ITサービス提供は担当者を割り当てる
- さらに外注を活用して、業務負荷を分散する
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【編集後記】
今日は朝からkintoneとHACCPについてのミーティング。
HACCPは私も概要しか知らない分野なので、勉強になりました。
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