あまりにも分かりやす過ぎるマーケティング(メッセージ)は弊害があると考えています。
自社・顧客ともに「短絡的な思考」に陥るからです。
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顧客に思考させない罠
最近、分かりやす過ぎるマーケティングメッセージが増えすぎていると感じます。
例えば、やたらと目にするランディングページ。
ザックリと言えば、以下のような特徴が多い印象です。
- 字が大きい
- 分が短い
- 箇条書きや強調表現が多い
- 写真やイラストが多い
- 過去の実績を誰もが受けられるような印象を与える
例えば、私は仕事柄、ITエンジニア(になりたい人)向けの広告を良く目にします。
「Webエンジニアになれば、月収100万円稼げますよ」みたいな。
どう考えても短絡的すぎるとしか言えません。
どんな職業だって、稼げる人は稼げるし、そうでない人もいます。
もっと言えば、収入以外の魅力を伝えないのは罪だとすら思います。
むしろ最初に「どんな仕事で・誰にどういう価値を提供できる仕事なのか?どんな楽しみがあるのか?」、そういう本質を伝えるべきだと思います。
しかし、短絡的なサイトほど、そういう本質はよくよく読み込まないとたどり着けません(あるいは書いてない)。
思考しない顧客は手間がかかる
そういう説明でどうなるか?
「まともに思考しない顧客」が集まってきてしまいます。
上記のような広告の場合、思考しないで申し込んでくる顧客を狙っているのでしょうが・・
一般の中小企業にとって、まともに考えない顧客が集まってきてしまうのは、デメリットの方が大きいです。
- 常識的なことを考えない
- 言われたことしかやらない
- (文章をまともに読めないため)コミュニケーションコストが増大する
- 依存してくる
- 責任を取らない
こういう特徴のある人が集まってきてしまうからです。
一例を挙げますと、カップラーメンに「熱湯にご注意ください」と書かねばならないのは、こういう人たちのためです。
熱湯を扱っているのだから、やけどに注意するのは、本来当然のことではないでしょうか。
常識的なことを言わなければ分からない。
しかも「書いてなかったから」と文句を言ってきます。
(自分の非を認めず、依存してくる)
というわけで、イチイチ手間(コスト)がかかります。
私は、顧客にもある程度「考える余地」を与えた方が、結果的に良い顧客との関係性を築けると感じています。
中小企業は、「考えられる顧客」との関係構築を目指した方が良いと考えています。
商品・サービスの良さを追求
だからと言って、自社の商品・サービスの良さを顧客視点で説明する手間を惜しんではいけません。
商品・サービスの説明が長い文章でされている場合、「自社の思い込み」がツラツラと書かれているだけで、顧客に響かないことが多いです。
顧客視点で商品・サービスが提供する価値を追求する。
それを真摯に表現すれば、自然と短絡的な(=すぐに売りつけようとする)表現になりません。
ただ、この「顧客視点」で追求しているケースが少ないのです。
(と書いていて、私自身も甘いので、自戒するのみですが)
「すぐ売ろう」という思いを捨て、しっかりと商品・サービスを吟味いただけるように、真摯に表現していきましょう。
- すぐに売りつけようとする短絡的なメッセージは、無思考の人をひきつける
- 無思考な人は、余計なコミュニケーションコストが生まれがち
- 顧客視点で商品・サービスの良さを追求し、顧客に吟味してもらえるように
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【編集後記】
ちょっと書きにくいテーマでしたが、最近、目につくことが多かったので、記事にしてしまいました。
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