ビジネスシーンで円グラフを見ることがあります。
しかし、その円グラフが正しく情報を伝えていることは稀です。
この記事では、正しいグラフの選び方・使い方をお伝えします。
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ダメな円グラフの例
たまにこんな円グラフを見ないでしょうか?
スーパーの品目グループ別の売上を示すグラフです。
(例として作っただけなので、でたらめです)
この円グラフ、何だか分かりにくくありませんか?
円グラフは、面積または円周で、各項目の大きさを比較しています。
実は、分かりにくい理由は、私たちの認知能力によるものです。
私たちは面積に対する認知が弱いのです。
部屋のレイアウトが変わるだけで、広さが変わったように感じることがありませんか?(本当は同じ広さなのに)
面積で大きさを比較する円グラフは、仕組み的に分かりにくくなりがちなんですね。
上記の円グラフを見ると、さらに分かりにくい原因があります。
- 大きい順に並んでいない
- データの数が多い
- 小さいデータの差が分からない(肉と魚など)
このグラフでは数字が書かれているので、まだ差を読み取れます。
が、数字が入っていないと、大小を見間違えたりすることも。
円グラフは基本的に使わない
ビジネスにおいては、基本的に円グラフを使わないようにしましょう。
3D円グラフは絶対にダメです。
さらに面積の差を認知できなくなります。
実際の差以上に、ドリンクや酒が大きく見えてしまっていますね。
なぜエクセルに3D円グラフがあるのか、不思議に思うほどです。
これを利用するのは止めましょう。
そして円グラフも基本的に使うのを止めましょう。
私が確認した限り、複数の外資系コンサルファームでは円グラフの利用が禁止されているようです。
先述の通り、お客様に誤解や混乱を招いてしまうからです。
積み上げグラフを使う
円グラフと同じことを伝えるなら、積み上げグラフの方が汎用的です。
こんなやつですね。
少なくとも面積で読み間違えることはありません。
それだけでも円グラフよりもマシになります。
さらに円グラフよりも使いやすいのは、時系列の変化が見やすいことです。
このように月次の変化を見やすくなります。
さらにこれを100%グラフに変えると、円グラフの役割も果たせます。
全体のうちの割合が分かるようになるのですね。
実際に使うには、もう少しグラフのレイアウトや配色などを変えたいです。
が、少なくとも円グラフよりは、積み上げグラフの方が、使い勝手が良いことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
同じことを円グラフでやると、変化が非常に分かりにくいです。
1月から12月までの変化を見るとき、積み上げグラフなら良いですが、円グラフを12個も並べられたら・・(汗)
数少ない円グラフの活躍場所
ここまで散々、円グラフをディスってきましたので、一応、使えるシーンをご紹介します。(先日、某所で教えてもらいました)
25%、50%、75%を主張したいとき
私たちの認知は面積には弱いことをお伝えしました。
でも、25%、50%、75%を主張したいときであれば、面積を読み間違えません。
日本の国会議員数のうち、女性が50%を超えたときがあったら、円グラフで主張すると良いでしょう(そんなときを見てみたいものですが・・笑)
比較データが3つ以下のとき
冒頭のグラフでお分かりのように、円グラフにデータが多すぎると読みにくくなります。
比較したいデータが3つ以下のときにしか、円グラフは使えません。
この2つの条件を満たしたとき、円グラフを使っても良いかもしれません。
ただ、その前に「積み上げグラフ」で十分ではないか?確認しておきましょう。
- 円グラフは誤解や混乱を招きやすい
- 円グラフではなく、積み上げグラフを使う
- 特定の条件を満たしたときだけ円グラフは使える
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【編集後記】
10年ほど使っていたセカンドディスプレイを新しいものに交換しました。
縦にして置いていますが、机が広く使えるようになったのが、意外な効果です。
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