組織の人数が増えるにつれて、社長を悩ませるのが「リーダーの育成」ではないでしょうか。
本記事では、リーダーを育成するためのシンプルな基準についてご紹介します。
<スポンサードリンク>
リーダー育成の必要性を感じるとき
社長がリーダー育成の必要性を感じるのは、以下のようなケースです。
社長がオフィスを離れがちなとき
起業したばかりの会社を筆頭に、社長はトップ営業として、顧客との時間を最大化します。
新型コロナ以降は減っていますが、日本全国を飛び回る社長も少なくありません。
営業活動のオンライン化が進んでも、現場をマネジメントする余裕がないのは同じです。
そうなると、自社内のオペレーションが追いつかなくなることがあります。
「少なくとも現場を任せることができるリーダー」が必要になってくるのです。
営業が社長ひとりという状態がリスクとも言えます。
が、社長の心情としては「まずは自分が居なくても現場を回してくれ」という感じでしょう。
組織が10人を超えたとき
1人でマネジメントできる人数には限界があります。
ITツールを活用することにより、その人数は増えてきていると感じます。
が、それでも10人を超えてくると厳しくなるのではないでしょうか。
メンバー個々人と面談をするだけで、大仕事になってしまいます。
10人を超えてくると、社長自身以外のリーダーを必要とするでしょう。
社長が引退を考えたとき
社長自身がその会社からの引退を考えたときです。
高齢で引退することもあるでしょうし、昨今は「次のステップ」を見据えて交代する社長も見かけます。
私の知るある会社は、社長がゼロからイチを立ち上げ、その事業が軌道に乗ったことを見極めると、社長はサクッと辞めてしまいました。
当時、40代くらいだった社長は、次のステップに進んでいきました。
このようなとき、今の事業を承継する次期社長を選ぶ必要があります。
リーダーを選ぶための、たった1つの基準
このようにリーダーの必要性を感じたとき、問題になるのは「誰をリーダーにするか?」です。
大企業のように、人がわんさかいるわけでもありませんので、そもそも選択肢が限られています。
一般的には、以下のような基準でリーダーを選んでしまうのではないでしょうか。
- 入社年次
- 年齢
- スキル
- 実績
私自身、自分が異動などで後任の管理職を選んだときに、これらを基準に選んでしまいました。
しかし本来、これらは補助的なパラメーターでしかないのでしょう。
ドラッカーは、このように仰っています。
わが子をその人の下で働かせたいと思うかである
私は、会社員として働いていた16年間を振り返ってみました。
10人以上の上司が居ましたが、自分の子どもを働かせてもいいと思う上司は、一人だけでした。
私は、非常に上司に恵まれた運のよい会社員人生でしたが、それでもこの結果とは・・
大事な子どもを預けたいと思うか?なので、自分自身にとってよりも、判断基準が厳しくなるのでしょうね。
リーダーに大切なのは真摯さ
その裏にあるのは「真摯さ(Integrity)」ではないでしょうか。
この言葉もドラッカーが仰っていることです。
この言葉自体、理解することが難しいのですが「一貫性」という意味があるそうです。
私たち、特に立場が重視される日本においては組織人としての自分と、個人としての自分が乖離しがちです。
普段はいい人なのに、組織の立場になった途端にえげつないことを言う・する人が居ます。
それは個人と、組織人としての自分が乖離してしまった状態と言えるのではないでしょうか。
ドラッカーのいう真摯さは、個人と組織人としての自分が一貫している状態のことを指します。
「真摯さは、葛藤のなかにある」と、ドラッカー学会の方が仰っていました。
色々と判断を迷うことはあれど、何が正しいのか?に立脚しながら意思決定していける人のこと。
そういう人をリーダーに選ぶことが良いのでしょう。
スキルや経験、実績などは、あとからでもついてきます。
リーダーを選び、育成するのは本当に大変ですが、だからこそ早い段階から意識しておきたいものです。
- リーダーを選び、育成するのは大変
- だからこそ早くから準備を進めておくべき
- リーダーを選ぶ基準は「わが子をその人の下で働かせたいと思うか。
[the_ad id=”2141″]
【編集後記】
スキルについては研修などで身に着けることができます。
ただ、こういう人格・人間性のような部分は、どうすればアップデートできるのでしょう。
永遠の課題のような気もします。
メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。