IT・システム全般

業務をIT化する前に、コミュニケーションのIT化を進めよう

IT化・デジタル化が注目されていますよね。
ただ実際には「どこから始めれば良いのか分からない」という声を聞くことが多いです。
この記事では、IT活用のステップをご紹介します。

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東京商工会議所「IT活用実態調査」の分類

東京商工会議所が中小企業を対象に行った「IT活用実態調査」では、IT活用レベルを以下のように分類しています。

(東商発表資料を元に、筆者作成)

東商の発表資料を見ると、IT活用が進まない企業には、以下の特徴があります。

  • 従業員規模が小さい
  • 経営者の年齢が高い
  • 従業員の年齢が高い
  • 経営者がSNSを活用していない

ここからは推測ですが、これらの特徴を持つ企業のIT活用が進まないのは「周りにIT活用している人がいない」からだと思います。
誰か、ヒントをくれる人がいれば、実際には進めていけるのではないでしょうか。

IT活用レベルを上げるための対策

東商発表のIT活用レベルと、そのレベルを上げるための対策をまとめました。

(対策は著者の経験をもとに追記)

まずは道具を揃えなければ始まりません。
1人1台のパソコン(スマホ)、仕事をする場所でいつでもネットにつながる環境が必要です。

実際には「製造現場にはパソコンなんか置けない」というケースもあるでしょう。
詳細は省きますが、1人1台のパソコンを原則としつつ、あとは企業ごとの事情に応じて変えていきます。

業務の前に、コミュニケーションをIT化する

道具を揃えたら、業務の前に、社内のコミュニケーションをIT化します
営業・経理などという特定業務をIT化したくなる気持ちは分かりますが、そこをグッと我慢。

コミュニケーションからIT化を進めるメリットは以下の通りです。

  • 多くの企業において、特定業務よりも社内コミュニケーションの方が時間が取られている
  • したがって効果が生まれやすい
  • 全員で組織を変えていく意識が生まれる
  • 全員のITリテラシーを上げられる
  • リモートワーク対応できるなど、インパクトが大きい

全員に関わることだというのが重要です。
今まで口頭や電話でやり取りしていたことをITツールに置き換えていきます。
ZoomのようなWebミーティングが広がっていますが、分かりやすい例ですね。

メールとカレンダーから始める

コミュニケーションを行う上で、まずはメールとカレンダーから始めてみましょう。

既にチャットなどを使っている企業の場合は、メールにこだわる必要はありません。
まだITに不慣れな企業の場合、使うITツールが増えると混乱しますので、メールに限定しているだけです。

「今まで口頭で伝えてきたことを、メールで入力するのは面倒」という声が出てきがちです。
しかし、文章にすることには多くのメリットがあります。

  1. 文章にすることで思考訓練になる(端的に言いたいことをまとめる力が付く)
  2. その場に居ない人にも情報共有できる

人材育成(思考訓練)としてのメール

1点目の文章を書く訓練は、非常に重要です。
電話や口頭を優先しがちな人の特徴に、話が支離滅裂になりやすい点があります。
話が無駄に長くなりますし、相手は何をすれば良いのか?混乱します。

文章を書くことで、相手に理解してもらい・動いてもらいやすくする効果が得られます。

  • 結論を先に伝える
  • 情報を構造化してまとめる

こういうことは、訓練すればできるようになります。
ただ、そのためにいちいち研修を行ったりするのはコストも時間も掛かります。
日常的にメールを書くことが、そのまま訓練になるのです。

全ての情報をオープンにする組織へ

2点目のその場に居ない人にも情報共有できることも、実は重要です。
IT活用を行うことで、できる限りの情報をオープンにする組織へと変化していくことが求められます。

情報共有のためだけに会議を行っているような会社は、その時点で効率が悪い状態です。
情報伝達が

  • 経営層→管理職→現場
  • 現場→管理職→経営層
  • 営業部→経理担当

などのように、伝言ゲームになっているからです。
伝言ゲームは内容が劣化します(真意が伝わらない・誤解が生じる)し、余計な時間も掛かります。

メールだけで全ての情報をオープンにすることは不可能に近いですが、そのための準備として情報をオープンにすることに慣れていく必要があります。
特に情報を個人で抱えることを良しとしていた組織にとっては、非常に高いハードルになります。

なお、情報がオープンになった組織は、階層型の組織からフラットな組織へと移行していきます。(書くと長くなるので割愛しますが、重要な組織変化です)

カレンダーで情報共有

全ての情報をオープンにしますが、それは個々人がどこで何をしているのか?も含みます。

中小企業で良く聞く現場からの愚痴は、「社長がどこに行っているのか?分からない」です。
「単に遊びに行っているのでは?」と思われても仕方ないですよね。。
そんな下らないことで、お互いの信頼関係が崩れてしまうのは、もったいないことです。

在宅勤務(リモートワーク)などが進めば進むほど、どこで何をしているのか?を共有することの重要性は増します。
それにミーティングをするときなど、スケジュール調整をスムーズに進めるにも、カレンダー共有は重要です。

「話した方が早い」には毅然とした態度で

このようにメールとカレンダーを使うことには、様々なメリットがあります。

「話した方が早い」という短期的なメリットを捨てて、中長期のメリットを優先しましょう。
ITツールを使いたくない理由として、色々と言ってくる人がいるでしょう。
しかし、それを進めるも諦めるも、経営者の毅然とした態度に掛かっています。

ちなみに、余りにもメールが増えすぎて対処できなくなってきたら、次のステップに進む頃です。

  • 社内コミュニケーションはチャットやWebミーティングを
  • お客様とのコミュニケーションをメールに

など、変化を入れていけば良いでしょう。

さらに、営業や経理といった業務そのもののIT化を進めるにも良い時期です。
業務のIT化を進めて、ペーパーレスや在宅勤務(リモートワーク)ができるようにしていきましょう。

まとめ
  • IT活用を進めるには、業務の前に社内コミュニケーションから
  • メールとカレンダーの活用から始めるのが最適
  • 「口頭の方が早い」に対しては、経営者の毅然とした態度が重要



【編集後記】
本ブログの更新頻度が下がってきているので、もう少し頑張ります。。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとIT、そしてデータを使った「売れ続ける仕組みづくり」「業務改善」が得意。コンサルティングや研修・セミナーで中小企業の経営支援をしています。元IT企業でエンジニア→マーケティング。中小企業診断士。
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