商品・サービス企画

商品・サービス企画をするために必要なインプットとは?

新商品・サービスを企画するためには、何らかの情報(=インプット)が必要です。
「アイデアが出てこない」という人に限って、何のインプットもしていない場合が多いです。種を植えていないのに、実がなることはありません。

では、どのようなインプットを行えば良いのでしょうか?

<スポンサードリンク>



世の中の「変化」を探る

商品・サービスを企画をするためには、世の中の変化に着目する必要があります。

  1. 変化が起こる
  2. その辺かによって、誰がどのように困るのか?(「顧客」と「価値」を定義する)
  3. それを解決する商品・サービスを企画する

という流れになるからです。

例えば、誰もが認識している日本の変化に「少子高齢化」があります。
これは後述する7つの視点のうち5つ目の変化です。
少子高齢化は以前から分かっていた変化ですし、今現在、確実に進んでいる変化でもあります。

このような何らかのインプットが無い限り、商品・サービスのアイデアは出てきません。
アイデアを出せる人は、発想が豊かなだけでなく、日頃から情報をインプットしているのです。

ボーっと作業をしているだけでアイデアが出せるほど、世の中、甘くありません。

さらに少子高齢化は多くの人が認識していますが、それを元に実際に商品・サービスを企画した人は、かなり少ないでしょう。変化を認識していたとしても、それを商品・サービスに落とし込むためには、アタマがねじ切れるほど考え続ける必要があります。

https://100athlon.com/category/marketing/planning/

変化の7つの視点

さて、その変化についてですが、ドラッカーの『イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】』にその着目点が示されています。ただ、『英語で読み解く ドラッカー『イノベーションと起業家精神』』の方が、もっと分かりやすく図式化されています。

余談ですが、「企業家」が「起業家」になっているのは誤植ではなく、ドラッカーから直接学んだ著者の藤田さんが「起業家」の方が適していると判断されたためだそうです。

本書(41ページ)によりますと、変化の種は7つに分けられます。

  1. 予期しなかった「成功」「失敗」の想起
  2. 社会における「ギャップ」を見つける
  3. ニーズの存在を探る
  4. 産業構造の変化を見る
  5. 人口動態の変化を見る
  6. 認識の変化を探る
  7. 新技術を活かす

1つ1つの詳細については、ぜひ本書で確認いただきたいです。

1~4は企業や産業の内側が対象となっています。
そして5~7は企業や産業の外側が対象です。
そのため、1→7に進むにつれて、難易度は難しくなっていきます。

新商品・サービスを企画するために「IoTで何かやりたい」「AIを使いたい」という声を聴くことが多いですが、最初から最高難度のものをやろうとしているわけです。そんなことよりも、目の前の変化を見逃さないようにすることの方が大切です。

<スポンサードリンク>



お客様の潜在的なニーズを探る

特に目の前にいるお客様を観察すること。
なぜかと言うと自社や産業の外部の変化に気づいて商品・サービスを生み出しても、接点がなければ売ることができないからです。

目の前のお客様のニーズを把握し、それを満たすものが提案できれば、その場で売ることができます。このように売ることまでを考えても、7つのうち上位4つの視点が使いやすいのです。

お客様を観察するときには、言葉に出ている顕在化されたニーズだけでなく、潜在的なニーズを掘り下げることです。言われた通りの対応だけをしていたら、単なる業者と化してしまいます。

価格以外にどんな軸を設定するか?業者・下請けからの脱却中小企業は低価格勝負をしてはなりません。そのためにはお客様に提供する「価値」と向き合う必要があります。この記事では、その価値を見出すための判断軸の選び方についてご紹介します。下請けや業者から脱却した経営者はぜひお読み下さい。...

それではいつまで経っても、商品・サービスを企画することはできません。
自社の強みを把握した上で、お客様の潜在的なニーズを掘り下げる必要があります。

そのためには、お客様に適切な「問い」を投げかけることで、お客様の「ありたい姿」を探ると良いでしょう。

【動画セミナー】コンサルティング・メソッド知識と経験があればコンサルティングできると思っていませんか? それは明らかな「間違い」です。 経営コンサルタント唯一の国家資格と...
まとめ
  • 世の中の変化を捉えない限り、商品・サービス企画はできない
  • 変化を捉える視点は、大きく7つある
  • まずは目の前のお客様の潜在ニーズを捉えましょう

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。

渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
\ Follow me /